茂木さん朝の連続ツイート2010年12月
セレ(1)偶然の幸運に出会うことを、セレンディピティ(serendipity)という。恋人との出会いから、ノーベル賞級の発見まで。セレンディピティがかかわっている。
2010-12-01 09:41:59セレ(2)イギリスの初代首相のロバート・ウォルポールの息子、ホラス・ウォルポールが、手紙の中で『セレンディプの三人の王子』という童話を引き合いに出して、「偶然幸運に出会うことをセレンディピティと呼ぼう」と提案してこの言葉ができた。
2010-12-01 09:43:09セレ(3)ホラス・ウォルポールはゴシック小説の作家だが、同時に手紙の名手。「世界は、感じる者にとっては悲劇だが、考える者にとっては喜劇である」という、しばしば引用される言葉を残している。
2010-12-01 09:44:08セレ(4)セレンディピティに恵まれるには、「3つのa」が大切である。まずは、action(行動)。何もせずに待っているだけでは、偶然の幸運には恵まれない。どんな理由、目的でもいいから、とにかく行動しなければならない。
2010-12-01 09:45:09セレ(5)セレンディピティに欠かせない二番目の要素は、awareness(気付き)。大切なことが起きているのに、それに気付かなければ、せっかくの出会いを逃してしまう。
2010-12-01 09:45:54セレ(6)気付きにおいて特に大切なのは、「周辺視野」である。今自分が注目し、向き合っているもの以外の、視野の端に見えているものにいかに気付くことができるか。
2010-12-01 09:46:27セレ(7)セレンディピティに欠かせない3番目の要素は、acceptance(受容)である。出会ったものが、自分の今までの価値観、世界観と相容れないものであっても、それを拒絶してはならない。受け入れて、自分が変わらなければならない。
2010-12-01 09:47:18セレ(8)ライワル・ワトソンの『未知の贈り物』(Gifts of unknown things)は、偶然の幸運との出会いと、その受容を描いた美しい自伝的小説である。
2010-12-01 09:49:06セレ(9)人間がセレンディピティを必要とするのは、つまりは開放系であり、動的システムだから。誰一人として、自分だけで完結している人などいない。
2010-12-01 09:49:40流行(1)今年の流行語大賞の受賞リストに違和感。世相を反映した、というが、時代の中心に突っ込む批評性が足りないと思う。そこで、独自に選定しました。大賞以外は、順不同です。
2010-12-02 06:56:54流行語(3)〜なう。私自身は一度も使ったことがないが、今年の最大のヒットの一つとも言えるツイッター上の独自の言い回しを象徴する言葉。
2010-12-02 06:58:49流行語(4)ダダ漏れ。今までのメディアが、記者会見等のニュースを恣意的に編集して流してきたことに対して、人々の違和感が高まった。その中で、「ダダ漏れ」はgood jobであり、ニュースの文法を変える可能性あり。
2010-12-02 07:00:06流行語(5)リア充。インターネットなど、ヴァーチャルな欲望の充足の可能性が広がる中、リアルな生活の充足が、一種のノスタルジーをもって語られる。もはや、それはオプションでしかない。
2010-12-02 07:02:02流行語(5)ニコ生。ニコニコ動画の勢いが止まらない。従来のメディアができなかったことを次々にやっている。地上波テレビに対するライバルへと成長するであろう。
2010-12-02 07:03:03流行語(7)2位じゃダメなんですか。「仕分け」の機会に出たこの言葉は、科学技術予算の意義を考える上でのさまざまなポイントが詰まっている。賛成反対は別として、既成観念を壊していく時代の雰囲気を代表。
2010-12-02 07:04:41流行語(8)無縁社会。人々を結んでいた既存の組織、仕組みが融解しつつある。コミュニティ構築はいつの世も最大のテーマであり、私たちは今新たな挑戦を始める必要がある。
2010-12-02 07:06:04流行語(9)脱藩。坂本龍馬の生き方が、多くの人にインスピレーションを与えた年だった。組織や肩書きに頼らず、「脱藩」することの意義を、多くの人が考えた。すでに「その何か」は始まっている。
2010-12-02 07:07:27流行語(10)レアアース。多くの人にとって、今まで耳にしたことが少なかった言葉が、資源や地球環境の問題、国際政治のひんやりとしたリアリティを象徴する役割を果たした。
2010-12-02 07:08:47流行語(11)サンデル化。今年の最大の「ヒット」商品の一つが、マイケル・サンデルの「ハーバード白熱教室」である。多くの大学関係者が「黒船到来」と衝撃を受け、その授業がサンデル化するケースが続出している。
2010-12-02 07:09:53道(2)電車でも、乗り換えに便利な車両を選ぶ人がいるが、ぼくはなるべく人の少ない、ホームの端や陰の方にいく。遠回りになっても、そんな「道」があっている。
2010-12-04 09:41:26道(3)山などで、人が余りとおらずに、草がぼうぼう生えているところを見るとどきどきして、必ずそちらに向ってしまう。胸のあたりまで草がきても、必ず誰かが通ったか細い痕跡がある。
2010-12-04 09:42:18