紅鎮守府日記 大鳳編

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戦争さん @RAKUNYA

「はーい、楽しんでもらえたようでなによりですー。では、次という名のラストの一発芸です! どうぞ!! 」 #紅鎮守府日記

2014-12-26 00:38:52
戦争さん @RAKUNYA

金剛が舞台上をクールに立ち去ると、入れ替わるように青葉が再び舞台上に出てくる。 「さーて、みなさん楽しんでいただけましたかー?」 青葉の声に会場からは歓声と口笛が響く。 #紅鎮守府日記

2014-12-26 00:38:31
戦争さん @RAKUNYA

もしもこれが、"非意図的な必然"だったとしたら? それはいにしえから信じられてきた、この鎮守府が所属する地域ではたった二文字で表される言葉。  ――――《運命》 #紅鎮守府日記

2014-12-26 00:36:14
戦争さん @RAKUNYA

……いえ、冷静になるべきです。流派というものがある以上、技が受け継がれていてもおかしくはないはずです。 それが偶然、なにかのまぐれで、この場に現れているのだとしたら……これ以上無いサプライズでしょう。たとえそれが、意図しないものだったとしても。 でも、もし―― #紅鎮守府日記

2014-12-26 00:35:44
戦争さん @RAKUNYA

その剣技を見た時、私は凍り付きました。 その剣筋を見た時、私の息は確かに止まっていました。 だって、あの技は……あの剣捌きは、"あの子"の―― #紅鎮守府日記

2014-12-26 00:35:11
戦争さん @RAKUNYA

だが、彼女たちは知らない。 自分たちよりさかのぼること数十年。 かつてなによりも人に近く、そして人に寄り添った――小さな隣人がいたことに。 #紅鎮守府日記

2014-12-26 00:29:31
戦争さん @RAKUNYA

そんな彼女たちに、唯一の男性である『提督』は、壇上に立ち高々とグラスを掲げる。 「この場にいる全員に感謝を。乾杯!! 」 かんぱーい!という合唱を合図に、賑々しくなる会場。 #紅鎮守府日記

2014-12-26 00:29:03
戦争さん @RAKUNYA

量産されたクローン。しかしその個体は意志を持ち、己の思考で日々の生活を送る。科学のもたらした境界線上の存在。 #紅鎮守府日記

2014-12-26 00:28:34
戦争さん @RAKUNYA

あるジャーナリストはこう記した。「かの兵器はあまりに人に寄りすぎる。兵器と人間のどちらでもあってどちらでもない存在だ」と。 そう、『艦娘』は人であって人でない。兵器であって人である。 #紅鎮守府日記

2014-12-26 00:27:49
戦争さん @RAKUNYA

「急な作戦で、高練度部隊の投入が可能であったものの多くの個人の活躍に助けられた。指揮を執るものとして、無事に今作戦を終えられたことを誇りに思う」 会場のどこかから「"こん"作戦だけにかー?」という声と、その声の主を叩いたであろう音。そして少女達の笑いが起きる。 #紅鎮守府日記

2014-12-26 00:27:03
戦争さん @RAKUNYA

『艦娘』 突如世界の海に現れた謎の敵『深海棲艦』に対抗できる人類唯一の兵器。 年端もいかぬ少女の姿をしたそれは、かつての世界大戦において活躍した巨大な艦船の名を冠し、人と変わらぬ体躯でありながら巨大な艦船と変わらぬ破壊力を持つ。 #紅鎮守府日記

2014-12-26 00:26:23
戦争さん @RAKUNYA

『紅鎮守府』と名乗るその鎮守府は、先日より開始された南西方面海域進撃指令『褌作戦』での任務を終え、後方へと下がっていた。 通常艦船の甲板にあたる部分。逆U字の左側にある『艦娘棟』では、任務完了を祝ってパーティーが行われていた。 #紅鎮守府日記

2014-12-26 00:25:51
戦争さん @RAKUNYA

「全員、ご苦労だった」  南方大洋上。作戦海域から離れた海上に、その船はあった。  全長400メートル、全幅300メートル。上空から見ると艦首から逆U字を描くその船は通称『鎮守府』正確には『浮体移動式海上鎮守府 ラバウル第4世代型』と呼ばれる特殊な船。 #紅鎮守府日記

2014-12-26 00:25:15
戦争さん @RAKUNYA

「よーするに、“同性もいいけど異性もネ”ってことをアピールすればいいわけデスネ?」 「あー、まぁ、そうなるか」 「なら、できることは絞られてきますネー」 「……というと?」 「ズバリ、この鎮守府唯一の男性である提督が、一肌脱ぐしかないネー」 「…………え?俺?」 #紅鎮守府日記

2014-11-10 01:40:20
戦争さん @RAKUNYA

「……申し訳、ありません」 「……わかればいい。それだけだ」 「それで、司令官。どうするつもりだい?」 「そうだなぁ……響、金剛、大鳳、雲龍、なにか案はないか?」 「……いえ、申し訳ありませんが」 「すまない司令官。私も……」 「ンー……」 「……金剛?」 #紅鎮守府日記

2014-11-10 01:36:00
戦争さん @RAKUNYA

「同性愛、おおいに結構。ただな、精神的に成長していく過程でそれが芽生えるならまだしも、未発達な状態でそれに触れた場合、自分の感情を誤認する場合がある。それは本人もその周りも困惑するし、あらぬ諍いを起こす原因ともなりうる。人の感情は安易なものではない」 #紅鎮守府日記

2014-11-10 01:31:23
戦争さん @RAKUNYA

「“同性間の恋愛感情”なんて、うちにはなかったからね」 「たいていの場合は憧れや尊敬だったが、それが完全にすり替わった……いや、誤解されたと言うべきか」 「……お言葉ですがお兄さま、同性愛は決して――」 「俺だって同性愛を否定するわけじゃない」 「…………」 #紅鎮守府日記

2014-11-10 01:27:51
戦争さん @RAKUNYA

「拳銃狙撃に天龍を剣道で初見撃破。さらに伊勢日向もタイマンどころかタッグですら撃破。そして――」 「……その、悪気があったわけでは」 「悪気があって百合知識を持ち込まれたなら、たまったものじゃない。おかげで艦娘寮は部屋替えラッシュだ」 #紅鎮守府日記

2014-11-10 01:24:41
戦争さん @RAKUNYA

「さて、どうするか……」 「というか青葉さん、大丈夫なの?」 「矢矧たちに任せたから大丈夫だろ。軽めにしたし」 「(あれで軽いんですね……)」 「新しい話題、といっても、大鳳の話題性が強すぎてなぁ……」 「なにをしたんだっけ?」 #紅鎮守府日記

2014-11-10 01:20:38
戦争さん @RAKUNYA

「わかってくれたか」 「でも、それならなにか別の説を流さないといけないネー」 「黙っていたらいずこかに流れたりはしないか……」 「無理ネー、なにか別の話題でもない限り……」 「ふーむ……あ、雲龍。すまなかった。もういいぞ」 「あ、はい」 「(ヒクッ、ヒクッ)」 #紅鎮守府日記

2014-11-10 01:16:53
戦争さん @RAKUNYA

「それで、この話は事実ナノ?」 「いいや全く。俺が大鳳に無理矢理呼ばせているなんてことはない」 「でも直さないってことは、実はまんざらでもなかっタリ……」 「だから違うと言っているだろう。ただ、艦娘の建造に関わる話だ。あまり広めたくはない」 「Oh,I see」 #紅鎮守府日記

2014-11-10 01:12:20
戦争さん @RAKUNYA

「……とりあえず金剛、それは指揮系統に混乱が生じる可能性があるから、な」 「わかってマース。だから、聞いたらソフトに訂正しているネー」 「それは助かる」 「にこやかに話しながら新しい器具を用意しないでください!なんですかそれ!?どう青葉に使われるんですか!?」 #紅鎮守府日記

2014-11-10 01:08:15
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