rsbs日誌#ドボク外伝1

﨟長けた鉄血のかはたれどきの魔女🦋 @r_s_b_s

アテンション。 只今より　#rsbs日誌　外伝、#ドボク鎮守府　とのコラボ編をお送りするのじゃよ。

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#rsbs日誌　外伝　ハヂマリ。 魔女、見つける。

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#rsbs日誌　ここは南洋。東の果てと称された日ノ本より遠く離れた海の孤島。誰が呼んだかレズボス鎮守府。一人の胡散臭い魔女と、共に過ごすは脛に傷持つ黒金の少女達。そんな彼女らの暮す島。魔女にして提督たる怪奇な乙女、比良坂巴はある日新聞を読み耽っていた。

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#rsbs日誌　「…フムン。昨今は様々な副業をこなしている鎮守府が多いんじゃのう…」己の鎮守府とて例外ではない。何の因果か趣味の機械弄りから機械製品を近隣に売っているのだから。以前より傭兵業や護衛業を営む鎮守府は少なくは無い。余剰戦力を余らせるのは勿体無い事だ。

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#rsbs日誌　駆逐艦艦娘と言えど、人と比べれば装甲戦闘服を纏った軍人並の戦力となる。重巡洋艦ともなれば…――実際には重巡洋艦を送り出す事なんて稀ではあるが――…それこそ戦車部隊にも成りえる。尤も、燃費や弾薬費など恐ろしい事になるが。

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#rsbs日誌　話はそう言う方面では無い。温泉業を営む者や艦娘宗教法人(大概は碌でも無いが)鉄道業を営む鎮守府も出たと言う。「提督、お早う御座います。読んでいるのは鎮通新聞ですか？」重巡洋艦古鷹が大量の船舶模型を抱えて通り掛った。これらの模型は彼女らの大切な暇潰しアイテムである。

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#rsbs日誌　具体的に言うと作って遊んでブンドドするのだ。閑話休題。「うんむ。鎮通新聞じゃよ。昨今の鎮守府は面白いのう…様々な事業に手を出しておる。…ほう？艦娘による軍楽隊？面白いのう」「軍楽隊って事は、マーチングとかもするのでしょうか？」

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#rsbs日誌　抱えていた模型の箱を床に下ろし、古鷹が比良坂の横に座った。「多分演目によってはするのではないかのう？尤も、音楽を楽しむならばやはり室内じゃが。開けた場所じゃと音が回りに逃げてしまうんじゃよなぁ…まぁ酷いコンサートホールじゃと逆に悲惨な音になったりするのじゃが…」

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#rsbs日誌　「提督、音楽も嗜んでいたんですねぇ」「その昔、戯れにな？ちょっぴりだけじゃよ」パサリ、と灰色の紙面を捲り比良坂は頁を読み進めた。そして眉を潜めた。「なんじゃこりゃ」「どうかされました？」「…あー…うん。言葉で説明するより読んだ方が早い。此処の記事を読んで見たまえ」

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#rsbs日誌　新聞を手渡された古鷹は示された記事を読み耽った。「ドボク鎮守府…鹿児島県鹿屋航空基地に運河を建築…？え…？運河…？あそこって海辺と言えば海辺ですけどざっと数キロ離れてますよ？え…？」古鷹は混乱した。こんな豪快な土木工事は早々聞いた事も無い。スエズか何かか。

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#rsbs日誌　「過去の事業については…ダム建設を多数…？滋賀県比良山地にインクライン造成…え？山地？え？」何なのだ。この鎮守府は。日ノ本の国土を良い意味でサイボーグ化しようとでも言うのだろうか。そもそもドボク鎮守府とは何なのだ？土木？海軍と土木？？

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#rsbs日誌　「その昔、海軍設営隊やら陸軍さんちの陸軍鉄道連隊なんて物があったがのう…そう言う系譜かも知れんな」「其れにしたって凄いですねぇ…こんな大きな工事やっちゃうんですから」真に世界は広い。ウチの鎮守府も大概変り者だと口にされた事はあるが、此方の鎮守府も中々の物であろう。

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#rsbs日誌　沈没した艦娘、船娘のサルベーヂ、深海棲艦の民間転用。遣る事為す事ワイルドの極みである。「…うん？」そして比良坂は一つのモノクロ写真に目が行った。提督近影、と称して大潮や吹雪、古鷹に囲まれた妙齢の女性。その姿にはぼんやりとではあるが、嘗て見覚えがあった。

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#rsbs日誌　「…ははぁーん。あ奴かや。奴さんもこの世界に生れ落ちたのじゃなぁ…」「知っているのですか？提督」古鷹の問いに比良坂は頷いた。「多少な。古い古い記憶じゃて。まぁ覚えておらんかも知れんし、偶然すれ違った程度かもや知れんが…」「嗚呼…船魂の記憶、ですね」

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#rsbs日誌　「そう言う事じゃよ。…ほう？この鎮守府、面白い事をして居るな」比良坂が指差した文章の先には…―――『感想等を頂ければ、わが鎮守府の重機伝道師、古鷹がオールテレーンクレーンであなたの鎮守府へ架橋作業に伺うでしょう』―――…とあった。

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#rsbs日誌　「…此処の鎮守府の私って何だか凄そう…」古鷹は苦笑した。重機伝道師でオールテレーンクレーンを持った古鷹とはどんな存在なのだろうか。右腕の戦闘艤装をクレーン艤装に換装しているのだろうか？そもそも、重機伝道師とはどんな物なのか？色々と凄すぎて想像が付かない。

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#rsbs日誌　「まぁまぁ。良いではないか。お主の様に近接砲撃戦闘術、カノ＝カタを使う古鷹も居るのじゃから」「あれは私の艤装が腕に集中配置されて居たから生まれた様な物ですよ？」まぁ、物とは求められて生まれるか自然発生するかのどちらかじゃからな…さて。投書でも一つ送って見るかや？」

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#rsbs日誌　「…架橋をして貰うんですか？でもうちの鎮守府…架橋して貰う様な橋なんて無いですよ？」古鷹は小首を傾げた。「橋が無いなら桟橋を建てて貰えば良かろう。ほれ。軽量飛行艇や下駄履き用の桟橋。あれじゃよ」成る程。と古鷹は合点が行った。確かにアレならば建築して貰えるだろう。と

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#rsbs日誌　「…あ…でも提督。もう一つ心配な事が…此処と彼方では世界が違うのでは…？」古鷹の疑問に比良坂はニヤリと笑った。「何。其れ位は魔女の腕の見せ所と言う奴じゃよ。安心しておれ」自信満々に応える提督に古鷹は其処まで言うのなら心配は無いかなぁ…？と安心した。

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#rsbs日誌　…―――その後、重機伝道師古鷹が現れ、桟橋を掛けて行き、提督の私物の重機だったりトラクタだったりに驚いたり南無南無したりしたが…それはまた別のお話。

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#rsbs日誌　以来、魔女とドボクの付き合いはぽつぽつと始まり…ある日、比良坂は高度に暗号化した電文をドボク鎮守府へ向けて打った。幾重にも暗号を重ねた其れがドボク鎮守府へ届くのには暫くの時間が要されたが…無事に届いた事が確認された。「提督、今回の電文はどう言う案件なのです？」