貨幣論

岩井克人『貨幣論』1998,筑摩書房,文庫版 1991春~1992冬まで季刊誌『批評空間』にて8回にわたって連載された論文「貨幣論」の改訂版。 読んで気になった個所の引用と感想と疑問
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(続)見つけださなければならない」。「そして」とマルクスはいう、「貨幣所有者は市場でこのような独自な商品に出会うのであるーー労働能力または労働力に」。

2014-12-01 18:12:50
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マルクスの規定は、この本によれば、 資本主義的生産様式、すなわち 労働市場で労働者の労働力を商品として買い入れた資本家が、その労働者に労賃のかたちで支払う労働力の価値をこえる価値をもつ商品を生産させ、その価値の余剰分をじぶんが投資した資本の利潤という名目で搾取する経済体制

2014-12-01 18:16:41
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岩井「しかしながら、マルクスのこの言葉にもかかわらず、わが人類は労働市場で人間の労働力が商品として売り買いされるよりもはるか以前に、余剰価値の創出という原罪をおかしていたのである。それは、貨幣の「ない」世界から貨幣の「ある」世界へと歴史が跳躍したあの「奇跡」のときのことである。」

2014-12-01 18:21:13
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グラッドストーン「色恋さえも、貨幣の本質についてのせんさくほどは多くのひとびとを愚かにしたことはない」

2014-12-01 18:23:25
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岩井「じっさい、貨幣と商品とのあいだの関係を論ずることは、言語学において言語と事物のあいだの関係を論ずることと、形式的な同一性をもっている。(それは、また、現象学で自己と他者との関係を論ずることとも、部分的ではあるが、ある種の形式的な同一性をもっている。)」(続)

2014-12-01 18:29:08
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(続)「たとえば、本書でわたしが貨幣をめぐる二大神話としてともに批判した貨幣商品説と貨幣法制説との対立は、言語学におけるフレーゲ=ラッセル流の記述主義とクリプキ流の反記述主義との対立に正確に対応している」 !!!なんやて?

2014-12-01 18:31:58
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岩井「わたしが貨幣を考察することによって行き着いたいくつかの命題が、記述主義のひとつの極限形態とみなしうるみずからの前期の言語理論の徹底的な批判から出発した後期ウィトゲンシュタインの言語についての命題とある類似点をもっているのは、その意味で決して偶然ではないはずである。」

2014-12-01 18:37:11
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『貨幣論』が1991~92のあいだ連載されていた雑誌『批評空間』、編集委員に柄谷行人

2014-12-01 18:39:22