４月某日　ブライアンと狭間

狭間 駿 @c_yu_n

@asasmamama1 狭間】「っと、」 右足…右隣に座っている相手側にある足の、靴底のかかとを地面に擦って線を引くように、ずず、と前に動かしてみせる。はっきりと。

狭間 駿 @c_yu_n

@asasmamama1 狭間】「………、」 そうして、ちら、と横目で相手の表情を窺う。笑みを含んで。

ブライアン @asasmamama1

@c_yu_n ライアン】「…………」 一瞬何を意図して脚を動かしたのか分からずそのままポカンとするが、数秒経ってからその変化に気付いてﾊｯとする。 「あれ、えっ、あれ？？動かないのって右足じゃなかったっけ？？」 脚と相手の顔を交互に見つめて何故だか慌てたように

狭間 駿 @c_yu_n

@asasmamama1 狭間】「治してもらったんだ、…おまえにもさ、報せとこうと思って」 へへへ、と、肩を竦めて笑う。 この少年は、自分が足を治したがっていることに気づいてくれていた。だから、報せたいと思った。慌てるようなしぐさを見て、なんとなく、くすぐったいような心地になる。

狭間 駿 @c_yu_n

@asasmamama1 狭間】それから、 「…風香さんの紹介で」 この相手にとっても縁の深い相手の紹介だと、そう付け加える。

狭間 駿 @c_yu_n

狭間】その、紹介してくれた彼女当人は、今現在やっかいな状況にあって、昏睡状態にあるという。面会もできない場所に保護されているとのことだから、この相手に彼女の現状を伝えることは躊躇われる…が、しかし、このことは伝えておきたいな、と考えて口にして、

ブライアン @asasmamama1

@c_yu_n ライアン】「えっいつ！？？誰に！？？えっ！？」 肩を動かしてオーバーに反応する。けれどわざとなどではなく、心から驚いて 「フウカから………」 出された名前にそうなんだ、とﾎｯとする気持ちで声を漏らす。 「じゃあもう歩ける！？」 忙しなく嬉しげに視線を動かしつつ

狭間 駿 @c_yu_n

@asasmamama1 狭間】「うん、…まだちょっと筋力までは完全に治ってないから、しばらくは杖の補助いるけど、」 思い浮かべたままに近い反応に、思わずくっと肩を震わせて笑う。それから、 「…うん、歩ける」 へへ、と落ち着いた笑みと一緒に、静かな気持ちで伝える。

ブライアン @asasmamama1

@c_yu_n ライアン】「おお……！！！！」 歩けるという言葉に至極嬉しげな表情がゆっくりと浮かび上がるだろう。頬が持ち上がる感覚が自分でも分かる。 「っ、へへ、やった！良かった！」 な！とﾊﾞｼ、と相手の肩を無遠慮にも叩く。

狭間 駿 @c_yu_n

@asasmamama1 狭間】「いッた、」 叩かれた感触に笑いながら、 「うん、よかった、」 へへへ、と、相手の嬉しそうにしてくれる表情と声音を横目にくくっと笑う。さらさら風が吹く。 「…へへ。うん、良かったんだ、」 肩を竦めてブランコを軋ませてまた笑い、それから、

狭間 駿 @c_yu_n

@asasmamama1 狭間】「さんきゅな、ブライアン、」 言う。

狭間 駿 @c_yu_n

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ブライアン @asasmamama1

@c_yu_n ライアン】腕を元の位置に戻して笑い 「良かったよ」 それから続いた言葉に目を丸くして 「オレ何もしてないし。なんていうかシュンがこう、治す、って決めたのが何かホッとしたっていうか。治せる云々とは別に」 言葉纏まらないな、と困ったようにまた笑う。

狭間 駿 @c_yu_n

@asasmamama1 狭間】「…それについては、ハイジのおかげもあるかも」 治すときめた、ということに関してはそう呟き、わずかに首をかしげる動作をし、 「でも、治ればいいなと思ってたのはあるし…おまえにそれを、見っけてもらえたのは嬉しかった。…だから、さんきゅ」 静かに言う。

ブライアン @asasmamama1

@c_yu_n ライアン】「ハイジさまさま」 歯を見せるようにへへへと笑う。 「んーんそんなの大したことない。…けど嬉しかったんなら良かった。何だ知ってたらお祝いに何か買ってきたのに…別に今からでもできるけど」

狭間 駿 @c_yu_n

狭間】あれが、目の前のこの相手の、ほぼ退院のときだったわけだから、 （……もう一ヶ月、たったのか、） 早いのやら遅いのやら、よく分からない感慨がよぎる。あのときこの少年が見たがっていた桜は、存分に咲いて、もう葉桜になりつつある。…この相手も、大事な相手と桜を見られただろうか。

狭間 駿 @c_yu_n

@asasmamama1 狭間】「そう、さまさま」 へへへとまた笑い、 「別にいらねえよ。だから今知らせたんだもんよ、…おまえ今年２年だっけ？」 私服の相手に首を傾げてみせる。軽くブランコをこぐ。

ブライアン @asasmamama1

@c_yu_n ライアン】「こういうのは気持ちなんだよ」 指を立てて口を尖らせる。また何か後日、軽くでも奢ったりとかできたらいいなと思いながら 「そう二年！なんとか進級って感じ」 相手がこげばそれよりも強くこいで 「ほんと早いなぁ」

ブライアン @asasmamama1

ライアン】空を見上げて思う。あまりにも時の流れが早くて、時々焦ってしまうこと。ノンビリ生きていたいけれど、そうもしていられないこと。進路のこともある (だってササのことも、)

狭間 駿 @c_yu_n

@asasmamama1 狭間】「じゃあなんか今度うまいもんおごってよ、」 年下にたかる年上ー、と首をすくめながら、足は地面につけたまま、きこきことブランコを揺する。 「なー、早いよなあ…ああ、日本のサクラ、どうだった？」 風に乗ってひら、と流れてきた、遅咲きの花びらを目に留め、

狭間 駿 @c_yu_n

狭間】ゆっくりと時間が、流れてほしいと思う。同時に、はやく、速く進んで、気がかりなことがさっさとすべて解決したらいいのに、とも思う。風はやわらかく、春の日差しは、それでも数年前の春よりも年々暑くなってきている気がする。

ブライアン @asasmamama1

@c_yu_n ライアン】「カツアゲ〜〜」 意味もよく理解せずに言って笑う。ブランコをこぎながら、花びら咲くそれを見つめて 「予想以上に綺麗！！」 やっぱり日本の桜は最高だとでも言うように漕いだ勢いのまま地面に前に着地して振り返り、にしし、と目を細め 「流石オレが好きな国」

ブライアン @asasmamama1

ライアン】大切な彼女と桜を見にいったことを思い出す。とても感動して、それを大事な人と見れた喜びを

狭間 駿 @c_yu_n

@asasmamama1 狭間】「人聞き悪ィな、」 軽く憤慨してみせてから、 「そか、」 振り返って笑った表情が、なんとなくまぶしくて目を細める。 「…そか、よかったな、」

ブライアン @asasmamama1

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