【詩小説レッズ・エララ神話体系】時雨とエヴィル「雪中行軍」

少女剣士と変態黒魔術師が雪の広野を行く! そしてそれを付けねらうは……!? 詩小説アカウント「レッズ・エララ神話体系」の中世編、「時雨とエヴィル」シリーズです。 公式ブロッグペエジはこちらhttp://redselrla.blog.jp/ 過去に書いたこのシリーズについてはこっちのとこから探してみるもよろしいかと思われます。http://mypage.syosetu.com/357510/
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8TR戦線行進曲/レッズ・エララ神話体系 @RedsElrla

鉄槌。それは、追跡者自身が持つ、極めて不快な思いである。あのような連中がこの世に存在していていいのか――いいのだ、力さえあれば。俺がこのような思いをしていていいのか――いいのだ、俺には力がないから。俺がこのようなシガラミだらけの状態で――仕方がないのだ、自由を捨てたから 36

2014-12-22 17:38:58
8TR戦線行進曲/レッズ・エララ神話体系 @RedsElrla

全部、全部、傍から見たら、仕方がない、といわざるを得ないものだ。だが、彼の脳内には、これら全部は「いいのだ」という言葉に、無言のNO!を突きつけていた。それは、彼がこれまで生きてきた中で、初めて思った「自由への意志、渇望」であった。37

2014-12-22 17:42:43
8TR戦線行進曲/レッズ・エララ神話体系 @RedsElrla

その意志と渇望は、本当は、眼前の二人を倒すことでは、真に得られることではない、と、読者の皆様はお気づきだろう。彼がこれまで選択してきた人生の分岐点。それらが全て彼の「いま」を形づくっているのだ、と。だが、彼はそのような冷静なことを考えられない――ここは雪原である! 38

2014-12-22 17:43:04
8TR戦線行進曲/レッズ・エララ神話体系 @RedsElrla

かくて彼は、奇妙に湯だった頭で、冷静を努める……あの洞穴の二人に、このレッド・ムーン・ライジングを食らわせようと…… 39

2014-12-22 17:43:21