- tomoattori
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息子にトナカイについて訊かれたのでちょっとぐぐったら、トナカイはアイヌ語だと知ってびっくりしたしトナカイはメスも角が生えると知ってびっくりしたし、しかも毎年クリスマスの時期に角が生えてるのはメスだけでサンタのソリひいてるのは総じてメスだと知って、子供って産んどくもんだなぁと。
2014-12-18 09:37:15息子に「ママちゃん、トナカイは鹿なの?」と訊かれなければ一生そんなこと知らなかったよ。子供って全然知らない世界を持ってきてくれるから面白い。
2014-12-18 09:43:58トナカイのメスだけがその時期に角が生えてるのは、角で雪を掘って苔を子供に食べさせるためで、クリスマスには出稼ぎまでして、トナカイの母さん苦労人過ぎて涙無しには語れない。
2014-12-18 09:53:23トナカイの母さんは凍える寒さの中懸命に雪を掘ってその下の僅かな苔を子供に食べさせていた。夫は遠い国へおせちのパック詰めと年賀状の配達の出稼ぎに行ってしまい頼れる者はいない。私がしっかりしなければ…。さぁお前苔をお食べ。でも母ちゃんは?母さんはもうお腹いっぱいだよいいからお食べ。
2014-12-18 10:15:00うん!母ちゃん苔美味しいね!幼子は無邪気な笑顔を見せる。もう何日食べてないだろう…苔探しで鼻は擦りきれ赤く腫れ上がり、ひそひそと陰口を叩かれては根も葉もない噂を流され笑われていた。世間の風は冷たい。でもこの子さえいれば、この子のためならどんな屈辱にも堪えられる。そんなとき…
2014-12-18 10:21:17老人「お前、わしのところで働かないかい」 トナカイの母は言った。 「このとおり、私は学もない笑い者です。私を雇えばあなた様にご迷惑がかかります」 老人「構わん。人手が必要なんじゃ」 老人はトナカイを連れて行くと温かい食事でもてなし綺麗な鈴で着飾らせソリに繋ぐとこう言った。
2014-12-18 10:30:17サンタ「今日からお前はソリのリーダーじゃ。毎年クリスマスには世界中の子供達に夢と希望を届けねばならん。過去を振り返る余裕はないぞ。さぁ行け」 その日からトナカイの母はがむしゃらに働いた。ただ前だけを向いてひたすら走った。世界中の子供達の笑顔が心の傷を洗い誇りを取り戻していった。
2014-12-18 10:35:28あれから月日が流れ今では子供達も立派なソリひきとして成長している。夫は相変わらず出稼ぎに精を出しているが、彼は彼で日本の文化に貢献する喜びを見出だしたようでそれでよかったかなと思う。今年のクリスマスを最後にそろそろ引退しようか…鈴を磨きながら母は思う。(トナカイの母~完)
2014-12-18 10:42:52