第四回覆面同題バディSS　正解発表

覆面同題バディSS @fukumenBuddy_SS

【あ－１】 「なぁ、何お願いするんだ？」「教えません」その言葉に虎徹さんが口を尖らせた。「もうすぐ年が明けますね」「だな」空を仰いで胸の中で呟く。神様、どうかずっと一緒にいられますように。虎徹さんが幸せでありますように。

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【あ－２】 「俺のスーツに何してんの？」「あ、虎徹さん。折紙先輩直伝の東方の神さまへ、脱ポイント低迷脱出の願掛け儀式の準備です」「そのヤケに長い水風船的なもの2つ、どう考えてもおかしいよね」「袋は床につくくらい大きいものだそうです」→

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【あー２】 → 「狸の置物とWTを一緒にすんなって折紙に言っとけ！」

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【あ－３】 「星座の街の守護神？そんな大層なもんじゃないっす」インタビューに答える横から壊し屋ですものねとチャチャが入る。ハンサムも身に覚えがあるんじゃなくて？ニヤニヤ笑いを浮かべる人に「あいにく優しく辛抱強くノックされた覚えしか…」にっこり笑えば残念そうな、ごちそうさま

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【あ－４】 ４歳の時、神はいないのだと知った。祈っても無駄だ。願いは自分の努力で叶えるしかない。分かってる。そう知っているのに、今は。　初めてあなたに祈る。神様、ワイルドタイガーを返してください。バディに戻れなくてもいい。あの人からHEROを取り上げないでくれ。

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【あ－５】 ああ、はしたない、はしたない。 禁忌は蜜を甘くする。踏み外す快感は、物事の道理も自らの意思も把握できる脳でなければ判らない。 だからか、僕が貪欲なのは。今、これが、気持ちいいのは。 「虎徹さん」 その背に縋る、泣く、叫ぶ。ああ、赦されたい。どうか、神さま。

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【い－１】 おなじおくりものをもらったふたりがであえるなんて、それはものすごいきせきだとおもうんだ。だってみんなちょっとずつちがうものをもらってるんだよ。あおくひかるのはめずらしいかもしれないけど、そのなかみはみーんなばらばら。だからね、もっとほこりにおもってもいいんだよ

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【い－２】 ケンカをしている。何日も、くだらない理由で。 会いたいのに意地を張って心が曇る。 お疲れと部屋を出る彼を追う脚をください。 ごめんなさい。そして、好きだって。 こんな簡単なことが言えない僕に、勇気ください。

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【い－３】 その存在を、信じているわけじゃない。どれだけ祈ったって、どれだけ願ったって、一度も願いを聞き入れてくれることはなかった。「どうして助けてくれなかったの！」でも、少しだけ彼女たちの苦悩がわかる気がした。求められるばかりの苦悩。僕らもまた、それではないのに。

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【い－４】 バニーは、容姿も整ってるし、身体的能力も高いし、頭も良いし、本当に、神さまってのは不公平だよ。って、思ってたんだけど。それ、違った。あいつがもともと持っていたのは、そこそこの素材と、とことんまで真面目で努力する心だったんだわ。がんばってきたんだなあ、お前。

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【い－５】 右目が罪を犯させるなら、抜いて捨てよと聖句は言う。情欲を抱いて見る者は、既に姦淫をしたのだとも。甘いと嗤う。左目も耳も肌も、血の一滴までも。今やあの人に飢え、あの人を追っている。さあ神よ、僕を地獄へ投げ入れろ。細胞の最後の一つまで、僕の全ては姦淫でできている。

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【う－１】 雲の切れ目から地上へ光が差した。「天使の梯子ですね」「物知りだなバニーちゃん。神さまが下りて来るぞ」「天使ですよ」「同じようなモノだろ」「全然違う」笑う息も白い。繋いだ指はどちらも冷たくて、丸ごとあなたのポケットにしまった。神さま僕らはもう帰ってもいいですか。

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【う－２】 遠い昔、胸の奥底に仕舞いこまれたそれが何色だったかのかなんて、すっかり忘れてしまっていた。蓋をして鍵をかけ、幾重にも防護壁を張り巡らせて、僕は長い間、無色彩の住人になっていた。まるで天岩戸だな、と箱を壊した犯人が笑う。僕も笑う。鮮やかさを取り戻した世界の中で。

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【う－３】 何を捧げれば届くのだろうと、ずっと思っていた。やわらかな風。綻ぶつぼみ。使い込まれたフライパン。淹れたての珈琲。あまねくものに宿るのだと教えてくれたひとが、手渡しながらわらう。ああ、きっとここにも。どうかずっと一緒にと、祈りのように唇で触れる。

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【う－４】 居るのか、居ないのか。はっきりしない存在に祈り縋り拝む。それよりも、もっと有意義なことを僕は知っている。ウサギのぬいぐるみに安らぎを求め、焼け焦げたタスキの切れ端に強さを貰い、貴方の隣でヒーローとして共に生きる。確かな手触りに力が湧く。→

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【うー４】 →　 そうして、僕は今日も前に進んでゆく。

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【う－５】 限界もある。破壊もするし失敗もする。それでも危険が迫ったとき、人は神さまに祈るよりも先に彼の名を呼ぶ。気づいてます？あなたの道はまだ続いてるんです。行きますよ。今度こそ、一緒に。突き上げた拳にこつんと拳が触れた。沸き起こった歓声と隣で微笑う相棒に、視界が霞む。

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【え-１】 呼吸が途絶えた相棒に息を拭き込みながら願う。神様なんていない。どんなに祈りを捧げても救済は届かない。それが分かっているから俺は君に、誰よりも俺がヒーローで有ることを望んでくれた君に「どうかコイツを返してくれ！」もう二度と愛する人を救えない愚かな男にしないでくれ

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【え-２】 高らかに打った柏手が、静寂に満ちた境内の空気を震わせる。まったく、神頼みなんて柄じゃないんだが。閉じた瞼の裏に浮かぶのは、残り時間を数えながら戦う事を決めた弟の顔。神様。今日は賽銭も２ドルじゃない。店で一番いい酒も奉納した。だから、どうか。ーどうかアイツに加護を。

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【え-３】 撮影の相手は目元を覆った壊し屋。金髪に白い肌のモデルなんて掃いて捨てるほど、パーマも眼鏡も仕事の為ならと即OKしたら、以来ご指名頂いている大事なお得意様。だけど、そんなに居心地悪そうじゃこっちだって気を遣う。ねえ仏頂面のヒーロー、似姿の形代はご不満？

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【え-４】 神様みたいな人だと思った。暗闇の世界に光を差し、色彩の無い世界に色を灯し、色々な事を楽しむ心を与えてくれた。Love is blind.重症なのは分かっていた。恋という崇拝心を秘めながら、貴方の隣に今日も立つ。いつか告解するその日を、待ちわびながら。