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黒バスプラスまとめ ~2014-12-25 23:57:50

黒バスプラスのまとめ
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八重 @nigro_dekunu

道ばたに咲く花が風に揺れた。薄紅藤の可愛らしいそれに、しゃがみ込んで微笑ましく見つめる。「まるで君みたいだね」脇から覗く森山先輩の言葉に首を傾げる。「だから、それ。君みたいな色だ」茶化すでも笑うでもなく、彼の瞳が余りにも真剣で何だか引き込まれた【4月29日 #お題プラス :咲く】

2014-04-29 20:37:55
八重 @nigro_dekunu

「髪、伸びたな」毛先を掬って、小堀先輩は小さく笑う。「もう、そろそろ切りたいです」そんな彼を見上げてしょぼくれた。「梅雨になったら癖毛酷いしな、お前」「うぅ…」先の季節を思えば憂鬱だけど「俺は伸ばしてほしいけどな」先輩のために伸ばそうかな、なんて【4月30日 #お題プラス :髪】

2014-04-30 18:56:11
八重 @nigro_dekunu

机に置かれた鋏を見つけて、赤司君を思い出すのは強く記憶に焼き付いたからか。「会いたい…」そっと写真立て伏せて、落ちてく感情を堪えた。『それは僕も同じなんだけど』受話口に苦笑の混じった声が通り『夏に会いに行くよ』なんてきっと拗ねてるのは見透かされてる【5月1日 #お題プラス :鋏】

2014-05-01 18:48:57
八重 @nigro_dekunu

言葉は時として残酷だ。「あー…わり。好きな奴いるんだわ」ばつの悪そうに視線そらす宮地先輩。それを思い出すたび、ゆるりと涙が滲み視界ぼやける。昇降口で蜂蜜の頭見つけても声なんてかけられず「…告白なんてしなきゃ良かった」ローファーを高くから落とす。【5月2日 #お題マイナス :言葉】

2014-05-02 21:22:19
八重 @nigro_dekunu

昼下がりのうたた寝、彼の寝顔はまるで子供のよう。「かわいい…」ほっぺつついて笑みもらせば「ん…○○ちん…なんだ、し…」むにゃむにゃと緩く指握り返した。「むっくん起きたのー?」「…おきてねーし」ちゅーまだだもん、と頬に手が添えられて交わす口付け【5月3日 #お題プラス :うたた寝】

2014-05-03 21:35:53
八重 @nigro_dekunu

おめでとう、の5文字が中々言えない。それは気持ちに後ろめたさがあるからか。「大丈夫?」覗き込むピンクの髪がながれる。「さっちゃん、お誕生日おめでと」やっと言えた言葉も尻すぼみ。「ありがとう」優しく微笑む彼女に、それでも、黒子君は譲れない、なんて浅ましい #桃井さつき生誕祭2014

2014-05-04 00:47:55
八重 @nigro_dekunu

一緒に暮らし始めたあの夏に、2人で庭に植えた種はまた若葉を茂らせた。「わ…、花咲きました」如雨露を傾けながら、後ろで眺める笠松さんに振り返る。「もう1年なんですね」「早ぇよな」よいしょ、と立ち上がり「デートでもすっか」頭に手を置いて彼は優しく微笑む【5月4日 #お題プラス :種】

2014-05-04 19:53:46
八重 @nigro_dekunu

伏せた睫に光が反射して、横顔が透き通るように白くなる。ページを捲る指、耳にかけた髪、全てに欲情高まり飲み込む唾は喉を鳴らした。「黒子君、どうかしたの?」覗き込む彼女に、意識戻されて顔に熱が集まる。「いえ、なんでも」長く直視が出来なくて手元の本に視線を戻す。鼓動が一向に収まらない。

2014-05-04 20:25:39
八重 @nigro_dekunu

ふと目が覚めたら、彼に包まれるように寝ていた。普段見れない顔が近くにあって、触れようかと思った手は遮られた。「…はよ」「宮地さん、おはよ」背中に回る彼の腕に鼓動が速まる。「…どきどきしすぎだろ」「だって、恥ずかしい」顔埋めて隠しても伸びた手が、可愛い、と頬を撫でて更に鼓動は増す。

2014-05-05 20:49:25
八重 @nigro_dekunu

押し倒されたと気づいたのは少しあと。「い、づき先輩」「何もしないと思った?」流れるように彼の手が襟のリボンにかかる。「俺だって男だよ」しゅるり、解かれたリボンは床に落とされた。分かってる。その手も、声も目も、男の人のそれだって。だから「油断するのが悪い」こんなにもどきどきするんだ

2014-05-05 20:49:37
八重 @nigro_dekunu

「これでも着てろ」くしゃみをしてたら虹村先輩がパーカーを貸してくれた。「…これ大きいです」てろんとした袖持ち上げて見せれば彼は、あー…、とその姿に苦笑もらす。「ま、可愛いからいーんじゃねぇの」ぽんぽんと頭撫でられて、少し拗ねてた心が擡げた。【5月5日 #お題プラス :パーカー】

2014-05-05 20:49:43
八重 @nigro_dekunu

手にしたトランプはあと2枚。黒子君の手が左右交互に触れて焦らされる。「早く取って」「早く取っても同じですよ」「今日は勝つもん」すっと抜かれたカードに落胆の盛大な溜め息つく。「…分かり易すぎです」くすくす笑って身を乗り出し、ちぅ、と唇重ねて満足げ【5月6日 #お題プラス :カード】

2014-05-06 20:49:21
八重 @nigro_dekunu

赤点ぎりぎりの成績に危機感覚え、テスト前に彼のお家で絶賛勉強中。飽きたなんて思う暇なく、次々くる問題に四苦八苦してたら、(あ、宮地さん眼鏡だ)じっと見つめた先で、はた、と目が合う。「…お前、見すぎ」ぽこんと教科書で叩かれ、赤い耳が見えたのは内緒【5月7日 #お題プラス :メガネ】

2014-05-07 22:04:35
八重 @nigro_dekunu

膝丈に揃えられた制服、その紺のスカートが歩くたび揺れる。「なー、短くしねぇの?」「和成さん裾掴まないで」彼女の態度に少しむっとして、後ろから緩く抱きしめた。「…ま、他の奴に足とか見られるよりはいっか」ちぅ、と項に唇ふれて痕付けてやる。【5月8日 #お題プラス :プリーツスカート】

2014-05-08 21:46:16
八重 @nigro_dekunu

真っ暗な部屋で、黒子くんは穏やかな笑みで見つめた。「意外と明るいんですね」窓から望める景色は電気の光ばかりで、この部屋に明かりが差し込む。ふいに重ねられた手にぴくり肩が跳ねた。「…キス、しても」添えられた手に顎掬われ熱い瞳に『だめ』とは拒めない【5月9日 #お題プラス :暗がり】

2014-05-09 21:29:58
八重 @nigro_dekunu

「好きです」黒子くんの真っ直ぐな瞳をそらせなかった。「すみません、特に返事が欲しいとかいう訳ではないので」ぺこりお辞儀して立ち去ろうとするから、はっとして「ちょ…っと!」彼の服を咄嗟に掴んだ。「わ、たしも」襟引き寄せて無意識に唇を重ねる。「…好き」その言葉に彼の頬は紅く染まった。

2014-05-09 22:11:15
八重 @nigro_dekunu

閃く光と、つんざく轟音に耳を塞いだ。彼が帰ってくるまでの我慢だから。そう納得させて、頭から毛布を被ってやり過ごす。「すみません、遅くなりました」馴染んだ声聞こえ、ふわり包まれる感覚に咄嗟に抱きついた。「黒子くん遅い」「これでも早く帰ったんですよ」【5月10日 #お題プラス :雷】

2014-05-10 23:03:30
八重 @nigro_dekunu

頬撫でる手が温くて、とろとろ眠くなりそう。「もう寝るんですか」隣からの声にぼんやり見返して、うん、と頷いてみせる。「だめです」「てつくんだって眠そうだけど」むに、と頬摘まめば拗ねて「僕はまだお話したいんですけど」小さなキスが普段より可愛い。【5月12日 #お題プラス :ほっぺた】

2014-05-12 19:13:55
八重 @nigro_dekunu

溜め息をつく度に彼への想いが零れて落ちる気がした。けれど止められる訳なく、窓から彼を眺めて溜め息をつく。「ほんま難儀やな、自分」「…今吉先輩、暇なんですか」「そんな訳ないやろ」この人に険のある言い方は無意味。「青峰はやめとき」けど、こうやって見透かすから、居心地悪くて嫌いになる。

2014-05-13 01:07:30
八重 @nigro_dekunu

彼女の涙の代わりか、雨は次第に強まり夕方には本降りとなった。図書室の窓から見上げる空は重く雲が垂れ込んでいる。「あれ、黒子君まだ残り?」「はい、雨降ってますし」「そうだね」僅かに赤い目元見つけ、この雨宿りで彼女の憂いが晴れれば、と、そっと願った【5月13日 #お題プラス :泣く】

2014-05-14 00:01:39
八重 @nigro_dekunu

「餃子が食べたい」赤司君の気まぐれがまた始まった。読んでいた本をぱたり閉じて、よいしょ、と姿勢正せば赤と黄の双眸がこちら向く。「買ってくる?」「違う、手作りがいい」そして珍しく首をふるふる振った。「作ってくれ」「お豆腐と交換な「やっぱりやめよう」【5月14日 #お題プラス :中華

2014-05-14 22:55:19
八重 @nigro_dekunu

鳴らない携帯を見つめていた。メモにかかれた番号と、画面を交互に見つめて、中々発信ボタンに指がいかない。と、急に着信鳴って「み、宮地さん!」開口一番出たのは彼の名前。『…お前、かけてこいよ』すげぇ緊張した、吐息混じりの声に鼓動がひとつ跳ねた。【5月15日 #お題プラス :携帯電話】

2014-05-15 20:05:36
八重 @nigro_dekunu

彼のキスは麻薬みたい。「ねー、ちゅうしよ」お菓子片手に覗き込むその目に抵抗しようにも、いつも絆されてしまう。重なる甘い甘い口付けに抗えずまた毒された。「紫原君、ほんと好きだね」「俺、○○ちんとのちゅうが1番好き」と緩く笑う彼にまた唇奪われる。【5月16日 #お題プラス :ちゅう】

2014-05-17 00:12:02
八重 @nigro_dekunu

「おい手、離せよ」右側は宮地先輩に、「嫌ッスよ」左側は黄瀬君に、腕を引っ張られ続けてもう10分。「先輩には譲るもんだろ」「○○っちとは俺のが付き合い長いッスもん」頭の上で火花散らして互いに譲ろうとしないし、片方取れば怒るから「「で、どっちと帰る?」」この問いにも迂闊に答えられない

2014-05-18 20:26:18
八重 @nigro_dekunu

怖い怖いって、赤く腫らした目をきつく閉じ、膝枕のまま両手を捕らえる。「宮地さーん、手掴んだら目薬差せないよー」「うっせ、心の準備がいるんだよ待ってろ」焦ったように返す彼を、大丈夫だよ、と緩く諭す。「っ…よし」そっと目を開き覚悟の面もちに苦笑した【5月18日 #お題プラス :目薬】

2014-05-19 00:46:34
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