【ザ・ヴァーティゴ・グレイト・エクスペリエンス】後編

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◆【ザ・ヴァーティゴ・グレイト・エクスペリエンス】後編◆ #diehardtales

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(これまでのあらすじ:やあ、みんな。僕はザ・ヴァーティゴ。次元旅行者だ。次元マンゴーをカラテニウムしたのは良かったんだけど、今度は反キウイフルーツがヤバイんだって！？困ったことに、告知事項や解説を担当するキャラクター達やブーブスバンドのキャラクターが俺のもとに集まって来ちまった)

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(それというのも、次元バランスがいろいろまずいからなんだ。そうやってツイッターを眺めている君だって、隣にドリンクウォーターおじいさんが居たらどうするわけ？困るでしょう。今、危機感を持ったと思う。でも俺に任せておいてほしい。ガン・ドーのようなパワフルで有名な戦士たちと、戦うぜ！)

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「ジャッキーが二段飛び蹴りを当てて喜んだところでスタッフロールになるでしょ、あれが一番いいんだわさ」「余韻も何も無いが……」「だからそれがいいんだわさ」「ねえ、工業用アルコールを飲んだら危ないんだよ！」「ビーボボボビボボー」「あれ？久しぶりに起動したらまたアップデートかよ！」

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「ウー」「どうした犬、おや、スパムアカウントをスパム報告しているのか。すごいねェー。タグがトレンドに入っちゃったのかな？」「一瞬ふつうの会話文に見えてバレバレなのがしゃらくさい感じだわさ」「ビボボチュイイー」「ズブロッカに入っているこの草が……草が大事なんだ。わかるか、お前たち」

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「今度はザ・グレンリヴェットを開けよう」「勿論だ」「ザが付いているのは真打ちの証で……」「つまり俺と同じ」「チュイウイー」「アイウエオの前にtheをつけるとき発音をジにするっていうけど、実際そうでもないんだよ！」「ベン・ホリデイもこのスコッチを……」KRAAASH！「グワーッ！」

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「何だ！？」「船体に衝撃が……」「アクシデントにいちいちうろたえるな。パニックは他者に伝わる。タフになれ。航海は常にタフが肝要よ」「ビーボッボッビボボボー」KRAAAAAASH！「「「グワーッ！」」」『諸君！攻撃を受けている！ギョーム将軍の追撃だ！』公爵の船内放送だ！

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「仕方ねえ。対空砲座の出番だ。行くぞイビルヤモト」「アイアイ」「ガン・ドーは甲板でリペアを」「おう」「後は……」ザ・ヴァーティゴは部屋を見渡した。ツイスターゲームのソロを始めたブロンディが彼を見た。ザ・ヴァーティゴは頷いた。彼はイビルヤモトとガン・ドーを伴い退出した。

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すぐさま、追撃部隊の先陣と対空砲撃の熾烈な攻撃応酬が始まった。流星じみた砲撃が行き交い、エーテルの海を眼下に、ガン・ドーは甲板上を走り回る。ザ・ヴァーティゴは何度もこの経験を繰り返したような気になってきた。彼は出現地点を予測し、予めそこを照準しておくことで、うまく敵を撃墜した。

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敵戦闘機の攻撃は熾烈を極めたが、徐々にその勢いが減じていった。「いけるか？だが……」ザ・ヴァーティゴは呟いた。旅の仲間は確かに増えたが、如何せん、戦闘要員は依然として少ないままだ。状況は不透明である。……その時だ。「なんだあれ？」イビルヤモトの声が金属パイプから発せられた。

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ザ・ヴァーティゴはエーテルの海に目を凝らした。彼は息を呑んだ。「あれは……」戦闘機ではない。では鳥か？鳥でもない。マントをはためかせ、エーテルの海を生身で一直線に飛行してくるその者に、彼は見覚えがあった。「まずい。バカな」彼は砲座を離れた。「オイ！サボるなよ！」とイビルヤモト。

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「ガン・ドーが危ないんだ！」彼は言い残し、ハシゴを滑り降りた。そして甲板に走り出た。だが、時、既に遅し！「ガン・ドーッ！」虚しく叫ぶザ・ヴァーティゴ！甲板上で旋回するガン・ドーの目の前に、飛来してきた恐怖の影が降り立ったのである！ZZZZZZZZZZZZZZAP！「ウワーッ！」

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危ない！横倒しになって痙攣するガン・ドーのわずか1ミリ横の甲板が黒く焼け焦げ、溶けているではないか。何が起きたのだ？「やめてくれーッ！」ザ・ヴァーティゴが駆け寄ろうとする。山高帽とマントを身に着けた恐怖の影は首をめぐらし、両目から閃光を放った。ZZZZZZZZZAP！「アーッ！」

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ザ・ヴァーティゴは閃光を浴びると恐怖に打ち震え、四つん這いになった！「アアアアアアーッ！」「まさかこの私の事を忘れてはおるまいな！」恐ろしい！恐怖そのものだ！両目の超自然義眼から放たれるビームをザ・ヴァーティゴに浴びせ続ける！「私の名を言ってみろ！」「アアアアーッ！」「言え！」

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「ザ……ザザ……両目義眼のザザだ……」ZZZZZZZZZZZAP！「アアアアアアーッ！」「それぐらいにしといた方がいいぜ」ZZZZZZZZZZZZZZZZZZZAAAAAP！「アアアアアアーッ！」止めに入ったガン・ドーもあえなく倒れる！

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「アアアアアアーッ！アアアアアアーッ！」「貴様に用はない！だが、貴様からバラバラになりたいかッ！」「アアアアアアーッ！アアアアアアーッ！」痺れるガン・ドー！機械生命体といえども、これでは……！だが、おお、ザ・ヴァーティゴを見よ！彼の目の火は消えてはいなかった。彼は匍匐前進した！

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ガン・ドーを苛み続ける容赦なきザザ！銀色のボディから黒煙！その時だ……ザ・ヴァーティゴの震える手がザザの踵を掴んだのだ！「も、もうやめてくれ、ザザ！確かにその、締め切りに関しては……危ない橋を渡る局面も……だが彼らは全体的には比較的早い方の」ZZZZZZZAP！「アアアアーッ！」

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閃光が苛む！「アアアアアアーッ！」ザ・ヴァーティゴの桃色銀の装束がみるみる分解し、身につけるものは苺柄のトランクスひとつになった。だが彼はザザから手を離しはしなかった。気力が彼を生かしていた。彼はザザの恐怖の影の肩越しに、対空砲座のガラスを泣きながら叩くイビルヤモトを見た。

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「イヤーッ！」「グワーッ！」ザ・ヴァーティゴは力を振り絞ってザザを引きずり倒した。二人の戦士は争い、甲板の端までゴロゴロと転がった。「すまねえ。皆との旅も、ここまでだ。束の間かわした会話……本当に楽しかっ……」ザ・ヴァーティゴはザザと共に船から転がり落ち、エーテルの海に呑まれた。

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キリモミ回転しながら落ちる二者を、七色のオーロラや歪んだ鏡像などのビジョンが取り囲んだ。これがエーテル……人々が帰る場所なのだ……。「お前がなぜ俺を狙うのか考えていた」「貴様は質問アカウントを長く留まらせ過ぎた」ザザは言った。「せいぜい48時間ぐらいにせねばならん！」「嗚呼……」

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相互フォローがどうとかいっているスパムアカウントが彼らを包む。ザ・ヴァーティゴの意識が薄れ始める。ザザは言った。「なによりスシコンの締めがグダグダだ」「生き残れたら、新年にオーゾニ・コンをやるよ」ザ・ヴァーティゴは呟いた。「それで勘弁してくれないか」彼らはエーテルの嵐の中に……。

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BOOOOOM！その時である！オーロラの壁を破り、稲妻じみた勢いで飛来したものがあった。ザ・ヴァーティゴは朦朧とする意識でそれを見た。「……あれは……俺の宇宙船……？グワーッ！」ザ・ヴァーティゴは苦悶する！「首が！」エーテルフックロープが投じられ、ザ・ヴァーティゴを捉えたのだ！

さおとめあげは／漫画家 @agehasss

本日発売のB's LOG COMIC 2015 1月号もヨロシクです！ ビズログ公式サイトに「グラマラス・キラーズ／ザイバツ・ヤング・チーム」カラービジュアル上がっていました！ bslogcomic.com/bc/index24.html　#njslyr