3月28日 京屋双子と津田

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--- @tune_sig89

【3月28日 夜】

2014-12-29 22:37:02
--- @tune_sig89

京屋】過去、訪れたことのある都会の高層マンション中にある一部屋を目指す。足並みは普段通りだが重いと感じるのはこれから報告する内容が良いものではないからだ。同じくらいの速さでコツコツと後ろをついてくる双子の姉の彩雅の足音は普段通りにも聞こえる。

2014-12-29 22:40:49
―― @tometis_story

@tune_sig89 都内にある舗装された道、等間隔に並ぶ街路樹。その道なりに、見るからに高そうな、高層マンションがある。その中のある一室に、男が居た。その部屋は、高層マンションにしては、質素だ。資料を置く為の棚がある。

2014-12-29 22:40:49
―― @tometis_story

@tune_sig89 津田】資料を置くための白い棚と、木造の執務机があるだけの空間。その机の椅子に男は、座っている。目の前には、客を座らせる為に、こしらえた黒い革製のソファーがある。まだ、客は来ていない。

2014-12-29 22:43:21
--- @tune_sig89

@tometis_story 京屋】この建物に来るまでアポイントは取ってはいない。けれどいかにも高級で厳重そうな建物の中を誰にも邪魔されず歩く事が出来る。わずかに張りつめた気持ちでその一室の扉を手の甲を向けてノックした。

2014-12-29 22:44:58
―― @tometis_story

@tune_sig89 津田】ノックの数秒後、扉が開く。中から、使用人の女性が出てくれば相手を見た後、丁寧にお辞儀をした。「……どうぞ、お上がりください」相手の顔を見て、数秒後、お辞儀をすれば招き入れる。「左手の部屋でございます」左右と、行き当たりに扉がある。

2014-12-29 22:48:48
--- @tune_sig89

@tometis_story 京屋】「どおも、失礼シマス」現れた使用人に軽い挨拶をするも歩みは止めることなく示された方へ向かおう。その扉を同じように叩いて声を待つ。

2014-12-29 22:52:24
--- @tune_sig89

京屋】(さぁてと、)その扉のノブに手を触れてみる。返事があれば開けてしまうし、数秒間返事が無くても同じようにその扉を開けようとして見よう。後ろから2歩離れた彩雅が追い付きながらゆったりと辺りを観察する気配を感じ取る。

2014-12-29 22:54:10
―― @tometis_story

@tune_sig89 津田】「入れ」来客の予定はないはずだが、男は冷静に書類をしまえば、声に反応し、杖を近く寄せて、相手が入ってくるのを待つ。

2014-12-29 22:55:58
--- @tune_sig89

@tometis_story 京屋】「おジャマしますよ、センセ」扉を開きながら声にしてここにいる者を伝える。「夜分にすんません」入れと示されたまま扉を開き部屋の中に足を踏み入れる。「先日の仕事の件で」

2014-12-29 23:01:26
--- @tune_sig89

@tometis_story 彩雅】仁志輝に続いてその部屋へと入ればそこにいる津田異心に軽く会釈をする。背は二人してさほど変わらない。

2014-12-29 23:03:35
―― @tometis_story

@tune_sig89 津田】「腰をかけろ」部屋の中に招き入れつつ、二人が入ったのを確認して、使用人が、音なく扉をしめる。「……報告を聞こう」

2014-12-29 23:04:52
--- @tune_sig89

@tometis_story 京屋】二人ともそれぞれかぶっていた帽子は下ろし、招かれるままに腰をソファに浅く落す。パッと見で瓜二つという双子ではないが似たような髪色に瞳の色、吊りあがる双眸は血の繋がりを感じさせるだろうか。まず、と口を開く。「しくじりました」そう伝え、

2014-12-29 23:10:19
--- @tune_sig89

@tometis_story 京屋】真っ直ぐに津田異心の方を見る。軽く首を振った。「接触はしましたが、こちらも不十分だった。手を引かざるを得なかった。」端的な状況を口にする。

2014-12-29 23:14:01
--- @tune_sig89

京屋】一つの失敗、とあなどることは自分の中ではできなかった。自分達は金と仕事で信頼を得て住める環境を得ているのだから、たった一つでも間違えれば何かが崩れてしまう恐ろしさを抱えている。

2014-12-29 23:18:09
―― @tometis_story

@tune_sig89 津田】「……そうか」相手を見ながら、机の上に手をゆっくりと置いてまっすぐ顔を上げる。「まず、被害は?」

2014-12-29 23:20:47
--- @tune_sig89

@tometis_story 京屋】「怪我については殴打を。治癒を使って今は問題ねぇですけど。」それから口をへの字に曲げる。「問題は、俺らの組織内の情報が割れかけたってことですかね。グループの5人のうち4人の名前は知られましたね。」

2014-12-29 23:26:32
―― @tometis_story

@tune_sig89 津田】「……相手はお前達の情報を、どこまで知る事が出来た。分かる範囲でいい」眉一つ、動かすことはない。

2014-12-29 23:30:58
--- @tune_sig89

@tometis_story 京屋】「こっちの人数が五人ってこと、…俺、彩雅、それから三原ってやつと浦賀の四人の名前、それからこっちの持つ異能の種類がいくつか。俺と彩雅、…それと三原のテレパシーはバレたかもしんないですね」こちらも淡々と返す。

2014-12-29 23:38:51
--- @tune_sig89

京屋】他には、と確認するように彩雅の方をちらりと盗み見る。実際自分はその時朦朧とした頭だっただろう。あとから彼女に聞いたことである。苦虫をかみつぶす心地だ。

2014-12-29 23:41:07
―― @tometis_story

@tune_sig89 津田】「わかった。この件からはもう関わらなくていい。狭間駿については接触を行わなくていい。……神戸」男が扉の向こうに視線をやり、声をかけると、数分後、使用人が扉を開けて入ってくる。「ケースを」使用人が頷けば、そのまま、部屋を出る。「少し待て」

2014-12-29 23:42:37
―― @tometis_story

@tune_sig89 津田】扉が閉まった後、顔を向ける。「被害は分かった。負傷者に関しては大丈夫か?」

2014-12-29 23:44:39
--- @tune_sig89

@tometis_story 京屋】一人で、せめて客である津田異心の前でなければ、け、と吐き捨てたい気持ちだが抑えるしかない。 彩雅】「コイツです。この通り元気でしょう」そう言いながら表情変えず仁志輝の方を指さす。

2014-12-29 23:47:13
―― @tometis_story

@tune_sig89 津田】相手を見た後、目を細めることもなく。「今後は慎重に努めろ。……身体は平気か」

2014-12-29 23:48:13
--- @tune_sig89

@tometis_story 彩雅】「何とかなる怪我で済んでいます。検査にも異常はありませんでした」会釈のように目を伏せてから言い、一度閉じかけた口を開く。「ところで…訊いても良いでしょうか。何故私たちに役目を与えましたか?彼を連れて行けば私たちと貴方との関わりは明白になる」

2014-12-29 23:54:06