【アナ雪＋プリンセス】お年玉企画とかやってみたかったんだorz

万屋和風愉菓子店@デコタンク @yorozuya753

そっとしておきましょうという表情を浮かべて深くは追及してこなかった。もう、それだけが有難かった。でも、歩く度に違和感を感じる下半身がとてもともて恨めしくて、アナはやっぱり引っこ抜いてやろうと思った。 そうしてイライラくさくさしながら漸く到着した食堂。

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シェフが用意してくれた朝食兼昼食に舌鼓を打ち、美味しい御飯にアレの存在を忘れかけていると、侍女が声を掛けて来て一時の幸福は崩れ去った。 「陛下が淋しがっておりました」 「え？」 「今日は一緒に朝ご飯食べれないのね、と……仰っておりました」 しょんぼりされていて、

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とても可愛らしかったです。なんてはにかむ侍女。 そんなの可愛いに決まってるでしょ！　きっと困り顔で肩を力なく落としてしょぼーんってしてたんでしょ！？　容易に想像付くけど、何か！？　とは言わず、アナはデザートのイチゴをゴクンと飲み込んだ。 脳内が「エルサ」「どうしよう」「生えた」

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「どうしよう」「エルサ」「あんなの生えた」「嫌われる」「エルサ」「エルサ」「どうしよう」という単語に支配されたからだった。 そうすると途端に下半身の違和感を思い出して、アナは気分が悪くなった。下着なんて当然女性用の下着しか持っていない。

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肌にぴったりとした下着はサイズが合っている筈なのに窮屈に感じるし、鏡で見たらもっこり盛り上がっていてなんか泣きそうになった。それも一緒に思い出して、アナの表情は一気に暗くなった。 「あ、あの……王女様？」 「いえ、うん……」

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「あ、あの！　陛下はしょんぼりされておりましたが、別段怒ってる様子はありませんでしたので！！」 「う、うん」 別にそういう意味で気分が悪くなったわけじゃないけれど、エルサが怒ってないなんてそんなの予想がつくし分かってるから別にいらない情報だけれども。アナは気にかけてくれる侍女に

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「ありがとう」と笑みを浮かべた。 とにかく、これをどうにかしないとエルサに逢えない。どういう顔していいか分からない。 （そうだ。トロールのとこ行こう！） アナはデザートを急いで食べ終えると、口の端にイチゴの果肉をくっ付けたまま走り出した。 ＊＊＊

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また城を抜け出そうとする王女。その気配を察知した家臣達が包囲網を作って王女を捉えようとする。だがアナは包囲網が完成する前に突破。心配＆怒れる家臣の群れを抜け、その腕を掻い潜っていく。だがその時そういえばトイレに行きたかったんだと思い出して、逃げ込んだ閉ざされし空間。そこでアナは、

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全てのやる気を削がれ、便座に座ったまま項垂れた。 「えと……ど、どうやって出せばいいの？」 もしかしてコイツから？　どう考えてもそうだよね？　いや、でも認めたくないよね、なんか。 そう思いながらも、我慢できずに用をたして……打ちひしがれたアナは廊下で膝を崩した。 「死にたい」

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トロールの所へ行こうなんて考えていた事も忘れて、家臣達と割とガチの鬼ごっこをしていた事も忘れて、廊下のど真ん中で悲劇のヒロインポーズをして項垂れる王女。それは、追いついた家臣達が声を掛けるのも腕を伸ばすのも躊躇うくらいの様子だった。

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まるでありとあらゆる絶望全てを背負っているかのような、そんな後ろ姿。でも家臣はその背中をどっかで見たな～っという既視感を覚えていた。そうして「あ、あの時の陛下だ！」と思い至った時には、もうお説教も文句も言えなくなった。大氷解の直前のエルサの姿。妹は亡くなったと聞かされ、

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絶望し崩れ落ちたあの背中に似ているんだと分かったら、姉妹想いの家臣たちは何も言えない。陛下のあの痛々しい姿を思い出して泣いちゃう程度に忠義の熱い彼らは、悪夢を見て心が安定していないのであろう（家臣達の思い込み）アナ王女にそっと肩を貸して、今日はゆっくりお休みくださいと進言した。

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「え、え？　なに？　いきなりどうしたの？」 「今日は姉君を失ってしまうような恐ろしい夢をご覧になったと聞いております。今日はお勉強は全てお休みと致しますので、ゆっくりと休養を取ってくださいませ」 「え？　えぇ？？」 誰がそんなことを言ったのか。

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どうやら朝言った事が下手な伝言ゲームとなって尾鰭、背鰭、胸鰭がついて立派な魚となって城内を自由遊泳しているらしい。休みなのは有難いが素直に喜べないのは、確かに「エルサを失う」かもしれない可能性を下半身に秘めているからだった。

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「えと、あ、ありがとう……じゃあ部屋でゆっくりさせて貰うわ」 何とも言えない気分で涙ぐむ家臣達に背を向ける。そんな良い話じゃないから！　と声を大にして叫びたかったがやめておいたというのは言うまでもない。 ため息を吐きながら自室へと向かう。相変わらず下半身には違和感があって、

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動く度に下着の中で擦れているような気がしてどうしようもなく不快だった。 （あぁ……もうこれ、どうしよう……エルサとどんな顔をして逢えばいいのよ……） 「あ、アナ」 と思っている最中に出くわしてしまうから、世界は本当に理不尽だと思う。

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逢いたい逢いたいと願っていた時は頑なに合わせてくれなかったのに、だ。 （ど、どど、どんな顔して逢えば……！！） そんなの分かんないのに。逃げ出したいのに。体は勝手にくるりと反転して声がした方で向いて、 「エルサー！」 と、満面の笑みを浮かべていた。自分の体が正直すぎて辛い。

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エルサも笑みを浮かべてこっちに歩いてくる。アナもそっちに小走りで歩み寄った。 「あれ、仕事は？　休憩？」 「えぇ。予定していた謁見が一件なくなったから、少し中庭を散歩しようと思って」 「そうなんだ。ね、一緒に行ってもいい？」 「えぇ、もちろんよ」

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優しい微笑みを浮かべて快諾してくれた姉に、妹はわぁーいと無邪気に喜んで、そのまま自然な動作で手を繋いだ。いつもそうしているから、本当に自然に手を繋いだだけだった。でも、何が悪かったんだろうか。手を繋いで一緒に歩いて中庭に出て、歩幅も歩調も合わせてゆっくり歩いていただけなのに、

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何が悪かったんだろうか。 次第に下半身がムズムズした感覚が走って、股間辺りが熱くなっている気がして。それは嫌な予感になって、冷や汗として背筋につぅーっと流れた。 （え、え、ちょ、ちょっと待って……な、な、なに？　これなに……？？） 何が悪かったんだろうか。

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光に照らされて透けた淡い金色の髪を綺麗だなと眺めていたのが悪かったんだろうか。それとも中庭に住み付いた白猫（エルサはブランシェと呼んで可愛がっているがアナにとってはライバル）を撫でるエルサの指先が綺麗だったからか。

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はたまたブランシェを撫でる為に俯いたエルサが真っ白な項を太陽の下に晒したからか。いや、もしくは繋いでいるエルサの手をスベスベで気持ち良いなとか撫でてくれるととっても嬉しくなるとか触ってくれるととっても気持ち良いよね……なんて考えながら握っていたせいか。 （……ぜ、全部、かな）

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そう気付いた時にはもう遅かった。足の間に痛痒いような感覚が走って、アナは思わず下腹部を押さえて、その場に蹲った。 「アナ！？」 「っっ……」 背中と腰がどうしようもなくムズムズする。しゃがんでエルサの視界からは隠せはしたが、自分でも分かる程度にはスカートの布地が盛り上がっている。

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突然しゃがみ込んだアナに、エルサが声を荒げた。どうしたの？　大丈夫？　と声を掛けて顔を覗き込んで来るが、アナはそんな場合じゃなかった。 （なんでスタンドアップしてんのよー！！？） 自分の股間に向かって叫ぶ。なに考えてんだコレ！　と、疑問と憤慨を込めて心の中で叫んだ。

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「アナ……アナ、大丈夫？」 「っ！」 不意に耳に吐息を感じて、耳の裏側がビリッとして。アソコがピクンッと反応するように脈打った。遠慮なしにボルケーノする自分の分身に「ふざけないでよ！」と叫びそうになるのを堪えて、アナは苦悶の表情で「だいじょうぶ」と返した。