色紙芝居 ~紙男のツイノベまとめ~

わたくし紙男(@paperman104)が発信しているツイッターノベル(#twnovel)のまとめです。作品数は19年8月現在で2000以上。ちょっと不思議なストーリーのものが多いです。日々のちょっとした合間にどうぞお楽しみください(#^^#)
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紙男 @paperman104

女子生徒「どうぞお入り下さい」 わたし「まぁ何て素敵なシャングリ・ラ!」 女子生徒(「理想郷」だなんて、素晴らしい感性ね) わたし「ねぇ! あれには落下したりする仕掛けはあるのかしら?!」 女子生徒「ど、どうかしら…(素晴らし過ぎてついて行けないわ)」 #twnovel

2014-11-22 09:31:20
紙男 @paperman104

庭に咲く牡丹に紋白蝶がとまった。「牡丹に蝶、風流ね」そう言った翌日、姉は鬼籍に入った。姉には、牡丹や蝶にも優る美しさがあったが、不老不死はおろか幸福さえなかった。残された私たちは、いくら集まったところでカスにすらなれず、まさに役なし。間もなく我が家は総取りされた。#twnovel

2014-11-21 06:56:07
紙男 @paperman104

私の財布には、蛙が彫られたコインが入っている。財布を落としたり忘れたりしても「帰る(戻る)」というまじないが込められた代物だ。実際、財布は何度も私の元に帰ってきた。その度に財布の中身はすっからかんで 、コインの蛙は肥えているが…。#twnovel

2014-11-20 09:14:14
紙男 @paperman104

黄昏時、自室のカーテンには、耳と尻尾が着いた少女の影が映る。怪の類いに違いないが、その華奢で未発達な体躯に、私は欲情した。ライトで自分の影をカーテンに投射させると、私は少女を犯した。気づけば私は影の存在になっていたが、少女とのこれからを考えれば、不満はない。#twnovel

2014-11-19 07:42:36
紙男 @paperman104

このポケットに物を入れると、何時の間にか消えてしまう。財布やスマホはもちろん、水を入れても溢れない。手を入れたらどうなるだろう。 このポケットには、何時の間にか物が入っている。財布やスマホはもちろん、突然水が湧いた時もあった。手を入れたらどうなるだろう。#twnovel

2014-11-18 05:47:02
紙男 @paperman104

「今日は西から東へと空が赤くなるでしょう。外出の際には念のため傘をお持ちください」お天気お姉さんの言う通り、空は夕方でもないのに、赤くなった。そして街は、降り頻る雨によって一面青く染まった。これが、紅葉ならぬ「紅空」だ。#twnovel

2014-11-17 09:40:54
紙男 @paperman104

王子は、魔女の呪いで眠っていた美女をキスで目覚めさせた。城に迎えられた美女は、そこで贅沢を覚え、湯水の如く金を使った。国の経済が崩壊しそうになった時、美女は魔女に再び呪いをかけられ、眠ってしまった。王子は美女を地下に幽閉し、他国の姫と結婚して幸せになった。#twnovel

2014-11-16 19:10:30
紙男 @paperman104

どんなに技術が発展しても、車が空を飛ぶことはなかった。しかし現在出回っている車の殆どはに自動運転制御装置が備わり、一部には人身事故処理機能が隠されている。人を轢き殺すと、遺体をボンネットに閉まって中で粉砕し、燃料と一緒に燃焼してくれるのだ。#twnovel

2014-11-15 11:02:34
紙男 @paperman104

幼馴染「何だそれ?」 わたし「今流行りのポニーテールを知らないの?あんたホント馬鹿ねぇ」 幼馴染「マジで腰から馬の尻尾ぶら下げてる奴に言われたくない」#twnovel

2014-11-14 06:48:21
紙男 @paperman104

私が生まれた日、地元では何年かぶりに雪が降ったらしい。ゆえに母にとって雪は慈しみの象徴で、私の名前にもその思いを込めたそうだ。だが私にとって雪は、雨と同じく悲しみの象徴だ。母が病死した日も、雪だった。#twnovel

2014-11-13 12:47:56
紙男 @paperman104

論争が絶えない国に降る雨がある。「賛成雨」である。論争でヒートアップしていた雰囲気を一旦冷まし、互いの意見を認め合えるようになるという。だが雨量が多いと、今度は融通が効かないようになり、再び、干上がるような論争の熱が生まれる。#twnovel

2014-11-12 07:42:37
紙男 @paperman104

占いによると、私の前世は石だったらしい。 いったいどうやって死んだのか、いまもどこかに私の身体の一部が転がっているのか、気になって仕方ない。#twnovel

2014-11-11 09:42:26
紙男 @paperman104

ふと、小指に赤い糸が巻き付いているのに気づいた。その先を目でたどっていくと、夜空に向かって真っ直ぐ伸びていた。目の前が光に包まれたのは、その直後だ。#twnovel

2014-11-11 09:38:10
紙男 @paperman104

昨今の時短ブームに則り、新しいカップ麺が発売された。その名も「光速ヌードル」。お湯を注いで三秒間待つだけで食べられる。商品はまったく売れなかった。その大半が、お湯を注いで律儀に三分間待って、麺が伸びてしまったのだ。固定観念とは、各も無情に、技術の発展を妨げる。#twnovel

2014-11-11 05:53:22
紙男 @paperman104

怪しげな陶磁器人形を買わされた。初めは視界に入る度嫌悪感が湧いたが、倒れたのを直したり衣装の綻びを繕ったことで、徐々に親近感が湧いてきた。が、彼女は飼い猫に破壊され、呆気ない別れとなった。人形を買わせた店主曰く、彼女に抱いた全ての気持ちこそ、本物の「愛」らしい。#twnovel

2014-11-10 13:26:10
紙男 @paperman104

幼馴染「何怒ってんだよ?」 わたし「…怒ってない」 幼馴染「怒ってるって」 わたし「怒ってない!ただイジがパリッてしてるだけ!」 幼馴染「…ポテチか何かか?」#twnovel

2014-11-10 09:36:58
紙男 @paperman104

ベッドの下には、人間の夢を食らう魔物が潜んでいる。だが最近の人間は味が最悪の悪夢ばかり見るので、彼らはカウンセリングという名の夢栽培を始めた。 #twnovel

2014-11-09 10:53:15
紙男 @paperman104

彼女は、夜なのに日傘を差していた。それは「月傘」と言って、強い月光から身を守るための代物らしい。刹那、突風が吹き荒れて、彼女の月傘は飛ばされてしまった。月光を浴びた彼女は瞬く間に兎へと姿を変え、住処へと駆け昇っていった。#twnovel

2014-11-08 14:15:41
紙男 @paperman104

悪い行いをした者は必ず報いを受けるが、良い行いをした者が報いを受けるとは限らない。「堕天使」はいるが「昇悪魔」ないし「聖悪魔」はいない理由がそれだ。 #twnovel

2014-11-07 06:38:39
紙男 @paperman104

わたし「どう、似合う?」 幼馴染「目悪かったっけ、お前」 わたし「伊達眼鏡よ。これでわたしの知的印象が更にアップして、向かうところ敵無しね」 幼馴染「お前の見栄の張り方は伊達じゃないな」 わたし「だからこれは伊達眼鏡だって」 幼馴染「…はいはいそうですね」 #twnovel

2014-11-06 10:04:42
紙男 @paperman104

映画で輝く役者を「銀幕のスター」と表現した。美しい響きだ。その後「ラジオスター」や「ブラウン管のスター」も生まれた。響きはともかく郷愁感がある。だが現在「ネットスター」や「動画スター」という言葉は知る限りない。周りが明るすぎて星は輝きを失ってしまったのか。 #twnovel

2014-11-05 07:50:51
紙男 @paperman104

蛇の脱け殻を見つけた。これは縁起が良いと思い、財布にそれを入れておいた。だが、そこに入れた金は瞬く間に消えてしまった。蝦蟇口財布とは相性が悪かった。 #twnovel

2014-11-05 06:39:17
紙男 @paperman104

女子生徒「○○さん、ごきげんよう」 わたし「えぇ、ごきげんよう」 幼馴染み「…お前ってホント猫かぶりだよな」 わたし「は、馬鹿じゃないの? こんな清楚で可愛い女の子が、そこいらの獣か魚かなわけないでしょ?」 幼馴染み「…いや猫か鰤かって話じゃねぇよ」 #twnovel

2014-11-04 05:36:08
紙男 @paperman104

真っ黒に日焼けした彼の皮をペリペリと剥いてあげた。でも調子にのって、首の皮をぐるっと一周剥いたところ、頭を身体から切り離してしまった。#twnovel

2014-11-03 09:34:14
紙男 @paperman104

男は飼い犬に小判を1枚与えた。翌日、飼い犬が吠え騒ぐ場所を掘り返すると、半分に割れた壺を発見した。それには歴史的価値があったが、男にはガラクタにしか見えず、怒って飼い犬を殺してしまった。「価値」が普遍的な概念だったならば、犬は死なずにすんだかもしれない。 #twnovel

2014-11-02 11:40:59
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