まじめ底辺の俺と悪魔の妻の甘くて苦い夫婦生活、小説『アクマノツマ』
妻と結婚生活という体で実際は同居ラブコメ、という作品が多い中、本当に「恋愛」的なイベントを一通りこなし終えた後の結婚生活(高校生同士の事実婚だけど)、という設定になっているのはわりと珍しいのでは。>石川博品『アクマノツマ』
2015-01-11 23:12:50「あの子ともう会えない俺はかわいそうだ」「あの子やマドカ先輩に俺が似てないのは俺を取り巻く環境や生まれ持った素質のせいで、そんなしがらみを打ち破る術も知らない俺はかわいそうだ」……いい。
2015-01-11 23:24:40『アクマノツマ』は、感情揺さぶられて泣きそうになるけど大きなドラマというきっかけがないので泣き切ることができずそのもどかしさがまた泣ける、という感じだろうか。うっかり、終わりなき日常を生きろ!(死語)とか言いそうになる。
2015-01-11 23:46:18「「ノートは……ない」「あんじゃねーかよ、ここによォ」 梶浦が俺のノートに手を伸ばします。それに先んじてノートを手に取った俺は、それを真っ二つに引き裂きました。「もうなくなった」」あ~、ダメだ私。キレて極端な行動取る石川博品主人公とかツボだわ~。
2015-01-11 23:51:38ショートカットでムッチムチというそれこそドストライクのドツボなヒロインについても何か言わなくては思うんだが、逆に難しいな。……かわいいよ?>石川博品『アクマノツマ』
2015-01-12 00:01:05石川博品『アクマノツマ』読了。 文字通り悪魔である妻=悪魔っていうかネットスラング言うところの真面目系クズである旦那の妻との、緩急ゆるやかなイチャイチャ新婚生活(コブつき)。太宰の『ヴィヨンの妻』パロディ。 pic.twitter.com/ywQrpBDaVY
2014-12-31 20:22:52ヴァンサマ帰宅部カマタリと「冴えない僕」「平凡な主人公」よりやや駄目な方寄りの主人公がヒロインと出会ってどうにかなったりならなかったりする博品石川プレゼンツシリーズ・人間のクズの中でも、パロ元の太宰同様身につまされることが多くなかなか辛かったけど、おおむね楽しい話ではあります
2014-12-31 20:33:44あの石川博品が、勉強頑張ってるけどやり方がアレだし集中力がないので伸びないでも偏差値高くない高校なので学校の中では相対的にそんなに成績悪くない男子を主人公に据えてるという点から、つらみの一端は伝わるでしょうか
2014-12-31 20:42:04「何だか寂しくてたまりません。(略)きっとこういうときに女をお持ち帰りしたくなるのだろうと思いました。飲み会のあとでお持ち帰りをする人は、きっとこういう寂しさに襲われたのだと思います。お持ち帰りする側もされる側も、きっとそうです」
2014-12-31 21:45:07「カレーとライスの混ざり合った皿がいったん空になったあとで、そこにふたたび現れる鮮やかな白と茶のコントラスト(福神漬けの赤を添えて)ーーーあれはなかなかに爽快な光景だったなあ、と思い出してみれば、大盛りカレーは美という一点において物足りなく思えてきます」
2014-12-31 21:34:07「妻のおっぱいに挟まれて大声を出しても、外にはほとんど漏れません。驚きの機密性です。もし俺が王様の耳の秘密を知ってしまったとしても、ここで吐き出せば大丈夫です」
2014-12-31 22:02:25「男女間の溝なんて実在しないんです。想像上のものに過ぎません。向こうのしゃべってることは何もかも聞こえてるんです。でも教室の中では、その溝があるってふうにふるまわないといけないんです。これはルールです」
2014-12-31 21:03:48ヴィヨンの妻は奥さん視点で駄目な旦那に奥さんが振り回される話だけど、アクマノツマは逆に旦那視点で、駄目な旦那が奥さんに救われる話になってるんだな まあどっちの奥さんも苦労するばかりではないというかしたたかだったり悪魔だったりするのだけど
2015-01-05 23:03:59しかし、女体とは内蔵と筋肉と脂肪と皮と骨と皮膚(と毛)とその他諸々の集合体であることをいちいち丹念に描いてくる博品のいつもながらのこだわりよ……
2014-12-31 22:07:41ハギコちゃんの山口弁は安定のかわいさ。 ていうか山口だから萩なのか。夏みかんパウンドケーキも山口の店にあるみたいだし。 今回、ゆとり高校とかはずれ駅とかさかり駅とかちかば駅とかおさびし県とかデアッターとか昔のCRPGみたいなおふざけネーミングばっかりだな……
2014-12-31 23:01:17どっちかというと百合物帳よりアクマノツマのほうが太田案件という気がする。それともこういう風にチクチクやるのよりもっとインパクトある読者の殴り方のほうがお好みかしら
2015-01-11 23:15:21アクマノツマは面白いとかエンターテイメントとかそういうんではなくて、どこかの誰かにとってかけがえのない作品になりそうだな、と思う。
2015-01-07 00:43:37