アニメ版アイドルマスターシンデレラガールズに関する個人的な感想まとめ

アニメ版「アイドルマスターシンデレラガールズ」についての感想をまとめた個人用メモ。
4
前へ 1 2 ・・ 6 次へ
物語 奏多 @k_monogatari

→結論から言えば「本番前の緊張」を読者にも強く共感させ、それを乗り越えたカタルシスをより劇的に演出するためのもの、という事になるんだけどそれを成立させるためのロジックが地味に複雑で驚いた。その事について書く前にまず2話までの展開で思った個人的な疑問点について整理しておくと、→

2015-01-28 21:18:50
物語 奏多 @k_monogatari

→まず第一に既述の通りステージ出演という試練を乗り越えるに足るだけの強度を持った「理由や根拠」が見当たらない。例えば「アイドルへの憧れ」や「見出された才能」といった普通なら十分理由や根拠になる要素も曖昧さや不安定さが強調して描かれむしろ不安感を煽る演出になっている。→

2015-01-28 21:19:06
物語 奏多 @k_monogatari

→第二にそもそもこの作品の主題の一つである(筈の)「アイドルというもの」の本作にとっての定義や位置付けやが明確でない。普通ならその指針となるはずの卯月の憧れはむしろ曖昧なものだと自ら言及してしまうし、先輩組を除くとほぼ唯一例外的に確たる意志と根拠を持って行動しているのは→

2015-01-28 21:19:17
物語 奏多 @k_monogatari

→Pだけど彼が何を根拠に行動しているのかは一応伏せられている(余談だけどこの特異な立ち位置が武内Pの人気の一因になっている気がする)。第三に卯月、凛、未央の扱いが突出し半ば特権的なものになってしまっている。もちろんそれが悪いとは一概には言えないし、→

2015-01-28 21:19:29
物語 奏多 @k_monogatari

→話の導入としてキャラを絞った事自体はむしろ正解だったとは思う。ただそれが最後まで続くのならOPから読み取れる平等さとは相容れない物語になってしまう。で、この三つの疑問点に何らかの形で答えつつ多数のキャラを活躍させ、なおかつ展開にも無理がないという曲芸ぶりだったのがあの3話で、→

2015-01-28 21:19:42
物語 奏多 @k_monogatari

→具体的には、根拠の不確かさを補うためにまず本番の前に練習シーンをもってきて、ここで巧妙なのが3人以外の娘達も同じ部屋でレッスンさせる事で3人の頑張りを見て先行組がより明確に3人の事を仲間として認めるという構図を作りつつ、しかしあくまで同期だから上から目線にならないように→

2015-01-28 21:19:54
物語 奏多 @k_monogatari

→頑張りすぎを心配させるという構図を作り、尚且つそれを片言の日本語を話すアナスタシアにやらせるっていう狡賢さ(笑)。しかもこの事が「周りが心配するほど頑張っている」という逆の論理を生み3人が必死に練習した事に強い説得力を与え3人以外の出番も作ってまさに一石三鳥の働き。→

2015-01-28 21:20:07
物語 奏多 @k_monogatari

→で、本番前のリハになる訳だけど、日向と日影という1話と同じ対比の構図が繰り返され、そこで日影から日向に飛び出すためのガジェットとして迫があって、そしてそれを動かしているのもまた人間(裏方)で、後のステージシーンにおける観客の歓声含めアイドルは多くの人に支えられた存在でもある→

2015-01-28 21:20:19
物語 奏多 @k_monogatari

→という事を示唆していて、ここら辺からこの作品における「アイドル」の意味が少しづつ見えてくる。面白いのはリハ後3人が楽屋に帰ってからのシーンが明るいんだけど青みがかって色温度が低く、それが「日影」の表現になってる事。しかも物販や客席の画と対比される事でその構図はより強調され、→

2015-01-28 21:20:31
物語 奏多 @k_monogatari

→で、ライブ始まってから舞台から楽屋へカメラが戻ってくると背後の大型テレビに会場の様子が映っていて、その明るさを理由に色温度が上がり肌の色も若干血色がよくなり、しかしその事が今度は蛍光灯表現でもあるソフトフォーカス風のエフェクトとも相まって画面の白さを際立たせて→

2015-01-28 21:21:17
物語 奏多 @k_monogatari

→未央の心ここにあらずな心境を強調する。あと衣装がモノクロな理由もたぶんこの色調変化の一連の流れを自然に見せる為なのだと気付く。あとはもう舞台袖まで来ると照明も暖色系になって色温度もほぼ戻り、ライト持ってアイドル照らすPという象徴的な画を挟み、光の中に飛び出していく。→

2015-01-28 21:21:28
物語 奏多 @k_monogatari

→で、ステージ上では「光が当たって」また全体白っぽくなるんだけど肌が紅潮(チーク?)してたり色温度は低くないからむしろ興奮や感動が伝わってくる画に。で、EDの楽屋でやっと色調がデフォルトに戻り「日常が戻ってきた」安心感を見せつつ、Cパート同じ舞台袖だけど光が当たってる画で〆と。→

2015-01-28 21:21:41
物語 奏多 @k_monogatari

→少し話がそれたのでもう一度三つの疑問点の話に戻ると、練習での頑張りや仲間の応援の説得力を短いシーンで成立させたのは驚異的ではあったけどそれだけでは試練を乗り越える根拠としては実はまだ弱くて、もちろん練習シーンは3人の絆を深める描写でもあるからそこも合わさってはいるんだけど、→

2015-01-28 21:21:52
物語 奏多 @k_monogatari

→結局、最終的な決め手は凛が腹を括って他の2人をリードした事にあった。これは凛が凄いとかそういう話「ではなくて」、まさにここにこそ本作における「アイドル」の意味付けが端的に現れているように思う。つまりは「能力」でも「肩書」でも「競争」でも「ある」んだけどそれ以上に、→

2015-01-28 21:22:12
物語 奏多 @k_monogatari

→周囲の人達(スタッフや観客)の応援を力に変えキラキラ輝く存在になるという「役割を引き受ける」事が「アイドル」なんだ、というロジック。妙にリアルな裏方描写や個人ではなくグループアイドルものだって事を考えても言われて納得のテーマではある。あとそれに関連した事として→

2015-01-28 21:23:11
物語 奏多 @k_monogatari

→ライブシーンでの「観客の歓声」のリアルさや会場の空気感が非常に大きな役割を果たしていて、歌のシーンなんてほとんど独壇場というかもう一人(?)の主役と言っても過言じゃないくらいの存在感を発揮し、それが裏方描写と共に前述の「アイドルという役割」の意味に強力な説得力を与えていた。→

2015-01-28 21:23:21
物語 奏多 @k_monogatari

→第一、第二の疑問点はこれでほぼ無くなり、残る三番目も、今回で3人の物語に一応区切りがつき、他のキャラとの絡みも素地は用意された事でここから3人を起点に他の11人にスポットを当てる準備が整った事でほぼ解消された。しかし、これだけの内容を一話に詰め込む曲芸ぶりに改めて驚く。

2015-01-28 21:24:08

第四話 感想というよりここまでのまとめ

物語 奏多 @k_monogatari

デレマス4話、話の展開よりもキャラを魅力的に描くのがメインだったので特に言及するほどのネタは無かったけど、NG組のここまでの描かれ方や今後の予想について一度整理しておきたい。まず凛は、卯月や未央と違い目標や根拠が曖昧で実感が無く不安だった反面、冷静でもあったと3話で描かれ、→

2015-02-13 21:25:33
物語 奏多 @k_monogatari

→しかしそのラスト、明確な動機を得た事が示され今後それがどう影響してくるのかが焦点だろうか。やる気が空回りして周囲に強く当たり喧嘩になるとかありそうではある。未央に関してはそも私の読解が足りてなかった事をこの記事 bit.ly/1zxANOV で気付かされて→

2015-02-13 21:25:54
物語 奏多 @k_monogatari

→深く反省し再考したのだけど、もし三人の中で一番「役割の自覚」があるのが未央であるのなら、3話から読み取ったアイドルの定義からすると彼女は既にアイドルとして完成しているって事になってしまう。じゃあなんで彼女は3話で立ち竦んだのか。気合注入だって本来は未央がやるのが自然だった筈。→

2015-02-13 21:26:23
物語 奏多 @k_monogatari

→ここでヒントになるのがさっき書く事はないと言っていたはずの第4話。この話の中で未央は「自分の理想とするアイドルのリアクション」を強要までは行かないもののあれこれ注文を付けていて、その辺に3話で立ち竦んだ理由や彼女が今後乗り越えるべき問題が現れているように思う。→

2015-02-13 21:26:53
物語 奏多 @k_monogatari

→たぶん彼女は自分も含め個々人の「役割」に「自覚的すぎる」のだと思う。本来そう簡単には割り切れない人間やその関係性を「記号・固定的な役割=キャラや肩書」に頼って理解していて、だから自分の認識する役割≒常識を逸脱する状況に直面すると世界認識が崩壊し自分の役割すら見失ってしまう。→

2015-02-13 21:27:20
物語 奏多 @k_monogatari

→思えば「カリスマJKモデル城ヶ崎美嘉」という肩書付きの呼称や会う人会う人にあだ名付けてる事もその表れなんじゃないか。だとすると3話の冒頭で美嘉をさん付けして「礼儀が必要≒意志ある他者」として扱った所から既に彼女の躓きは始まっていた?いや直後に「美嘉ねぇ」と呼ぶことで→

2015-02-13 21:27:37
物語 奏多 @k_monogatari

→「憧れの人」から「教えを請う先輩」にキャラ認識を変更し一度は立ち直ったものの、本番の会場だとアウェイかつ目上の人ばかり(ここで川島さん使うのズルい(笑))で迂闊にあだ名も付けられず追い詰められ、という流れか。まだこんな伏線が見つかるとかどんだけ高密度なんだあの回……。→

2015-02-13 21:27:52
前へ 1 2 ・・ 6 次へ