「短歌は何を書くかよりどう書くかが重要…なのか?」

【Togetterまとめ】「枡野浩一短歌塾」プレビュー……的な。 (http://togetter.com/li/76949) にて表明された、歌人・枡野浩一の 「短歌は何を書くかよりどう書くかが重要だ」 続きを読む
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パンダウルフ @tankawolf

.@masayaokamoto さんがtogetter (http://bit.ly/ehbXCX) にまとめてくれている「何を書くかvsどう書くか問題」。なかなか難しい問題なので、箇条書き的に考え方を整理してみます! 最終的には、ブログにまとめることになるのかな。

2010-12-09 23:26:19
パンダウルフ @tankawolf

まずは立場の整理。個人的に、作品をつくるにあたっては、ディティールを大事にしています。短歌はたった31音しかないのにそこで手を抜いてどうするよって思いもあるし、31音しかないからこそディティールの価値は相対的に重いと考えるからです。→

2010-12-09 23:29:05
パンダウルフ @tankawolf

→にも関わらず http://bit.ly/hVA1ca こういうブログを書いたのは、「多くの読者にとっては、そうしたディティールへのこだわりなんてどうでもいいのでは?」と感じることがあったからです。その具体例のひとつが「誤字問題」です。→

2010-12-09 23:34:52
Hazuki@即興の人 @Haz_vox

@tankawolf なんかすごいことになっててモバツイからは追いきれませんが(ハッシュタグの含む)にゃがせさんがんばって!九州より愛を込めて。

2010-12-09 23:40:47
パンダウルフ @tankawolf

→「誤字問題」別名を「好きな作品なのに間違えて覚えている人が多いのは何故なんだぜ問題」と言いますが、常日頃、多くの人の適当な引用っぷりに頭の下がる思いがしています。その意味で、この枡野さんの発言には深く頷くところです。 http://bit.ly/g5SR1u

2010-12-09 23:44:34
パンダウルフ @tankawolf

→じゃあみんな間違えて引用しているのは何故なんだろう? そこが不思議なわけです。そこで一つの仮説として「間違えて覚えている不完全な作品でも受け手の感動には大差ないんじゃないか?」と提言しました。それがこのブログ記事の趣旨です。http://bit.ly/ebwrjj

2010-12-09 23:48:07
パンダウルフ @tankawolf

→ちなみに、あの記事については書いている時から「我ながら極論だなー」と思っていました。ただ、それくらい極端な切り口でないと見えていないこともあるんじゃないかと思って書きました。→

2010-12-09 23:52:14
パンダウルフ @tankawolf

→閑話休題。「間違えて覚えている不完全な作品でも受け手の感動には大差ないんじゃないか?」という仮説については「限界効用逓減の法則」をアナロジーにして理屈づけを試みました。まあそれ自体ちょっと乱暴だったと思うんですが、そこそこ説得力はあったんじゃないか、と考えています。→

2010-12-09 23:55:40
Hazuki@即興の人 @Haz_vox

.@tankawolf さん達の短歌論あれこれが震えるほど興味深いのにこういう時に限って旅行中な自分が憎い。かといって出歩く回数計算すると、モバイルに投資するほどでもないし。タイミングの問題…

2010-12-09 23:56:08
パンダウルフ @tankawolf

→そのアナロジーの延長線で「だとしたら、ディティールにこだわっても、あるレベル以上になると、読者に与える効果はほとんど増えないのではないか」というふうにブログ記事では結びました。→

2010-12-10 00:01:32
パンダウルフ @tankawolf

→ただ、この点については、枡野さんからhttp://bit.ly/fhQKIV にて「最初にその短歌を受けとめる段階では、細部の魅力が明らかに大切だったはず。」という反論を受けました。なるほどー。言われてみれば確かにそうかも・・・。→

2010-12-10 00:02:58
パンダウルフ @tankawolf

→この時点で「読者の読解力」と「ディティールへのこだわりの大切さ」を過小評価していた自分と現代にドロップキックを食らわせました。ちょっと志が低かったかもしれません。→

2010-12-10 00:05:19
パンダウルフ @tankawolf

→また、「好きな作品なのに間違えて覚えている人が多いのは何故なんだぜ問題」については、http://bit.ly/fhQKIV にて「ある映画に感動し、その映画の感動を人に伝えようとしても、細部がうまく再現できないのと同じです。」という指摘がありました。→

2010-12-10 00:07:28
パンダウルフ @tankawolf

→この、細部がうまく伝えられない原因というのは、単純に記憶の問題もありますが、もしかしたら「要約力」の問題なのかもしれません。少なくとも枡野さんの問題意識はそちらに重心がありそうです。→

2010-12-10 00:17:42
パンダウルフ @tankawolf

→ここまでで大きく2つモヤモヤする疑問があります。1つめは「細部が大事ならどうして不正確な暗誦で平気な人たちがいるんだろう」という疑問であり、2つめは「思い出したり人に伝えるのに要約が不可欠の映画と異なり、短歌は完全再生が可能。そこで違いは生まれないのだろうか」という疑問です。→

2010-12-10 00:22:24
パンダウルフ @tankawolf

→1つめの疑問については「実際に作品を鑑賞するときと思い出すときでは必要な引き出しが違うのではないか」というような仮説をたてました。→

2010-12-10 00:25:30
パンダウルフ @tankawolf

→わかりづらいので補足します。実際に作品を鑑賞するときは、リアルタイムに流れる映像や音楽やストーリーなど「全情報」に反応して感動します。そこではディティールも重要な意味を持ちます。→

2010-12-10 00:26:59
パンダウルフ @tankawolf

→一方、思い出したり、人に伝えるときには「全情報」を再生することは不可能です。従って情報を圧縮する必要が出てきます。つまり「要約」です。そうなると当然ディティールは切り取られてしまいます。→

2010-12-10 00:28:44
パンダウルフ @tankawolf

→それだけ圧縮しても感動できるのは、「要約」が極めてうまくいった場合か、さもなければ、「感動した」という事実が記憶に残っているために、不完全な要約をプラス補正できたからではないか。それがこの仮説の趣旨です。→

2010-12-10 00:31:10
パンダウルフ @tankawolf

→元より、細部については要約からは欠落しているので、細部が大事な作品について要約でも感動できるのは、もっぱら「感動したという事実によるプラス補正」に拠っているということになります。→

2010-12-10 00:34:22
パンダウルフ @tankawolf

→最初の「細部が大事ならどうして不正確な暗誦で平気な人たちがいるんだろう」に立ち戻ると、その答えは「暗誦するときは、実際に読むときと異なり、実際の情報ではなく、感動したという事実に反応しているから」ということです。決して矛盾はしていない。→

2010-12-10 00:39:14
パンダウルフ @tankawolf

→そこで短歌です。2つめの疑問は「思い出したり人に伝えるのに要約が不可欠の映画と異なり、短歌は完全再生が可能。そこで違いは生まれないのだろうか」というものでした。→

2010-12-10 00:40:44
パンダウルフ @tankawolf

→今までの話の流れに引きつけて言うと、その違いは「思い出したり人に伝えるのに映画は圧縮が必要だけど短歌は全情報を再生できる」ということです。つまり「要約」が不要。→

2010-12-10 00:42:27
パンダウルフ @tankawolf

→そこで疑問なのが「短歌を暗誦しているときに、その人は暗誦している全情報に反応しているのか、あるいは、やはりそこでも記憶などの補正が重要な働きを示しているのか」ということです。→

2010-12-10 00:44:29
パンダウルフ @tankawolf

→後者であれば映画と同じロジックが短歌でも成り立つということになります。一方、前者であれば同じロジックは成り立ちません。どちらかというと映画を生で見た感覚に近いと言えます。→

2010-12-10 00:46:47