大倉君と年上彼女

村上部長シリーズの大倉君と年上彼女の続編
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クラゲ @04kurage

#99-4[忠義side]④ 何時もは絶対に見せてもらえんアルバムを手に取る 同時に落ちてきた ちょっとええ薄いアルバム 何やろって思って中を見る スーツ着てて 色黒で 少しどころかかなりぽっちゃりで 脂ぎってて 結構年上のおじさんが写ってる 「これってもしかせんでも…」

2014-10-31 23:06:30
クラゲ @04kurage

#99-4[忠義side]⑤ 明らかにお見合い写真やし 経歴とか書いてるけど 農業高校卒なだけ 要は地元の農家さんって訳か 「これ行くんかな…」 それやったら彼女の態度がちょっと変やったのもわかる 結婚とかそういうの今まで話した事もなかった

2014-10-31 23:14:20
クラゲ @04kurage

#99-4[忠義side]⑥ そういう気持ちがある事を話した事もなかった 「そりゃしたいって考えるよな…」 もう30歳やしな でも俺的にその30歳の誕生日を もうすぐある誕生日を狙ってたのに 「どうしよう…」 でもきっと彼女の事やし断るはずや

2014-10-31 23:21:37
クラゲ @04kurage

#99-4[忠義side]⑦ そう思ってその日はキツく彼女を抱きしめて眠った ーーーーー それから1か月 特に何も言われず でも日に日に増えてくため息の数 『はぁ…』 「どうしたん?」 『え?ううん。ちょっと疲れてるだけ』 「大丈夫?」 『うん。ありがとう』

2014-10-31 23:23:27
クラゲ @04kurage

#99-4[忠義side]⑧ お見合いは確か今週 そんな時に急に入った出張 いやいや 怪しすぎるやろ… でも何にも言えん俺 「部長、○○さんの出張急すぎません?」 「え?あぁしゃーないやろ。先方がこの日言ったんやで」 「はぁ…」 「大倉、公私混合は…」 「わかってます」

2014-10-31 23:26:54
クラゲ @04kurage

#99-4[忠義side]⑨ 結局その週は仕事に集中できんくて 土曜日も出社する事になった 「はぁ…」 「あ、大倉やん。めずらし」 「渋谷さん…お疲れ様です」 「彼女おらんから仕事け?」 「まあ…」 「ほーん。ええんけ?」 「え?」 「彼女出張ちゃうやろ」

2014-11-01 00:10:00
クラゲ @04kurage

#99-4[忠義side]①⓪ 「え…」 俺は固まってしまった そういう事か… 「もしかして…」 「頼まれてん」 後ろからした村上部長の声 「大倉」 「大倉」 二人から呼ばれる 「「いってこい」」 その瞬間駆け出した俺 スーツのまんま カバン持って走る

2014-11-01 00:14:19
クラゲ @04kurage

#99-4[忠義side]①① タクシー捕まえて急いで電話する 『もしもし…』 「新幹線何時?」 『え?』 「何時⁈」 『えっと…45分…』 「運転手さん急いで!」 駅に着いたのは発車時間で とりあえず切符買ってホームに走る 「おらんよな…」

2014-11-01 00:17:08
クラゲ @04kurage

#99-4[忠義side]①② 『忠義…』 振り返ると彼女が居て ばつが悪そうに目を反らす 無言でそのまま思いっきり抱きしめる 「あかんって…」 『ごめん…』 「行かさへんしお見合い何て」 『何で知ってるの?』 「見たし写真。ってか無いやろあいつ」

2014-11-01 00:21:02
クラゲ @04kurage

#99-4[忠義side]①③ 『会って断ろうと思って…』 「それもあかんよ」 『うん…』 ゆっくり身体を離すとちょっと涙ぐんでる彼女 「ほんまは誕生日に言おうって思ってたのに…」 『?』 「もう離さへんし、ずっと側におって?結婚しよう?」 『忠義…』

2014-11-01 00:24:11
クラゲ @04kurage

#99-4[忠義side]①④ 「返事は?」 泣きじゃくりながら 『はい…』 って言った彼女 とりあえず実家に電話して 遅れて一緒に向かう 「初めまして。お嬢さんとお付き合いさせていただいてます大倉忠義です」 何ていう挨拶は今までにないくらい緊張した

2014-11-01 00:27:08
クラゲ @04kurage

#99-4[忠義side]①⑤ “相手がいるなら言いなさいよー!こんな男前あんたには勿体無いわ” 何て言うお母さんと “忠義君お酒は飲めるかね?” と言ってくれたお父さん どうにか上手く行って帰ってくる 『忠義…ごめんなさい…』 家に着いてソファに座ると言った彼女

2014-11-01 00:29:49
クラゲ @04kurage

#99-4[忠義side]①⑥ 「許さへんしな」 『はい…』 やけに素直な彼女 「お仕置きやな…」 そう言うと後ずさりする彼女を捕まえてベッドに連れて行く 「約束して?もう俺以外みんといて?」 『うん…わかった』 「愛してる…」 end…

2014-11-01 00:36:34