第2回 気象サイエンスカフェ in かごしま(2015/1/31)~ 鹿児島大学から宇宙へ挑戦 ~こまんか気象衛星のわっぜか夢
西尾「人工衛星はたくさんの振動や衝撃を受けます。これに耐えられるかどうか、大丈夫かどうかを、実際の10倍くらいの衝撃をあたえてテストするんです。今、ここにあるのは、打ち上げ前のテストを受けたものなんです。」
2015-01-31 16:06:41西尾「H2Aの打ち上げはいくらぐらいかかると思います? お父さんの給料で足りるかな??? 実は足りないんです。 お父さんが一生飲まず食わずでもたりません。 80~100億かかると言われています。」
2015-01-31 16:07:37西尾「そして、KSAT2の製作費には、マンション1部屋ぶんぐらいのお金がかかっています。それを打ち上げるだけで、お父さんの給料50人分以上のお金がかかるというのはわりにあわないですよね」
2015-01-31 16:08:36西尾「そこで、人工衛星ではあいのりという方法をとっています。英語ではピギーバックといいます。KSAT2は人工衛星あかつきの横に、小さな棚をもうけて、そこにKSAT2がのって打ち上げられました。JAXAはタダで使わせてくれました。」
2015-01-31 16:10:12西尾「ほかにもGPM、はやぶさ2などの人工衛星にあいのりしました。GPMはわかりますよね」 小牧「わかりますよ。GPMは集中豪雨などの予測に役立てるために、水蒸気の量をしらべているものです」 西尾「ありがとうございます。むちゃぶりしました(笑)」
2015-01-31 16:11:43先生からの無茶ぶりで案内人の小牧さんが人工衛星GPMのせつめいをすることに。 : 全球降水観測計画 GPM eorc.jaxa.jp/GPM/index_j.htm
2015-01-31 16:12:48西尾「KSATはあかつきが切り離される前の高度300キロで分離されました。しくみは簡単です。KSATの下にばねが仕掛けられていて、衛星を格納する部分の箱があくと、びっくり箱のように人工衛星KSATが飛び出す仕組みになっています。あの海賊の黒ひげ危機一髪みたいな感じです(笑)」
2015-01-31 16:14:51西尾「こうしてKSATやKSAT2は宇宙へと旅立ったんですが、空気の小さな抵抗を感じて、どんどん遅くなっていくんですね。最初は高い位置でゆっくり落ちていますが、落ちていくと空気が多くなっていくので、さらに遅くなって、ある程度の日数がたつと、急にポトリと落ちるんですね」
2015-01-31 16:17:28西尾「なのでKSATは50日、KSAT2は80日で地球に落下しました。時々、先生が打ち上げた人工衛星はどうなったのと聞かれますが、気まずい思いで『もう落ちちゃいました』と答えなきゃいけないんです。人工衛星はずっと、宇宙を飛んでいるわけじゃないんですね」
2015-01-31 16:18:51西尾「それから、私たちが作ったしんえん2は、人工衛星はやぶさ2とともに打ち上げられました。これは、スピードを出して切り離されたので、はやぶさ2、しんえん2、DESPATCH,プロキオンのあいのりで打ち上げられた人工衛星とともに地球の外へと旅立ちました」
2015-01-31 16:21:23西尾「はやぶさ2とプロキオンはエンジンがあるので軌道にのりますが、ほかの2つ、しんえん2とDESPATCHは、太陽系をそのまま、さまようことになります」
2015-01-31 16:22:56きょうは会場に、テレビ・新聞の取材が入っています。お客さまも満席御礼です(๑´∀`๑) 。 p.twipple.jp/rOuOt
2015-01-31 16:24:45西尾「人工衛星から電波を発射します。すると、水蒸気の少ないところでは、スムーズに電波が届いて、水蒸気の多い所では水蒸気がわずかに遅れてやってくるんですね。水蒸気は雨を降らせる雲のもとなので、この観測はとても大切です」
2015-01-31 16:26:27会場に展示されるKSAT2。人工衛星は2兄弟で構成される。宇宙に行けるのはお兄ちゃんではなく、弟さん。今会場にあるのは耐久試験に合格し、弟を送り出したお兄ちゃん機。 pic.twitter.com/gOLUdUZF3A
2015-01-31 16:26:35