#完全ノープラン艦これ与太話 【ホットライン・マグロ】#5～#6

春魔解丼 @vespiking

だが連続攻撃による一瞬の隙を突き、中央潜水艦はブリッジで爆雷回避！そのままハンドスプリングで多摩の腹を蹴る！「イヤーッ！」「ニャバーッ！」潜水艦スプリント！操舵室の風防を砕き、メインUNIXをチョップ！『ピガー！精密機械を叩かないで下さい』防衛熱光線システム作動！ #KZNPLN

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熱光線を受け潜水艦は蒸発！コワイ！だが防衛熱光線システムはUNIXを守る諸刃の剣、エンジンリアクターの過熱によりツナサシミーがスピードダウンする！「ニャ！シマッタ！」その時！黒く墨を垂らす漆黒の夜空を撫で回すマグロ探照灯が、微細な影をいくつも捉えた。夜間爆撃機だ！ #KZNPLN

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多摩の瞳が萎縮する。「ニャーッ！」漁船後部甲板がパカリと開き、格納庫からタケノコ群生地帯めいたアンタイ爆撃機タケヤリ噴進砲が顔を出した。多摩は探照灯を切り、目視にて爆撃機を補足！極限圧縮された視力は正確無比に狙いを定め、コンマ5秒後、タケヤリ噴進砲が放たれた！ #KZNPLN

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ＢＯＯＭ！ＢＯＯＭ！夜間爆撃機編隊を次々撃墜する多摩のタケヤリ。だが、何かがおかしい。多摩のプレデター第六感がそう告げた。次の瞬間、多摩は艦橋の上に立ち、タケヤリではなく己の機銃で爆撃機を迎撃していた！「イニャーッ！」当然撃墜効率は激減！何故か？おお、見よ！ #KZNPLN

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多摩のタケヤリ噴進砲は真逆の方向を向き、フルバースト！その直後！ＣＲＡＴＯＯＯＯＯＭ！！「ニャバァーーーッ！」夜空が一瞬、真昼を思わせる光に包まれ、空中で常軌を逸した核熱エネルギーが炸裂した！核熱エネルギーは空中爆発してなお海にクレーターを穿ち、荒波を起こす！ #KZNPLN

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多摩の第六感が危機を救った！空中でタケヤリと接触した超巨大爆弾は予定よりも1km高い位置で炸裂し、三式ツナサシミー改は衝撃波と波浪により大打撃を受けたものの、殺人的高熱範囲を僅かに免れた。何たる味方すら巻き込む事に一切の躊躇のない恐るべき超兵器による無差別攻撃か！ #KZNPLN

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大型爆撃機は爆撃機編隊とは逆方向から完全ステルス状態で迫り、編隊を巻き込む超巨大爆弾を投下したのだ！多摩は再度タケヤリを放つが、爆撃機は既にそこに無し。闇に溶け込んだ。第153海域が、次の爆撃が来るかもわからぬ恐怖に包まれる。 #KZNPLN

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――その直後だ！ツナサシミーの対空レーダーに、80を超える機影が観測されたのは！「二航戦の方位に、巨大爆弾の炸裂を観測！」「炸裂時の熱量データ、解析完了！」「投射時点での推定速度、投射位置、本部に送信します！」「彩雲、こちら彩雲！」 #KZNPLN

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『彩雲A部隊、四航戦の方位へ突撃！推定投射位置より角度一五五、推定退避位置へ急行せよ！』「イエスボス！」「イエスボス！ザッケンナコラーッ！」先頭を飛ぶ2機の彩雲がDNA二重螺旋めいてＷＥＰ急加速！ぐるりと腹を上に回し、風防上部に備え付けた30mm機関砲を下へ放つ！ #KZNPLN

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カブーム！空中で焼夷榴弾が炸裂し、炎に照らされた暗黒巨大爆撃機の翼が、左右同時にバタンとへし折れた！セナカ・ウチ！「イサオシは等価ですね、カンノ＝サン。ユウジョウ！」「アッコラーッ！？こっから紫電改二隊が逆転だオラー！」サカイとカンノは40機の彩雲を連れ、分断！ #KZNPLN

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『赤城＝サン！大型爆撃機を撃墜しました』「ドーモ。お二人とも流石です」赤城は洋上でマイを舞いながら報告を受け、思案した。巨大爆弾の緩降下爆撃後、155度の急旋回でもって退避。『典型的なパンプキン・マニューバです。よもや、まだ使い手がいたとは』サカイの分析だ。 #KZNPLN

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「なんたるワザマエ……もしや」赤城はマイを取りやめ、鋭い眼差しで遥か遠方を睨んだ。「……もしや、敵は伝説の……零航戦なのでは」ナムサン……。零航戦とは、太平洋戦争を艦載機によって支配した半神的存在である。だが歴史は改竄され、零航戦の真実は忘れ去られた……。 #KZNPLN

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（ #完全ノープラン艦これ与太話 【ホットライン・マグロ】#5続き） #KZNPLN

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『ワッザ！？零航戦……そんな、まさか』『ありえませんぜ！零航戦とは一航戦にとっての一航戦存在、即ち天城型戦艦空母一番艦の天城を指す言葉』「我々は認識を改める必要があるのかもしれません」赤城は言った。「天城、そして超天城以外にも零航戦は存在する。そういう学説もある」 #KZNPLN

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「零航戦は単一の艦のみをさす言葉とはいえません。例えばニンジャに対するヌンジャのように。ヌンジャはカツ・ワンソーのみを指す言葉ではない……エジプトの文献にもそれを裏付ける証拠があります」『では、まさか』「敵が零航戦である可能性も視野に入れねば」赤城は歴史に詳しい。 #KZNPLN

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「とかく、慢心はいけません。敵の練度は相当なものです。我々は一航戦ですが、一航戦は最強ではない。敵が格上であるという意識を持たねば」『イエスボス』『イエスボス』サカイとカンノは自動操縦を切り、通信を終え操縦桿を握った。 #KZNPLN

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両翼が爆発炎上し、墜落する重爆撃機の胴体へ向け、1機のUAV爆撃機が飛来した。『ピボボボ』「助かったぞ、イヤーッ！」重爆撃機の背から跳躍した艦載機妖精はUAVにしがみつき、緊急用無線機を掴んだ。「ドーモ、こちらデイヴドレアムです。ブラックフルプレート1機LOST」 #KZNPLN

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『ドーモ、ザイテングラートです。爆撃の効果は？』「衝撃波によりマグロ漁船の操舵系に打撃を与えました。ですが迎撃が的確です。重爆1機、UAV数十機をLOSTし、戦術核1発放ってこのダメージでは、割に合わない」『じゃあ、どうするの？』「割が合うまで、落とすまで」 #KZNPLN

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妖精デイヴドレアムはUAV爆撃機の手動操縦システムを起動し、闇に紛れた。「ブラックフルプレートの増援を。中継地点より私が操縦します」『いいよ！』軽やかな声と共に、重爆撃機の轟音が無線から漏れ出す。「……しかし、あの練度。敵空母はまさか……零航戦なのでは」 #KZNPLN

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『エッ零航戦！？そんなばかな。敵は呉鎮守府でしょ？呉の空母は一航戦の赤城だよ』デイヴドレアムは続けた。「イエ、我々は認識を改めるべきかもしれません。……例えばニンジャが突然ヌンジャになることは可能でしょうか？不可能ともいえない……」ザイテングラートは生唾を飲む。 #KZNPLN

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「考えてもみれば零航戦とは、一航戦にとっての一航戦存在……つまり、モータルからみたニンジャです。モータルはハナミ儀式などを経てニンジャとなる……」『アナヤ……』ザイテングラートは恐るべき真実の一端に触れ、気が遠くなった。航空戦隊リアリティ・ショック症状だ。 #KZNPLN

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デイヴドレアムはきりと闇を睨む。彼女の愛機、夜間重爆撃機ブラックフルプレートは暗夜の要塞。難攻不落でなければならぬのだ。(((……いずれにせよ、先のような遅れは取らん。一航戦が零航戦になれるとすれば。我が母艦……ザイテングラートこそ零航戦に相応しい！))) #KZNPLN