#完全ノープラン艦これ与太話 【オモチ・クッキング・オン・ザ・ラピッドファイア・バラージ】#7～#8

春魔解丼 @vespiking

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#完全ノープラン艦これ与太話 【オモチ・クッキング・オン・ザ・ラピッドファイア・バラージ】#7 #KZNPLN

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（これまでのあらすじ：暗黒アメリカ大陸へ至る秘密が刻まれた聖遺物『ヤマモト・イサロクの菱餅』をめぐる決戦は三つ巴の最終局面へと突入した。冥王卯月と駆逐艦白雪が実寸決戦し、戦艦水鬼デューカリオンと空母棲姫ギニアピッグはサセイボの千歳がカラテだ！こいつはヤバいぜ！） #KZNPLN

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マルチロール母艦の千歳はメンポの下でゲラゲラと笑いながら、カラクリ擬装に右腕を突っ込む。「上出来ですよ貴女がた！実際これほど殺し甲斐のある深海棲艦はいなかった。グランギニョル劇場をご存知ですか？殺害とは喜劇！艦の死に様は、それ自体がエンターテインメントなのです！」 #KZNPLN

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「殺人嗜好者め。あいにくだが私はどうも、そう簡単には死なないみたいでね」デューカリオンはジュー・ジツを構えながら、己の血中カラテを推し量った。強化されたジカンカイフク・ジツだが、よもや無限ではあるまい。底はどこだ？どうなれば死ぬ？死の基準線がない。危険な状態だ。 #KZNPLN

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「そうだぜ！私も……私はニンジャだ！殺しにくいぞ！」「私もニンジャです」ギニアピッグの威嚇を、千歳が遮る。そう、千歳もまたニンジャなのだ。恐るべきニンジャの殺人鬼、グランギニョルなのだ。「まあ、でも。実際殺しにくいのは事実ですね。だから出すんですよ。本気」 #KZNPLN

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そう言い終わるが早いか、グランギニョルの姿が消えた！そして2隻の周囲に円を描くように、泥が爆ぜ、半径20cmほどのクレーターを断続的に穿たれていく。消えたのではない。高速移動しているのだ！「イヤーッ！」ギニアピッグはニンジャ動体視力で動きを捉え、スリケンを投擲！ #KZNPLN

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バキン！カタナがへし折られるような異様な金属音と共に、放ったスリケンが４倍の鉄破片となってギニアピッグに跳ね返る！「イヤヤヤーッ！」ギニアピッグはこれをチョップ突きで正確に撃ち落とす！だが、ナムサン！攻撃の隙をつき、グランギニョルは既にワン・インチ距離にいた！ #KZNPLN

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グランギニョルはチョップ突きによる筋肉の硬直、そのコンマ１秒未満の刹那でギニアピッグに肉薄し、腰を落とし右腕を拳銃のハンマーじみて引き絞る。90度に曲げられた右腕の肘から先はカラクリ艤装に覆われ、まるで戦闘用義手だ！「イヤーッ！」「グワーッ！」 #KZNPLN

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だがギニアピッグもニンジャである！硬直し切った全身の筋肉に逆方向のカラテを加え、強引に四肢を動かす！機械義手をまとめて交差させ、カラクリ腕と自身との間に捻じ込んだ！インパクトの瞬間、カラクリ腕の先端が展開！そして先端で爆発！ＫＢＡＭ！魚雷である！ #KZNPLN

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「グウウーッ！」ギニアピッグは辛うじて踏みとどまる。振り抜かれるはずだったカラクリ腕は爆発によって寸止めとなり、ギニアピッグの装甲を破るには至らなかった。兵装の選択ミスか？否！「イヤーッ！」グランギニョルの腕が再び引き絞られる。今の爆発はブレーキなのだ！追撃への！ #KZNPLN

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腰を落としたグランギニョルからの一撃を防ぐため、胸のやや下で交差されたギニアピッグの両腕。グランギニョルの右腕は背後に大きく反り、艤装の肘部分はほぼ真下を向き、その肘が展開！直後に爆発！肩を軸として弧を描き、ガラ空きの顔面へとロケットじみて射出される！ #KZNPLN

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「イヤーッ！」その時！デューカリオンが思い切りギニアピッグを蹴飛ばした！「グワーッ！？」真横から戦艦脚力のアンブッシュを受け、ギニアピッグは地面に３バウンド！それとほぼ同時、ギニアピッグがいた場所をグランギニョルのカラクリ腕が通過！デューカリオンの足を吹き飛ばす！ #KZNPLN

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「グウーッ！」実際何が起きているかはデューカリオンにもわからない。ただ第六感に従いギニアピッグを蹴飛ばし、そして足をもぎ取られた。目の前には振り抜かれたカラクリ腕。敵の速度は最早、ニューロン速度を上回っている！先を読まねば！「イヤーッ！」残った左足で地面を蹴る！ #KZNPLN

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彼女の判断は正しかったといえるだろう。振り抜かれたカラクリ腕はシームレスに上半分がスライド、空母を模した直方体の喫水線から甲板までが、輪切りにされたように、およそ全長の半分ほど前方へと移動。スライドによって露出した内部には、横を向いてズラリと並ぶ甲標的！ #KZNPLN

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スポスポスポ！逃げるデューカリオンに向けて甲標的が一斉射出され、更にその甲標的から魚雷が射出！スポスポスポ！「グワーッ小型魚雷！」更にグランギニョルはパンチによる慣性が失われるより早く、艤装に引き摺られるように跳躍！左手から細い糸を投げ、糸が甲標的を掴んだ！ #KZNPLN

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「くそォーッ！」ギニアピッグは３バウンド目でウケミ。今まさにヨーヨーじみて甲標的を操り、追撃の魚雷を放たんとするグランギニョルへ向け跳躍！艦載機を放つ時間はない。カラテだ！「イヤーッ！」だがカラクリ腕のスライド部分がブローバック！ギニアピッグに直撃！「グワーッ！」 #KZNPLN

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鮮やかに空中で半回転したギニアピッグは強く両腕を地面に突き倒立、顔面を弾き飛ばされた衝撃をそのまま跳ね返すように両足を突き上げる！「転んでもタダじゃおきねえぞ！イヤーッ！」「グワーッ！？」グランギニョルの背面にクリーンヒット！ワザアリ！小型魚雷は明後日の方角へ！ #KZNPLN

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デューカリオンもまたウケミし着地。だが彼女のニューロンが休まる暇はない。小型魚雷のダメージを回復させながら、先ほどの攻防を振り返る。全カラテのうち、理解できたのは３割程度だ。実際あの蹴りは加減する暇すらなかった。真正面からのニンジャとのカラテ。まるで世界が違う。 #KZNPLN

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だが、しがみ付いてゆける。ギニアピッグは流石にニンジャだ。奴の速度にある程度追い付いている。敵は別次元の存在。自分は格下。それがわかれば、十分だ。傷の修復が先ほどより遅い。そろそろリソース切れか。「……上等だ。やってやるよ」デューカリオンは己自身に言い聞かせた。 #KZNPLN

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――アラスカ沿岸部！ #KZNPLN

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「ウウーーピョオオンッ！」卯月は全カラテを血中から搾り出し、通常実寸空母の倍ほどもある超空母を引き倒すように横にずらし、同航戦状態にあった白雪へと体当たりを仕掛ける！おお、あれぞ暗黒カラテ技、ボディチェック！「グワーーーッ！」実寸駆逐艦サイズではひとたまりもない！ #KZNPLN