「『アイヌ民族否定論に抗する』刊行記念イベント:『私たちはなぜこの本を編んだか』まとめ」
- osomatu_san
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現在、ネット上でマークさんへの誹謗中傷やDD論(「マークと在特会は変わらない」etc)について マーク「注目され過ぎてしまったところがあるのかと思う。いままでレイシズム問題は『差別するマジョリティ/差別されるマイノリティ』という枠組みで捉えられがちだった」
2015-02-07 15:50:09※DD論=どっちもどっち論のこと
マーク「カウンターは『差別するマジョリティ/対抗するマジョリティ』という枠組みで成功している。そのなかに白人の自分が入っていくことに迷ったこともある」
2015-02-07 15:51:37小林よしのりのアイヌ論について マーク「2010年に『インパクション』という雑誌に批判的な論文を書いた。そのとき、小林は『誇りあるアイヌ民族』といった言い方で、どうやってアイヌを国民として包摂できるのか考えたと書いている。でもなんでお前が包摂するのかと」
2015-02-07 15:54:50酒井直樹さんの『国民主義』という考え方を引用して マーク「『成員間の平等を掲げる近代の国民主義は、その出発点において『非国民的なもの』を排除しようとする(本書p27)』。『日本人差別』という言葉のように、国民はみんな平等でなければならないという考えが(民族否定論のベースに)ある」
2015-02-07 15:58:42マーク「否定論者は『アイヌに肩入れしている左翼知識人』といった言い方をする。けど、結局誰よりも(マイノリティの)<代理戦争>に巻き込まれているのは彼ら自身」
2015-02-07 16:00:30■本書の読みどころ
ここから、本書の収録論文で面白い部分を解説! 岡和田「最初に入っている榎森進さんの文章は『部落解放』という冊子に載っていたものの再録です。北方史について優れた研究をされている方で、こういう分析は研究者でなければできない。独自の視点が光っている」
2015-02-07 16:05:18マーク「榎森さんは日本の歴史研究のなかで北海道/アイヌ研究がまだマイナーな位置だった時期に研究を始めている。口承文芸を歴史学に入れていったという意味で画期的。榎森さんの本の位置づけを(共著者の)坂田美奈子さんがしている。こちらも読むと面白い」
2015-02-07 16:07:35池澤夏樹さんの収録論文について 岡和田「色々な人に声をかけたけど、ビッグネームである池澤さんが応じてくれたのは嬉しかった。アファーマティブ・アクションについて言及してくれたのも良かった」
2015-02-07 16:08:57テッサ・モーリス=スズキさんの収録論文について マーク「テッサさんがヘイトスピーチについて書いた文章としてはおそらく初めて。まったく同じ言説(民族否定論)がアボリジニなどほかの先住民族にも向けられていることがわかって面白い」
2015-02-07 16:10:26寮美千子さんの収録論文について 岡和田「寮さんもツイッター等で勢力的に活動されている方。民族否定論の原点について書かれている」
2015-02-07 16:11:41木村友祐さんの論文について マーク「すごく好きな文章。一人の作家がアイヌとこれまで関わりを持てなかったことへの葛藤について真摯に書いている」
2015-02-07 16:12:46くぼたのぞみさんの論文について 岡和田「文体がすごくいい。関係なさそうなエピソードが3つ並べられ、実は連関しているというのが示されていていい」
2015-02-07 16:13:51中村和恵さんの論文について 岡和田「先住民族の枠組みについてだいたいわかる。アボリジニのことについてテッサさんとは別のアプローチで書いているのがいい」
2015-02-07 16:14:35マークさんの文章について 岡和田「論文だけじゃなく、エッセイストとしても優れた文章を書く人だと思った」 マーク「2回徹夜して書いた。最初はアイヌ利権として言われているものに1つ1つ反論することも考えたけど、最終的には自分の考えをそのまま書こうと思った」
2015-02-07 16:16:48青木陽子さんへの文章について マーク「金子市議への勧告決議が採択された背景に、SAPPORO AGAINST RACISMの活動がある。これまでアイヌのことに関わりとは違う形の連帯が今の日本の対レイシズム運動で生まれているということが、青木さんの文章を見るとわかる」
2015-02-07 16:19:05大野徹人さんの文章について マーク「ものすごくわかりやすい。自身がやっている民族否定論を否定するブログの文章が元になっていると思う」 岡和田「独特の節があって面白い」
2015-02-07 16:21:14岡和田さんの文章について 岡和田「マイノリティ憑依という問題がある。マスコミがマイノリティに肩入れする状況がネトウヨの仮想敵になったと、ジャーナリストの佐々木俊尚さんが指摘したもの。そこにどうやって対抗できるかを考えた」
2015-02-07 16:23:31山科清春さんの文章について 岡和田「違星北斗という歌人について論じたもの。違星北斗という存在はネット上で誤解されていたりするけど、丁寧に読みやすく論じている」
2015-02-07 16:27:16新井かおりさんの文章について マーク「アイヌ協会が利権を行使しているという印象操作もあるなかで、その歴史を丁寧に論じている」
2015-02-07 16:28:06丹菊逸治さんの文章について 岡和田「研究者としてアクチュアルな視点を持ち続けている方。アイヌ語を今でも使い続けている人がいることなどをきちんと書いている」
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