第三次渾作戦！

雪花艦隊英雄伝 @DD_LUNAKICHI

【第三次渾作戦編】 一回で終わりますが、多少長いです 他の司令部から借りている艦娘も登場します

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〜第三次渾作戦〜 『利根偵察機。敵艦隊、発見じゃ！敵の数は―』 瑠奈花｢了解。水上打撃部隊は南北に展開、敵を挟み撃ちにするんだ。｣ 第三次渾作戦の火蓋が、ついに切って落とされた

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瑠奈花｢第一次、第二次作戦の成功を無駄にしてはならない。慎重に作戦に臨んでほしい｣ 瑠奈花は心無しか不安を抱いていた。この作戦、普段から行動を共にしている相棒、吹雪がいないのである。

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吹雪は第二次渾作戦に招集され、その激戦を戦い抜いた。 戦いは想像以上に熾烈を極め、吹雪は疲労しきっていた。 そんな中連続して発令された第三次作戦に彼女を参加させることは流石に躊躇われたのである。 『そんな顔しないでよ！てーとくっ！』

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瑠奈花の手元のイメージキャスターに、彼もよく知る島風の顔が映る 島風『わたしが吹雪ちゃんの分まで頑張るよ！それに、夕立ちゃんや時雨ちゃんも応援に来てくれたし、大丈夫！』 瑠奈花｢島風…！｣ 『ちょっと！？私を忘れないでよ！！！！』 少し遅れて、暁の声も聞こえた

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瑠奈花は思わず笑みを浮かべた。 大井『提督、私達はあなたの采配を信頼しています。だから提督も、そんな不安な顔はおやめなさいな』 瑠奈花｢大井…そうだな、ありがとう。｣ 無線の向こうで暁がまだ文句を言っていたがとりあえず無視し、瑠奈花は戦況分析に戻った

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瑠奈花｢攻撃隊報告！｣ 『第一支援艦隊準備よし！』『第二支援艦隊準備よし！』『こちら大鳳艦載機、攻撃隊準備よし！』 『敵ピケット水雷戦隊確認！戦闘配置につきます！』 瑠奈花｢…フォースと共にあらんことを｣

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那珂｢敵艦隊接近！｣ あきつ丸｢間を抜かせて！攻撃は必要最低限の迎撃のみに抑えて、後は支援艦隊に任せるのであります！｣ 大井｢…この作戦、あきつ丸さんをビアクまで護衛することが目的。なんとしても彼女を守り、水上打撃部隊を突破しなくてはいけませんね｣

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瑠奈花『そのために、あきつ丸だけはなんとしても護らなければならない』 時雨｢了解。夕立、いくよ！｣ 夕立｢さあ、ショーの幕開けよ！｣ 那珂｢大井ちゃんと島風ちゃんは支援艦隊と一緒に水雷戦隊を片付けて！私と暁ちゃんはあきつ丸さんの護衛につくよ！｣

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瑠奈花『敵水上打撃部隊がこちらの動きに感づいたようだ。北ルート侵攻中の大和たちは水上打撃部隊を抑えろ。第二支援艦隊は大和たちの援護に回れ』 大和｢了解です！｣ 瑠奈花『南ルート侵攻隊は水雷戦隊を駆逐次第、本隊と合流しろ。ここで一気にカタを付け、揚陸戦隊をビアクへ導く！』

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まさにこういうことですw“@centropyge2: こういうことかな？ pic.twitter.com/t4z03neaWw”

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ここまでは瑠奈花の思惑通りだった。しかし… 瑠奈花は第一次、第二次作戦の報告を思い出していた 鈴谷に似た深海棲艦は、自分のような脅威が再び現れることを予見した そして第二次作戦では、駆逐棲姫が現れた もしかしたら今回も… pic.twitter.com/tHOp8gTCir

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〜司令船〜 吹雪｢司令…官…！｣ 瑠奈花｢吹雪、何故ここに？休んでいなくていいのか？｣ 吹雪｢司令官に、どうしても伝えたいことがあって…｣ 吹雪は疲れ果てた身体を必死に起こし、瑠奈花のところまでやってきたのだった

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瑠奈花｢…！そうか、わかった。あとは私に任せて、君は休んでいるんだ｣ そう言うと瑠奈花は司令室を後にした 高雄｢提督？どこへ行くのです？｣ 瑠奈花｢高雄、後の指揮は任せた。あと、第二ハンガー･ベイを開いて｣

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瑠奈花は艤装の一つ、半重力発生装置を身に付けると、スピーダー･バイクに跨り、司令船のハンガー･ベイから海上へ飛び立った。 瑠奈花｢なんだか嫌な予感がする…｣

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〜同刻〜 敵水雷戦隊を全滅させた那珂達は、命令通り北の本隊との合流を図ろうとしていた。 夕立｢そういえば時雨、この作戦に参加しても大丈夫なの？時雨は第一次作戦にも参加してたっぽいし｣ 時雨｢大丈夫だよ。春雨達が頑張ってる間、十分休ませてもらったからね｣

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時雨(それに、ネ級や駆逐棲姫のような奴がもしまた現れるのだとしたら…) 時雨(今の僕なら、惑わされない。みんなが動揺しても、僕が助けられる…！) 那珂｢見えた！本隊だよ！｣ 大井｢那珂さん、あきつ丸さんの護衛は任せます。みんな、いくわよ！｣

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那珂と暁はあきつ丸の護衛にまわり、大井は島風、夕立、時雨を連れて本隊の援護に向かった あきつ丸｢敵には航空戦力もいるようですな。自分の艦載機も力を貸すのであります！｣

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戦艦ル級を中心とした強力な打撃部隊であったが、数の上では圧倒的有利、敵水上打撃部隊は次々と沈んでいった ル級｢…ここまでのようだな、徹底する！｣ 比叡｢敵旗艦敗走！ビアクへの道が開けました！｣ 高雄『こちらも把握しました！』

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利根｢む？なぜ高雄が指揮を執っておるのじゃ？｣ 高雄『提督に代わって一時的に指揮権をあたえられました。特に問題がなければそのまま進軍し、ビアクへ向かってください』 大井｢了解しました。さあ、あきつ丸さん、ビアクまで護衛しますよ｣ あきつ丸｢かたじけない…のであります｣

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大和｢これであきつ丸さんを無事に送り届ければ渾作戦は終了ですね｣ 比叡｢なんだか呆気ないですね…三度にも渡って出撃したのに｣ 大和｢まあ、特に大きな被害もなく終わるのはいいことですね。無駄な犠牲者を出すよりは…｣ 利根｢…！？おい、那珂！大井！待つのじゃ！｣

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那珂｢え？何？｣ 利根｢高雄、聞こえるか！利根索敵機より入電！前方に敵艦多数確認！｣ 利根｢旗艦は…せ、戦艦棲姫！｣ 比叡｢！？｣ 高雄『なんですって…！』

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大井｢この局面で奴が現れるなんて…これではビアクへ向かうのは難しいわね｣ 比叡｢…奴が現れたんだ…！あの戦艦棲姫が…！｣ 比叡はピーコック島、そして本土襲撃の時の苦渋を思い出し、身を震わせた。

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高雄『総員撤退！ここは退いてください！』 比叡｢いえ、このまま戦闘を続行します！奴を倒し道をこじ開ける！｣ 高雄『戦艦棲姫は強敵です！ここは一度退いて、編成を見直し再起を図るのが得策です！』

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大和｢私も比叡さんに賛成です。戦闘を続行します｣ 高雄『大和さんまで…！』 大和｢我々は二度に渡って撤退しています。最早次はないのです｣ 大和｢戦艦棲姫の相手なら手慣れています。それに比叡さんもいる。任せてください。｣ 比叡｢大和さん…｣