- kirisame_zaha
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トラック泊地強襲の伝達があって早2日…霧雨の鎮守府の主要メンバーはまだ舞鶴にいた。 武蔵「向かわなくていいのか?皆血気盛んに出て行ったが」 ザハ「そろそろってとこかな。今回の気合の入れようから駆け込んで猫吊るしにでも出会ったら悲惨だし」 武蔵「提督間で恐れられてる妖怪か…」
2015-02-07 18:40:062 ザハ「そろそろ出発する。総員輸送艦へ」 輸送兼司令となる艦の準備を整え向かうとしたらとある艦娘の姿 ザハ「おや、響じゃないか」 響と呼んだその艦娘はヴェールヌイそっくりだがれっきとした別人である。もっとも、彼女(達)曰く『似て異なる…』らしいが 響「あ…」
2015-02-07 19:06:113 ??「あれ、ザハさんじゃないですか」 ザハ「おお、やっぱ琢磨さんだったか」 琢磨と呼ばれた青年は荷物を運ぶ手を止め話しかけてきた。 原則民間人は艦娘を持つことは無い。必要ないからである。ただ軍需産業に就く者なら別である。特に資材輸送に関わる場合艦娘を大本営より許可されている
2015-02-07 19:10:514 とはいえ近海護衛の艦娘がほとんどであるし護衛は軍に頼む場合もある。 そんな中彼は主に開発資材や資源などの輸送を主に生業とする民間軍需企業の人間である。 強いて言うなら響への愛着が強く、また仕事上関わることも多かったためザハ提督の印象にも残っていた
2015-02-07 19:14:005. 琢磨「まだここにいたんですね。トラック泊地が大変とかで皆さん一気に飛び出して行きまして…そんな中ですからうちも大変ですよ」 ザハ「まあ緊急事態といえば緊急事態だからなぁ。私はまあ…『妖怪』が怖いものでね」 琢磨「最近流行りの地縛霊ですか?」 ザハ「ちょ…ちょっと違うかな…」
2015-02-07 19:16:266. 響「積み込みが終わったよ。司令官」 琢磨「おっと、こうしちゃいられない。ではうちはこれで、いわゆる繁忙期ってやつなんですよ」 ザハ「あらら、私もそろそろ行くとするよ。今度来た時は榛名がもらってくる紅茶セットでもご馳走するよ」 琢磨「はい、お気をつけて」 響「ハラショー…」
2015-02-07 19:19:447. ってことでトラック泊地へ向かったザハ一行、先に泊地に入った提督もいるが現在は潜水艦隊によって包囲され物資補給が寸断されているようだ。トラック泊地の総司令の通達により内外部からの掃討作戦に参加ということになった。 pic.twitter.com/iIVgD2oqo8
2015-02-07 19:26:508. 大鳳「水雷戦隊、輸送艦護衛、対潜警戒で展開させています」 ザハ「…とはいえ軽巡洋艦が少ない分少々心もとないな」 現在乗船中の輸送艦は簡易的な艦隊指揮が可能であり、さらに艦娘の出撃ハッチ、内部には簡易的ではあるが入渠ドック、改装工廠もありまさに艦娘指揮のための船である
2015-02-07 19:31:399. 周囲を護衛する艦娘は球磨、夕立、ヴェールヌイ、秋月である ここまでの敵艦隊の会敵こそあったものの幸いその都度戦艦空母が出撃して撃沈できる範囲であった。 しかし… ザハ「これは…参ったねぇ」 榛名「榛名達には何もできません。今はあの娘たちに任せることしか…」
2015-02-07 19:41:5510. トラック泊地目前で輸送艦は止まっていた。その先には潜水艦隊と戦う艦娘達が、同様の光景が各地で起こっているようで遠景にも各地で戦闘が起こっているのがわかる 大鳳「ダメです。泊地との通信、深海棲艦に邪魔されているのか不能です」 ザハ「潜水艦の排除というより…もぐらたたきだな」
2015-02-07 19:56:5411. 夕立「数が多すぎっぽいー」 球磨「あちこちから出てきてきりがないクマね」 ヴェル「きりがないクマ…つまりキリクマ」 秋月「おそらく旗艦となるのがいるはずなのですが…この数では」 潜水艦隊の魚雷に翻弄されつつも爆雷を投下、そんな膠着状態が続いた
2015-02-07 20:03:3712. 球磨「偵察機より入電、旗艦発見クマ」 ザハ「おお、いつの間に」 球磨「ちょっとした片手間だクマ」 とても片手間でも飛ばせる状況ではなかったが意外と優秀とはこういうことなのだろうか。とにかく旗艦の元へと向かうように指示をしたのであった ザハ「このまま入れず終わるわけには…」
2015-02-07 20:06:4313. 旗艦を発見した地点へ向かう艦娘一行、その時である 球磨「秋月、魚雷だクマ!」 秋月「えっ…」 しかし気づいた頃には秋月に敵潜水艦の魚雷が命中。致命傷には至らなかったが戦える状態ではなかった、 秋月「まだ…大丈夫」 球磨「無理はいけないクマ、だけどこの状況を乗り切るクマ」
2015-02-07 20:12:1414. 夕立「やだー囲まれてるっぽいー」 ヴェル「さすがにこれは…厳しいかな」 すでに旗艦艦隊の潜水艦隊に囲まれていた、このままでは壊滅…下手したら全滅である。 その時である ??「イヤーッ」 独特の掛け声とともに投下される爆雷、的確に狙ったその爆雷は敵潜水艦に次々と命中
2015-02-07 20:16:0415. ヴェル「ハラショー…今がチャンス」 球磨「全艦反撃クマ」 たった一隻だが思わぬ増援であった。艦娘達による爆雷の投下により潜水艦旗艦を撃破。その他の潜水艦も消えるようにいなくなった 周囲もほぼ同様に戦闘終了したらしく周囲の潜水艦隊も気づいたら反応が消えていた。
2015-02-07 20:23:5616 そしてザハはその軽巡洋艦に見覚えがあった。対潜仕様にはなっているがその特徴的な艤装、黒髪に眼鏡 ザハ「りかさんのところの大淀か…?」 大淀「はい、大淀。Ricardo提督の命を受け潜水艦隊の掃討およびザハ提督の増援に参りました」 pic.twitter.com/Qb9J8u3MOx
2015-02-07 20:27:2717. ザハ「いやー普段対潜哨戒に力を貸してもらってるとはいえここでも助けてもらえるとは思わなかったよ」 球磨「間一髪ってとこだったクマね」 夕立「なんか大淀さん、ニンジャみたいー」 大淀「ニンジャは存在しません、いいですね?」 夕立「アッポイ」 ヴェル「ハラショー…」
2015-02-07 20:31:2918. こうして思わぬ助っ人によって無事トラック泊地へ入ることができた。すでに多数の提督がここを拠点に活動しており中には有名な提督もいるようだ。 ザハ「あんな人やこんな人まで…こりゃあまるでバ●ターコールだな」 榛名「将官の人数と概念が違うので少し違いますけどね(汗」
2015-02-07 20:34:4919. Ricardo提督には再会を喜ぶとともに深くお礼を言った。大淀さん含めあの艦隊は非常に艦娘が優秀である。秘訣を聞いたら「カラテだ、カラテあるのみ」と彼らしい解答が帰ってきた。 ザハ「ん?どうしたんだ瑞鶴」 瑞鶴「翔鶴姉が見当たらないのよ」 ザハ「そういえばひやさんが…」
2015-02-07 20:37:5220. お礼を言った帰り食事してたら瑞鶴がそんなことを言ってきた。そういえば見ていない。作戦参加は表明していたからおそらく来ると思ったが… ザハ「まあ通信は回復したしそのうち通信は入るでしょう」
2015-02-07 20:41:5421. ザハ「ってことでトラック泊地の司令官から次の任務が言い渡された」 輸送艦の内部で艦娘達に説明する ザハ「深海棲艦の通信を解読した結果すでに機動部隊が襲来しているらしい。このままじゃここが焼け野原だ」 艦娘達は覚悟を決めた表情で聞いている
2015-02-07 20:45:5222. ザハ「そこで連合艦隊による迎撃作戦に打って出ることになった…がその前に敵情偵察が必要とのことだ。」 金剛「Hey!また榛名と出撃できて嬉しいネー!」 榛名「お姉様…声が大きいです」 例によって金剛が助っ人である。まあこの雰囲気を明るくしてくれて感謝だが。
2015-02-07 20:50:0123. ここまでは順調だ、連合艦隊の準備が整えば一気に進撃できる。とはいえなんだろうか ザハ「…嫌な予感がする」 トラック泊地東方に広がる深海棲艦特有の暗い空を見てそう感じるのであった
2015-02-07 20:57:33