ニンジャスレイヤー二次創作【ラン・コワード・ラン】♯９&エピローグ

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声を上げる間もなかった。気づいた時には唇に柔らかい感触が残り、ベリジェレントの顔が間近にあった。彼女は満足げな笑みを浮かべていた。悪戯が成功した子供のように。「オハヨ、リフ。今のアンブッシュは何点だった？」彼女は囁く。「初めてオマエからイポンを取れたな」40 #4215tk

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カタン、と医療ザシキ入り口から小さな物音が響く。リフレックスが慌てて振り向いた先には、イルネスが立ち尽くしていた。その足元にセンスが落ちている。落としたのか。見られたことに気づいたイルネスは、はっとした様子でそのセンスを拾い上げる。41 #4215tk

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「あらあら、まあ」その後ろから覗くように顔を見せていたディプレッションが、何やらわからぬ声を上げた。目を丸くしていた彼女は、すぐに微苦笑を浮かべる。「ちょうどいいタイミングに来たというか、悪いタイミングだったというか」「どうしました？」アナトミーの声。42 #4215tk

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「なんでもありません。お騒がせします」ディプレッションは部屋の外で待っているらしいアナトミーに声をかけた。そしてイルネスを促して医療ザシキへと足を踏み入れ、後ろ手でフスマを閉める。「……私だったら今のアンブッシュに満点をつけますね」43 #4215tk

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「なんだ、見てたのかよ」ベリジェレントが呟いた。その顔は僅かに赤らんでいる。リフレックスがようやく正気に戻り、彼女に向き直った。「お、おまっ、お前！今！？」「うるせえ、黙ってろ」ベリジェレントは煩わしげに腕を振った。そしてディプレッションを見やる。44 #4215tk

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「でもいいのか、ここにいて。侵入者を追ってるかと思ったぜ」「ああ」ディプレッションが歯切れの悪い返事をする。「本来は、そうすべきなのでしょうが」「……どうした？」様子がおかしい。リフレックスは眉をひそめた。ディプレッションは言いづらそうに口を開く。45 #4215tk

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「その……わからなくなったのです。なんのために侵入者の追撃を？」「なんのためって、……どうしたよディー。そりゃあロードのために……ロードの……」ベリジェレントの言葉が尻すぼみになる。彼女もまた怪訝な顔をして黙りこんだ。リフレックスも同様だ。46 #4215tk

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だが……彼は不思議と、すっきりした気分になっていた。まるで頭の中の霧が晴れたかのような感覚。「キョジツテンカンホー」リフレックスの言葉に、虚ろな顔を向けあっていた三人の視線が集まる。「あれが原因だ。俺たちにもかけられてた。騙されてたんだ」47 #4215tk

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「ロードが……キョジツテンカンホーを……我々に」確認するかのようにゆっくりと口にしたディプレッションは、合点がいったかのように頷く。「成る程。ありえることです。……なぜ今までその可能性に思い当たらなかったのか」イルネスとベリジェレントが顔を見合わせた。48 #4215tk

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リフレックスは自信を持って言う。「それこそが俺たちにキョジツンテンカンホーがかけられてた証拠なんだ」「でも、あの」イルネスが声をあげる。「それがなんで急に、今……」彼女の言葉が途切れる。思い当たったのだろう。キョジツテンカンホーが途切れた原因に。49 #4215tk

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「ロードが死んだってことか」ベリジェレントが低い声で言う。「さもなきゃ、ジツが使えなくなるまでに追い込まれたか」「そう考えるのが自然だろうな」リフレックスは腕を組もうとして……自らの右腕の状態を思い出し、やめる。「つまり、ザイバツはオシマイだ」50 #4215tk

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医療ザシキに重い沈黙が落ちる。「どうする、これから」ベリジェレントが口火を切った。「オレは動けねえ。このザマだ」「治療を続けてもらう必要がある」リフレックスが答える。「それに、俺の勘だが……あまりここから動かない方が良さそうだ」51 #4215tk

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「信じましょう」ディプレッションが言う。「キョジツテンカンホーが解けたところで、あなた方が変わるわけでもなし。それならば、あなたの勘に従うのが適切です」イルネスが彼女の言葉にこくこくと頷く。リフレックスは溜息をついた。52 #4215tk

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「問題はアナトミー＝サンたちだな」「アナトミー＝サンは何があろうと途中で仕事を投げ出すようなニンジャではないと思いますが」「渋るようだったら殴ってでも治療させろよ！イル、お前でも勝てんだろあいつには」「あ、あの、暴力はどうかと」………… 53 #4215tk

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011011「俺のアンブッシュを見破るか。勘の鋭さは相変わらず」「ミ、ミラーシェード＝サン！？」110100「ニーズヘグ＝サンの治療110001どうするの、アカチャン？」「加わります」リフレックスが代表して001011「ムーホンに加わります！」56 #4215tk

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1011001001001101「イヤーッ！」「アバーッ！？サヨナラ！」ベリジェレントがサイバネ脚のコロシ・キックで0100爆発四散！1100「リフレックス＝サン。その者はまだ殺すな」「何故？」「儀式を1101001110011「ダ、ダークニンジャ0100(57 #4215tk

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0110「ドーモ、ランチハンド＝サン。ディプレッションで11000110「ムーホンに加われと？」ランチハンドは眼前の00101101「あなたが保護するアプレンディスたちは110010あまりに惜しい。それに11001011……わかった。協力しよう」0110(58 #4215tk

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100101001100「アナヤ……」「ドーモ、パーガトリー＝サン0110010011ヤーッ！」「グワーッ！？」ディプレッションはパーガトリーに足払い0110その右腕を踏みつけ拳を110010パーガトリーが気絶11001101カッとしました。運んでください」59 #4215tk

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リフレックスは溜息を0100イルネスと共に110010縛り、右腕で1001001011010011「どういたしますか、ニーズヘグ＝サン」「生かして01100011011010111001ドンコドンコドンドン0110イヨオーッ！1011新しいギルドの0111(60 #4215tk

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1001100111001101001リフ0010011001100おい、リフ！」61 #4215tk

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アグラ・メディテーションをしていたリフレックスは目を見開く。「どうした、ベル」「どうしたじゃねえ！クエストの時間だぞ」「ああ、もうか」苛立った様子のベリジェレントを見て、彼は慌てて立ち上がった。イルネスとディプレッションは部屋の前で待っている。62 #4215tk

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「今日は岡山県だとよ」ベリジェレントが歩きながら言う。サイバネ脚の調子も良さそうだ。「そうか、腕が鳴るな」リフレックスは右のサイバネ腕に手をやる。二人はディプレッションらと合流、転移魔法陣の広間へと向かった。（（（どうなるかわからんもんだ）））63 #4215tk

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キョート城は今やオヒガンに浮かんでいる。ダークニンジャを頭目に生まれ変わった新生ザイバツにおいて、リフレックスはクエストに従事していた。カツ・ワンソーとのイクサ。正直、あまりぞっとしない。しかし、それ以外に生き延びる道はないのだ。64 #4215tk