【ニンジャスレイヤー二次創作】 司祭廃棄 #5【完結】
やみの中で、インターラプターの白目だけがひかりを反射してやけにうきあがって見えた。 「たすけて、かみさま」 スカーシンメトリーがのどをひくつかせてつぶやくと、インターラプターが首をかしげた。 「よかったな、かみさまならここにいるぜ」 そしてゆっくりと人さし指で、 R210
2015-02-16 22:14:42じぶんのむねを指した。 「おれが、しにがみだ」 そしてスカーシンメトリーのうでをとった。 「そうら、しにがみがきたぞ。しにがみがつとめを果たしにきたぞ。おまえのいのちをとりにきたぞ。」 うたうようにつぶやきながら、うでを関節とぎゃくにおりまげはじめた。 R211
2015-02-16 22:29:39「ただし、死をくれてやるのは、おれがたっぷりとたのしんでからだがな」 ゆっくりと時間をかけて、うでを折った。スカーシンメトリーは悲鳴をあげた。こういった苦痛は、モータルを拷問したときにかぞえきれないほど味わったことがある。だのに、なぜこうまで痛いのだろうか? R212
2015-02-16 22:40:50「いまの悲鳴はよかったぞ。もう一回やったら、おれをいためつけたのをちゃらにしてやってもいいぐらいだ」 インターラプターはもういっぽうのうでを折った。 「いいぞ、いいぞ、もっとやろう」 それから、インターラプターはいくつもスカーシンメトリーの関節をおりまげていった。 R213
2015-02-16 22:43:45「はっはっは!これじゃあドミシマの分がのこらないな!もっとこまかくやろうじゃないか」 インターラプターはこころゆくまで時間をかけることができたし、その作業をたのしむことすらできた。 ほほう、こいつはなかなかどうして、おもしろい仕事だといってよいかもしれない。 R214
2015-02-16 23:02:05けれどもおれは、この仕事にはついてはしろうとだぜ。ほら、こんなにいたそうに折ってるというのに、ちょっとうめくだけじゃないか。こうなるとおもしろみもなにもあったもんじゃない。そろそろしまいにしようじゃないか。おれのやりかたでしまいをつけるとしよう。 R215
2015-02-16 23:10:52なれもなれたり、ってとこだ。わきをしめて、すばやくまっすぐにうでをのばす。右「イヤーッ!」、左「イヤーッ!」、右「イヤーッ!」。そら、やっこさん、かべにめり込んで磔だ。タタミ・ケンをみまうには、おあつらえ向きにすきだらけだぜ。 R216
2015-02-17 21:48:39はやくあんたの太いのをちょうだい、ハニーってとこだ。いいともさ、ベイビー。おもいきし、腰をつかってやる。おまえが見たこともないぐらい、うでをひきしぼる。腰もぐるりとまわしてためをつくるんだ。もうたまらないってとこまでいって、 R217
2015-02-17 21:55:32それからもう五秒間、がまんするのがこつだ。もういいか?そしたらひといきに解き放つんだ! 「フンハーッ!」 「サヨナラ!」 スカーシンメトリーが爆発四散するのをみとどけて、おれはザンシンをといた。それから、じぶんのやってのけたことの残がいをみわたした。 R218
2015-02-17 22:01:15カラテしているあいだの、熱病めいたこうふんは、おれの体からきれいに消えうせていた。勝利の余韻も、生きのびたよろこびも、なにもなかった。ただ、ひどく疲れている。むねおどる戦いがおわったというより、気のすすまない、おっくう極まりない、ひとつながりの儀式のうちの、 R219
2015-02-17 22:33:14いちばん好ましい作業がおわったというふうだった。そうだとも、これから、憂鬱な儀式をいくつもこなさなくてはならないのだ。それにたちむかうには、のこり少ない活力をすべてしぼりださなくてはならないだろう。 R220
2015-02-17 22:39:48おれはドミシマの上半身と下半身をつなげてやった。それから、はらわたをなんとか服の下におしこめた。まぶたを閉じてやって、さいごに、死んだおとこにふさわしい贈りものがないかさがした。だが、おれの上着にはスシも、オハギも、ZBRのアンプルもなかった。 R221
2015-02-17 22:51:28酒びんはわれて、中身はあらかたなくなってしまっていた。おれはドミシマの顔のうえで、びんをさかさにしてやった。びんの底に、ほんのちょっぴりのこった酒のしずくが、なみだのように落ちて男のかおをぬらした。(終) R222
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