生活保護行政のリアル(埼玉県編)

NPO法人POSSEで受けた生活相談の一部をまとめました。
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今岡直之 @now_hill

今日は埼玉県の某市で不当な就労指導を受けている方に同行した。うつ病で主治医の「簡単な」仕事なら可能という判断を根拠に、就労指導員から半ば強制的に就職させられた。望んでいない職種で全く「簡単な」仕事でなく、早くフルタイムで働けと言われる。そのせいで服薬量が増え、胃腸炎など体調悪化。

2015-01-20 17:04:14
今岡直之 @now_hill

就職の過程が本人の意に反しているし、今の仕事で体調を崩しているのだから、就労指導を改める、もしくは止めるべきだと抗議した。すると役所側は、本人に強制するようなことはしていない、本人も同意しているという。確かに本人はイエスと言っているが、それはイエスとしか言えない権力関係の中でだ。

2015-01-20 17:08:32
今岡直之 @now_hill

そもそも本人が苦痛を感じ、我々に相談してきている時点で「自由意思による同意」であるはずがない。福祉事務所と受給者との間にある非対称な権力関係に無自覚過ぎる。自分達が受給者の生殺与奪の権利を握っていることの重さをわかっていない。終了後相談者は「今日は言えなかったことを言えた」と。

2015-01-20 17:13:21
今岡直之 @now_hill

最近、精神疾患者でも就労圧力を強められている相談が来る。もともと生活保護法は稼働能力活用を要件とし、ケースワーカーの指導指示に大きな裁量を認めているから可能であるし、この間の厚労省の通達や生活困窮者自立支援法の影響もある。こうした就労圧力による追い出しにどう抵抗するか。

2015-01-20 17:20:45
今岡直之 @now_hill

今ブラック企業が蔓延っているが、数年後はその被害者が生活保護に流入可能性のある層となりかねない。ブラック企業で離職→病気で就労不能、非正規労働からワーキングプア、家族扶養の食い潰し→生活保護となるかもしれない。そうした時に追い出す、また近づけさせない体制(バッシング)ができている

2015-01-20 17:28:46
今岡直之 @now_hill

よく就労支援の優れた事例が紹介されることは多いが、こうした不当な就労指導が明らかにされることはほとんどない。しかし、おそらく全国の多くの福祉事務所で行われているのは後者である。そのことはもっと知らせていかないといけないと感じる。

2015-01-20 17:40:59
今岡直之 @now_hill

今日は埼玉県で保護を打ち切られそうだという相談。本人が来月に入院と経過措置で働けないというのに、来月末で打ち切ると言われたとのこと。理由は収入が最低生活費ギリギリだから。廃止はできないため、辞退届を書かせようとしていた。

2015-02-19 15:44:14
今岡直之 @now_hill

昨年末に公営住宅に転居して支出を減らすか、転職して収入を増やせという指導指示書も出ていた。しかし、公営住宅は辺鄙な場所で自動車がないと高齢の母が生活できない。転職しようにも仕事が見つからない。本人が入院するという事情もあり指導指示違反で廃止できず、辞退届を書かせようとしたのだろう

2015-02-19 15:50:45
今岡直之 @now_hill

辞退届を書かせようとしている時点でかなりまずいが、仮に指導指示違反での「合法的」な廃止であったとしても、本人の生命に関わる問題であるから相当に慎重でなければならない。そういった責任を負っているという自覚がないし、むしろ命を軽んじていると言わざるを得ない。

2015-02-19 15:57:48