#トラ泊神戸支部～激闘の本土近海決戦編①

ですか @desuka_desuyo

トラ泊神戸支部～2nd season 夏イベ編 #トラ泊神戸支部

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八月初旬。大本営が通達した作戦に、各地の鎮守府の提督は驚愕した。 その名もAL/MI作戦――二正面から敵棲地に乗り込み、撃滅するという作戦であった。 作戦の規模に驚いたのはもちろんのこと、提督たちを驚愕したのは作戦の運用方法だった。 #トラ泊神戸支部

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『この作戦ではAL/MIそれぞれに拠点を設け、各拠点に派遣された艦娘は作戦の間大本営の管理下に置く』 大本営の管理下……それはつまり作戦実行中は派遣した艦娘を呼び戻すことも他の地域へと移すことも出来ないということであった。 #トラ泊神戸支部

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多くの提督が艦娘の派遣を躊躇した。だが、大本営の方針に従わないという選択はない。結局ほとんどの鎮守府から艦娘が派遣されることとなった。 それは例にもれず、ここトラック泊地神戸支部でもだった。 #トラ泊神戸支部

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「提督～。なんであのメンバーなのさ～」 出撃していく艦娘たちを執務室の窓から眺めていると、後ろから声をかけられた。振り返るとだらしなくソファに身を委ねる秘書艦の姿が見える。 「なんでと言われても……出撃したかったのか、加古？」 「そうじゃないけどさ～」 #トラ泊神戸支部

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う～んと唸り声をあげた加古は身を起こすと、こちらに向き直って尋ねてきた。 「今回の作戦って一大作戦なんだろ？だったらもっと強い奴らを送った方が良かったんじゃないのか？」 「彼女たちも十分強いよ」 「でも――」 加古が一瞬だけ言葉に詰まる。 #トラ泊神戸支部

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「あいつらは二軍、三軍といったところじゃないか。一航戦の二人や長門型、伊勢型の戦艦たちの方がもっと強いんじゃないのか？」 「まぁ、たしかにね」 俺の答えを聞いて、加古が不服そうに口を開いた。 「だったらなんでこの編成なのさ～」 #トラ泊神戸支部

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「嫌な予感がちょっとね」 「嫌な予感？提督、心配し過ぎだって」 呆れたように加古が言う。 「そうだと良いんだけどね」 そう言って、俺は執務机の上の資料を取り出した。 「それに一軍にも仕事がない訳じゃないし……ということで彼らのお守りに行ってらっしゃい」 #トラ泊神戸支部

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「は？いやいやいや、遠征はちょっと……」 「支援が無かったらあいつら苦労するかもな～」 「あたしじゃなくたって良いだろ？ほら、他にもいっぱいいるじゃん」 「そうか～、一軍の加古には二軍の艦娘の無事なんて興味ないか～」 「あーもうっ！やります、やりますよー！」 #トラ泊神戸支部

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顔を膨らませて文句を言う加古に遠征作戦の資料を渡す。加古はしぶしぶそれを受け取ると、執務室から出て行った。 「提督の鬼！」 捨て台詞は聞かなかったことにしてやろう。 #トラ泊神戸支部

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秘書艦を遠征に出してしまいどうしようかと悩んでいたところ、ちょうど執務室の扉を開けて一人の艦娘が入ってきた。 「司令官。加古がすっごい文句言ってましたけど、何かあったんです？」 「あぁ、ちょっとね。そうだ、加古の代わりに秘書艦してくれない？」 #トラ泊神戸支部

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「青葉ですか？良いですけど……秘書艦は加古だったはずでは？」 「遠征頼んじゃった」 「あ～、それで文句を……秘書艦だからサボれるとでも思ってたのですかねぇ」 青葉はそう言うと呆れたように肩をすくめた。俺もさぁねとだけ答えて肩をすくめる。 #トラ泊神戸支部

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「でも良かったんですか？青葉たちが行かなくて。高練度の艦娘のほとんどが鎮守府待機となってますが……」 青葉が加古と同じことを尋ねてくる。たしかにそう思うのも仕方のないことだろう。加古も言っていたがこれは一大作戦なのだ。本来なら手を抜いてはいけないだろう。 #トラ泊神戸支部

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だが――。 「嫌な予感がするんだ。気のせいだと良いのだけれど」 この不安要素が消えない限り、全力を投入することは出来ないのだ。 「嫌な予感ですか……司令官の考えすぎじゃないんですか？」 「加古にも言われたよ。でも、万全を期すのが司令官というものだ」 #トラ泊神戸支部

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「そうですけど……」 「提督！」 青葉の言葉を遮って、執務室に任務娘が飛び込んできた。 「どうした？」 「本土、近、海に……」 「落ち着け、まず息を整えて」 ここまで走ってきたのか、息を切らしている任務娘を落ち着かせる。少しして、任務娘が口を開いた。 #トラ泊神戸支部

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「本土近海に敵別働隊発見との報告です」 執務室の温度が一気に下がったような気がした。 #トラ泊神戸支部

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トラ泊神戸支部～2nd season 次回：激闘の本土近海決戦編②（急にタイトルを変えるパターン） 今回は戦闘とかいろんなキャラ出したりとか出来たら良いなぁ（多分無理）まぁ思い出したくないE-6の記憶を引き摺り出して書きます。 #トラ泊神戸支部