2015年2月28日

山本七平botまとめ/【教えて治に至る/温和なる国の困惑②】唯一神に支えられている西欧的自我、人間関係に支えられている日本的自我/擬似西欧的論理で論ずるのが日本のマスコミの悪い癖

山本七平・岸田秀の対談集『日本人と「日本病」について』/教えて治に至る/温和なる国の困惑/60頁以降より抜粋引用。
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山本七平bot @yamamoto7hei

①【岸田】結局、日本においては、行動を規定するものは、直接的な人間関係だけであるということですね。 【山本】ええ。日常接する具体性のあるもの、それ以外は規定してこないんです。<岸田秀との対談集『日本人と「日本病」について』

2015-01-31 08:38:57
山本七平bot @yamamoto7hei

②【岸田】これは結局、日本人とヨーロッパ人の自我のでき方の違いですね。 ヨーロッパ人の自我というのは、やはり神に、唯一神に支えられてるんだと思うんです。人間は自分がこの宇宙の中で孤立していて、どこにも繋がっていないという事態は絶対に耐えられない事なのであって、支えが必要なんです。

2015-01-31 09:09:03
山本七平bot @yamamoto7hei

③【岸田】「自我」とは幻想ですからね。 この幻想を支えるものがないかぎり、自我は持てない。 ヨーロッパ人は神に支えられてはじめて、あの日本人から見ればきわめて個人的な強い自我を持ち得たんです。 神への信仰が自我を支えてるわけですね。

2015-01-31 09:39:02
山本七平bot @yamamoto7hei

④【岸田】日本人の自我はというと、神がいないわけですから、神によって支えることができない。 結局、人間関係が自我を支えてる。 【山本】そうですね。 話し合いのできる相手と、お互いに相手の立場になっちゃえば自分が支えられる。

2015-01-31 10:08:57
山本七平bot @yamamoto7hei

⑤【岸田】ところが、周囲の人の善意に支えられてるだけに、この善意を失うと非常にもろくも崩れ去っちゃうんだな。 【山本】一家心中がそれですね。 環境が崩壊すると人格が崩壊しちゃうんだ。

2015-01-31 10:39:00
山本七平bot @yamamoto7hei

⑥【岸田】おやじの自我も、奥さんの自我も、息子の自我も、みんなもたれ合ってつながってるんです。 マッチ棒がもたれ合って立っているようなもので。 だから、そのうちの一本が抜けると全部倒れちゃう。 一家心中になってしまう。

2015-01-31 11:08:56
山本七平bot @yamamoto7hei

⑦【岸田】いつだったか、栃木県である市会議員一家の三世代にわたる一家心中がありましたね。 既によそへ嫁いでいる娘さんまで行動を共にしている。 ただ、ここで興味深いのは、そういう時のマスコミの報道は、なぜ娘やいたいけな幼児まで、といった西洋自我の観点からなされるんですよね。

2015-01-31 11:39:00
山本七平bot @yamamoto7hei

⑧【山本】そうなんですよ。何か言うときには必ず西欧的というか、疑似西欧的な論理を持ってきて論ずるくせに、自分はそれに拘束されてないんです。

2015-01-31 12:08:58
山本七平bot @yamamoto7hei

⑨【山本】そう書いてる人間が同じ事をするかもしれないという処に視点をおいて、この事件がなぜ起きたのかを書くという事をしない。これは日本のマスコミの一番悪い点だなぁ。 だから、なぜ環境の崩壊が自我の崩壊になるかというと、私は石田梅巌のような考え方をしているんだろうと思うんですよ。

2015-01-31 12:38:57
山本七平bot @yamamoto7hei

⑩【山本】つまり内心の秩序と社会の秩序と宇宙の秩序が一致してなくちゃいけない。社会といったって自分の回りの小さな社会ですよね。その秩序が崩壊すると自分が崩壊しちゃう。 その代り、崩壊しない内は、西欧的自我に比べて本当にもう抵抗を感じないですむ日常だから、実にのんびりしていられる。

2015-01-31 13:08:58

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