鉄腕アトムは「キャラクター」でハローキティは「デザイン」

♪レ、ミ、ド、ド、ソー♪
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It happens sometimes @ElementaryGard

思うところあって『精神と物質』(利根川進&立花隆)を改めて借り出す。駅ビルの食堂街のベンチで読みふける。『まんがサイエンス』で抗原と抗体のしくみをかじっていると(よしお君の体を舞台にあやめが大暴れする話)後半がイメージ豊かに読める。前半も面白いけどね。オペロン説とか。

2015-02-28 23:22:19
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去年書き下ろしたものの気に入らなくて没にした解説を、何とか今度の解説に生かしたい。やはりとても鋭い洞察があるから、捨てるのはもったいない。ああ、ああ、こうしてまたスケジュールが遅れていく。

2015-02-28 23:24:05
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自分はやはり理系学者なんだろうか。素晴らしい insight & inspiration あってこそ筆が進む。

2015-02-28 23:26:34
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『生物講義の実況中継』シリーズのなかに、利根川の抗体研究についての解説がありました。あれ、いい本なんだけど大学入試用参考書としてはお勧めしがたい。今でも出てるのかな。また読みたくなってきた。

2015-02-28 23:31:07
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素晴らしい(と自分では思う) inspiration あり。なぜ今まで気が付かなかったのだろう。

2015-02-28 23:57:19
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産業革命→アーツ・アンド・クラフツ運動(Arts and Crafts Movement)→アール・ヌーヴォー(Art Nouveau)→1908年の改正ベルヌ条約に「応用美術」(applied art)の規定が挟まれる→1928年条約改正時には規定に変更されず ふむ。

2015-03-01 00:07:27
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天才・竹久夢二。大正に花開いた日本のグラフィック・アート。画壇(art)からは黙殺された。なぜなら彼の作品は applied art であったから。 pic.twitter.com/45wBjjLhvu

2015-03-01 00:19:42
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昭和天皇もかくれファンだったというアニメ『小公女セーラ』。彼女が抱いているのはフランス製の超高級人形。今なら中の上ぐらいの(てきとー)乗用車が買えるくらいのお値段。ロンドンの寄宿制学校に預けられる際に超大金持ちのパパに買ってもらった。 pic.twitter.com/hiVlpeZWIO

2015-03-01 00:44:06
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さあここで問題です。没落後もセーラがけっして手放さなかったこの人形「エミリー」は、法律上は「著作物」にあたるか否か?前にも一度ふったねこのネタ。

2015-03-01 00:46:13
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アニメでは1885年という設定でした。この翌年、スイスのベルンで国際著作権条約(通称ベルヌ条約)が作成され、ヨーロッパのいくつもの強国が加盟。これで著作権に関して、国境を越えて共通の枠ができあがりました。

2015-03-01 00:48:54
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1908年、つまり明治の後期になって同条約が改正され、その際に「応用美術」の規定が挟まれた。著作物と呼ぶには微妙だけどその仲間にしてあげていいんじゃないの?なものをこう呼んだ。エミリーはこれに含まれるか?国ごとに「応用美術」の解釈が違ったため実際は有名無実の規定だったのですが。

2015-03-01 00:51:49
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フランスとドイツは「エミリーは応用美術に決まってるやないか」な立場でした。なにしろ前者は文化の香りただよう物品を強力な輸出品としていたし、後者は精密機械が得意で中にはアートの域にある物品もあったから、そういうものを著作物として守ってもらえるほうが何かと都合が良かった。

2015-03-01 00:54:19
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日本でも戦後に博多人形が著作物(応用美術)か否かが裁判で争われたことがあります。長崎地裁は「著作物である」と判断。 pic.twitter.com/H4xyJhPSNP

2015-03-01 00:59:43
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大量生産品であっても、芸術性があるものは「著作物」にあたるという判断です。地裁の判決なので決定的な判例ではないのですが。

2015-03-01 01:00:58
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一方でファービー人形については「著作物にあたらない」と判断。仙台高裁。 pic.twitter.com/nYJzu6qloP

2015-03-01 01:04:42
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話が脇に逸れたので戻します。いわゆるartとは違うapplied artの概念が問われるようになったのは、産業革命によって無骨な物品が大量生産されるようになったことへの反動として手作り家具が現れやがてアール・ヌーヴォーに発展していったことと関係があります。

2015-03-01 01:07:38
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夢二がアール・ヌーヴォーの影響下にあることは作品を見ればわかる。

2015-03-01 01:08:11
It happens sometimes @ElementaryGard

挿絵っていいますよね。今でも新聞の連載小説には挿絵があります。ああいうのが applied art の末裔。

2015-03-01 01:09:15
It happens sometimes @ElementaryGard

art とは違う applied art は物品としてはじまり、それがやがて今でいうグラフィック・アートに進化していったとみます。

2015-03-01 01:10:38
It happens sometimes @ElementaryGard

夢二の世界は、まさにその発展途上期に咲いた華。

2015-03-01 01:11:19
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その流れのなかで才能を開花させたひとりがこのひと。katsudi.com/work/ 松本かつぢ。

2015-03-01 01:13:14
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手塚治虫も絵柄を真似た。そのときの読者と後に結婚。ちなみに幼馴染でした。 pic.twitter.com/1vAJEkIwWW

2015-03-01 01:14:46
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手塚のまんがは「著作物」だった。しかしながら松本のイラストは「意匠」寄りだった。法理論ではむろん「著作物」ですが、本人はおそらく「作品」というよりは「イラスト」と考えていた。このあたりちょっと難しい話になります。

2015-03-01 01:23:40
It happens sometimes @ElementaryGard

まんがって、よく考えたら小説のようなイラストのような、どっちでもないヌエみたいな表現だと思いませんか。

2015-03-01 01:25:33
It happens sometimes @ElementaryGard

かつぢはまんがの世界でも超モダンな作品をいくつも手掛けた天才。blogs.itmedia.co.jp/natsume/2013/0… しかしながら彼は自分のことをおそらく illustrator と自己規定していたと思います。本人にそういう意識はなかったとしても、です。

2015-03-01 01:33:33