高校化学はなぜ嫌われるのか

いつもの話です。
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神ぽよ★スラムダンク @cemejSk

安西光義「とりあえず日本一の高校生になりなさい」 流川楓「よろしくご指導ご鞭撻のほどお願いします」 pic.twitter.com/kmlhJnB1Tb

2015-02-23 17:39:21
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くみかおるの冒険 @ElementaryGard

理科ってつまりナゾを解く学問じゃないのか。このところ高校化学の参考書をつまみ読みしていて感じるのは、ぜんぜんナゾに答えていないじゃないかって気持ち。「両性元素ああすんなり(Al, Zn, Sn, Pt)はOH⁻と反応して錯イオンを作る」って、じゃあなぜこの四つだとそうなるの?

2015-03-09 12:33:42
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

そもそも錯イオンって何なの?こういう疑問に答えず「さあ覚えましょう」。パターンだから覚えれば点は取れる。それでも違和感は沈殿していく。大学化学でようやく謎解きがされる。

2015-03-09 12:34:52
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

外国語の文法を覚えるのと似ている。ここは条件法だから動詞の活用はこうなってああなって、みたいな。言語はコミュニケーション・ツールとして使えるからまだいい。理科で同じことを強制されると意欲なくす。点は取れてもね。

2015-03-09 12:40:38
kemeko @kemeko_dvsuki

高校時代の先生が本当にこんな人ばかりで、何故こうなるのかといくら質問しても暗記しろの一点張りだった。大人になってだいぶたった今から思えば、実はその先生も答えられなかったんじゃないかという気がしてる。そんな人が先生でいいのかと思うが、日本の学校だと普通にありそうだよな(~_~;)

2015-03-09 12:49:32
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

答えることはできるんですよ。ところが高校化学よりワンランク上の目線でないと説明のしようがないし、文部科学省の指導要領を越えてしまうので「覚えなさい」とくるのです。@kemeko_dvsuki

2015-03-09 13:02:07
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

金属のイオン化傾向を「貸そうかな、まああてにすんな、ひどすぎの借金」とゴロで覚えさせるのが別にいけないわけではありません。ただ私なら世界史と絡ませて教える。石器→青銅器→鉄器の順に文明が進んだのは、イオン化傾向の弱い→強いの順なんだよと。

2015-03-09 13:10:05
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

金がなぜ昔から高価値だったかというと、金属のなかではイオン化傾向が最も小さいため、化合物としてではなく単体で自然に見つかること、その一方で量がとても少ないこと、この二つによって希少価値が生まれた。

2015-03-09 13:14:26
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

物々交換ではなく等価交換のほうが効率がいい。貨幣の誕生ですね。普遍性の高い物質を使ったほうが万人に受け入れられる。金ですよ。金がまさにふさわしい。難点もあって、そんなにたくさん取り出せないことです。

2015-03-09 13:18:54
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

そこで銀が貨幣に使われた。製錬に多少手間がかかるものの、金よりは鉱脈を見つけやすかったから。そして銅貨。金→銀→銅。金属のイオン化傾向にそってますね。

2015-03-09 13:21:28
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

そして鉄!イオン化傾向の小→大にそって金→銀→銅→鉄。製錬技術の難度も次第に高くなる。まさに文明の進歩。鉄鉱石は金にくらべればはるかに見つけやすい。

2015-03-09 13:23:25
仁大 @Jindai_720

あ、これこれ、生物の進化にも(若干)対応してるんだよな。タコとかイカは血液緑色(酸素のやりとりを銅イオンがしている)、脊椎動物は血液赤色(酸素のやりとりは鉄イオン)。更に進化すると金でやりとりするかもね笑って話聞いた RT

2015-03-09 13:26:12
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

微量だけど金属は血液に決定的役割を果たしています。ヘモグロビンのメカニズムと絡んでくるから。大学の化学&生物の領域ですが。@Jindai_720

2015-03-09 13:28:01
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

『社会人のためのセンター試験・化学』なんて本、書けるかもしれない。物理や地学や生物や古文などの各科目対応のシリーズとして。ああ、企画どこかに持ち込んでみたいわ。新書向きかもしれない。

2015-03-09 13:33:27
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

『中学の数学を五時間で復習する本』みたいな、挫折感を抱えたままおとなになってしまったひと向けの本はよく見かけるけど、センター試験(今度廃止でしたっけ)という具体的な目標を提示してみたら、売れるかな。バック・トゥ・スクール。

2015-03-09 13:36:05
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

毎年一月になると新聞にセンター試験の問題と解答が載りますよね。見て見ぬふりをするひともいれば、解いてみるひともいる。解けるようになりたい!と願っているひとは大勢いるんじゃないでしょうか。そういうひとたちを掴む企画?

2015-03-09 13:38:12
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

高校物理は、たとえば力学ならF=maと微積を使えば生徒の質問にばしっと答えてあげられるし、そこからさらに踏み込んでエネルギーと質量の透過性とかうだうだ語らなくても済むので教えやすい。化学は底なし沼なところがあるから教える方は大変。どこかで「とにかく覚えなさい」を繰り出すしかない。

2015-03-09 14:05:19
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

「イオン結合と共有結合って、結局電気陰性度の大きい小さいの違いなんですかあ?」と聞かれると答えにくい。HClが共有結合で、NaClがイオン結合であるその一線はどこにあるのか、それを高校生にわからせるのは大変。

2015-03-09 14:07:57

http://www5f.biglobe.ne.jp/~rokky/kaisetu/0/denkiinseido.htm
>「例えば、ある化学結合が共有結合なのかイオン結合なのかをどのようにしたら見分ける事ができるの?」という疑問に突き当たったかもしれません。このような疑問に答えようとしたのが電気陰性度(electronegatibity)という概念です

くみかおるの冒険 @ElementaryGard

アレニウスというと、酸と塩基の定義を習うときに出てくる名前ですが、どういう学者さんだったのか習った覚えがないので検索したらja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9…面白い方ですね。いわゆる神童。

2015-03-09 14:20:49
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

若干25歳にしてまとめた論文のなかでイオンの概念を提唱。考え方じたいはファラデーがすでに出していたものの、より体系的に論じて見せた。この論文が後にノーベル化学賞につながる。

2015-03-09 14:22:57
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

共有結合の基本的アイディアは1916年にルイスが提唱。なるほどイオン結合の提唱より何十年も後になってからですか。それが後に同一の地平で論じられるようになった。

2015-03-09 14:26:32
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

『精神と物質』のなかで利根川進が面白いことを語っていました。かつて分子生物学なんてのは頭の悪い奴がやる学問だった、できる奴は遺伝学に進んだ、と。

2015-03-09 14:50:52