防災林って?
防災林再生など、パネルで展示-東北電力、国連防災会議で(5面)-電気新聞- shimbun.denki.or.jp/news/local/201… 防災の観点から森林をどう再生・活用するか。これは林学たん@ringaku_tan に解説いただいた方がいいかな?
2015-03-18 09:56:52よく森林面積を表す時に用いられる「ha(ヘクタール)」という単位ですが、これは100m×100mの一マス分の面積が1haになります。W杯で用いられるサッカー場の大きさが約0.7haなので、その約1.5倍程度と言えば想像しやすいでしょうか。
2015-03-18 20:08:25森林の多面的機能発揮のために、伐採や開発制限を加えられた森林を「保安林」と言います。これには17種類あり、全森林面積の約47%を占めています。およそ半分は保安林になりますね。内訳は国有林で約58%、残り民有林で約42%です。
2015-03-18 22:08:16保安林の中に防災林や海岸林という区分がある訳ではありません。海岸林とは飛砂防備や防風、潮害防備、防霧、魚つき、航行目的などの保安林指定を受けた森林のことの総称です。ただ、海岸林全てが保安林指定を受けている訳ではありませんが、大半を占めると思ってよいでしょう。
2015-03-18 22:56:08日本は昔から、海岸の砂地を安定させ、被害を防ぐためにクロマツを中心とする樹種を植えて、海岸林を造成してきました。時期で言いますと、9世紀ごろから強風や飛砂を防止するため自生森林の保全や植栽が始まり、17世紀以降になると各地で積極的な海岸林の造林が行われるようになっていました。
2015-03-18 22:58:16もちろん、防災だけが目的ではないとは思いますが。農業用の肥料や飼料など給源として、公園として、枝葉などを燃料として、等々いろんな理由があった上で造林し、整備してきたのだと思います。
2015-03-18 23:03:01『青森県、岩手県、宮城県、福島県、茨城県及び千葉県の6県の海岸林について、空中写真等を用いて流出・水没・倒伏状況を判読した結果、浸水被害は3,660haで、被害率区分「75%以上」が約3割、「25〜75%」が約2割強となり、かつてない甚大な被害となっている。
2015-03-18 23:04:02このうち、海岸防災林については、253か所が被害を受け、被害面積は約1,718haとなっている。』(林野庁HP 第1部 第I章 第3節 復旧・復興に向けた森林・林業・木材産業の取組(2)より引用)
2015-03-18 23:04:41震災で被害を受けた海岸林の再生法は新聞で取り上げられたシンポジウムのHPにあるものが適当なのでしょう。 「いのちを守る森の防潮堤」 morinobouchoutei.com/?page_id=62 非常に分かり易い図なので、理解し易いと思います。
2015-03-18 23:07:01海岸林の有する機能や発揮している効果は多面的です。その機能や効果は自然現象を相手にし、関係しているものが複雑ですので、簡単には海岸林を「評価」できないのが正直な所ということをどうかご理解下さい。
2015-03-18 23:08:01海岸林にクロマツが選ばれてきた理由ですが、単に見た目がきれいで浮世絵に映えるからではありません。クロマツは潮風に強かったり、砂が多く痩せている土地でも生育してくれる等の特徴を持っていたからです。
2015-03-18 23:09:47@ringaku_tan 宮脇昭氏の植栽方法は、特にこの防潮堤に関して批判が多いように思います 事実この防潮堤は国交省主導で、林学出身者が多い林野庁主導の海岸防災林は従来のクロマツ主体ですし
2015-03-18 23:16:41ただ、クロマツは食葉性昆虫類のマツカレハなどによって虫害を受けたり、他にもマツノザイセンチュウ等によって枯損したりします。これが大問題なので、先にも述べました「いのちを守る森の防潮堤」のHPで取り上げられている構成樹種がクロマツ一種になっていない理由の一つだと思います。
2015-03-18 23:16:47@ringaku_tan 事実失敗しつつあるという報道 m.huffpost.com/jp/entry/54782… もありますし、一般的な海岸防災林の例として不適当かなあと個人的には思います
2015-03-18 23:19:42@mitsugimura なるほどです!確かにこれの植栽方法(というか海岸林整備そのもの?)の批判はぼんやりとですが、聞いたことがあります。
2015-03-18 23:20:28