PODは第5版が最高とする神話について
- tomokazutomokaz
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英々辞典のPODは第五版の古いのが一番良いという意見を時々見かけるがどうも日本だけのようだね。
2010-12-16 19:39:59PODは第五版を使ってみるとわかるが、言葉の定義に使われている言葉がむつかしくて、この辞書自身に掲載されていなかったりするのが、一番の難点ではないか。
2010-12-16 19:41:31その原因はむかしのPODはCODのミニ版として作られているので、CODにはあってもPODにはない単語が説明に使われているから。
2010-12-16 19:43:36それを改めたのが第6版のサイクスで、その他に、この版から熟語に太字を使ったりして、断然見やすくなっている。
2010-12-16 19:45:19だから、PODの第5版は斎藤秀三郎の英和辞典のように読んで楽しむには良いが実用的ではないと言えるかも。
2010-12-16 19:49:07PODの第5版を読んで行くと語の定義が不充分であったり一面的であったりするところが、第6版で変更されていることがわかる。 *Tw*
2010-12-17 00:13:24menagerie(動物園)を第5版では show of caged wild animals となっているが、見世物という記述はおかしい。そこでちゃんとcollection of wild animals...と改められているのだ。 *Tw*
2010-12-17 00:15:34mystery の説明も第5版では「秘儀」としての語義が最初に来ているのを、第6版では「謎」としての語義を前に持ってきている。このように見ていくと第5版が絶対的に優れているかのような批評は必ずしも当たっていないことがわかる。 *Tw*
2010-12-17 00:19:12だから、PODの第6版以降がそれまでの第5版のPODの改悪などというのは間違いと言っていいと思われる。 *Tw*
2010-12-17 00:23:16「PODは・限られたスペースに語義、用法、イディオムなどが極めて要領よく・凝縮した形で記述され、しかもそれがPODの大きな特色であると同時に魅力でもあり、レゾンデートルにもなっていた。しかし、これらの特色も・第5版までで終わり・・ *Tw*
2010-12-17 00:36:13・・第6版では・・引きやすさと便利さを前面に押し出した方針を取った」と書いている人がいるが正確ではない。その証拠に第6版のほうが本が小さいのだ。第6版は第5版をさらに凝縮して内容を訂正し見やすくしたというのがどうやら真相らしい。。 *Tw*
2010-12-17 00:39:46PODの第五版、awnの説明はSpinous process terminating the grain-sheath of barley &c で難解。spinousはspineの派生語でCODの掲載語だがPODでは省略。
2010-12-17 23:20:01そこで第6版では、Stiff bristle at top of grain-sheath of barley etc とした。これは改悪ではなく改善だろう。
2010-12-17 23:23:39POD初版の序文を見ると辞書は語法の辞典を目指すべきで語義にごたごたすべきでないとある。そこでhospital なんてちょっと専門的な語の説明すら、Institution for care fo the sick とあっさりしすぎていたりする。それらを改善したのが第6版なのだ。
2010-12-17 23:26:06POD5 horn :Non-deciduous often curved & pointed excrescence...だがexcrescenceは不適当だろう。角は「異常な発達物」ではないからだ。そこで6版ではoutgrowthと訂正されている。
2010-12-17 23:39:23こういういい加減さを第5版の愛好家は珍重しているのだろう。第6版にも「隣人」などの日常語の説明で第5版のまま残っているの語は沢山ある。第5版が最高というのは神話だと思うのがよい思われる。
2010-12-17 23:44:20