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しまな
@cimana_ns
重金属酸性雨と貪婪なネオンが降り注ぎ、マグロ・ツェッペリンや街頭モニタが過剰消費を煽る都市、ネオサイタマ。トコロザワ・ピラーへのマッポ突入とネオサイタマ炎上から復興は急ピッチに進み、惨劇の影響は以前より増えた暗黒メガコーポの広告程度に収まった。 1
2015-03-31 22:02:34
しまな
@cimana_ns
ネオンとマグロ・ツェッペリンのもたらすピンクや白、サイバー光を時折、ガンメタルカラーの風が切り裂く。時折顔を上げたサラリマンが見惚れたように足を止めるが、すぐに目を伏せ、灰色のメガロシティを進んでゆく。そう、ニンジャとは空想上の産物であり、市民にとっては存在しない怪物なのだ。 2
2015-03-31 22:05:07
しまな
@cimana_ns
だがニンジャは実在しているのだ！ビル街を駆けるニンジャ、ブラックヘイズはハンドヘルドIRC端末に映るミッションを確認すると、ミッション地点まで一直線に駆けていく。 3
2015-03-31 22:10:15
しまな
@cimana_ns
ミッションの概要はこうだ。ニンジャスレイヤーがザイバツによるあらゆる妨害を跳ね除け、キョートからネオサイタマへと戻った。アマクダリへの牽制を兼ねネオサイタマのアマクダリ勢力圏の調査と「必要であればインタビューをしろ、か。」ブラックヘイズは一人呟く。 4
2015-03-31 22:13:12
しまな
@cimana_ns
アマクダリはソウカイヤ亡き後急速に勢力を拡大したニンジャ組織であるが、概要は未だ謎に包まれている。しかしインタビューしようにも表向きにはアマクダリとザイバツは相互不干渉。そこでブラックヘイズのような者が必要となる。 5
2015-03-31 22:16:05
しまな
@cimana_ns
ブラックヘイズは既に独自の調査によってウカツな行動を行ったアマクダリの下部組織と思しきニンジャグループを突き止めている。少数とはいえニンジャの組織への殴り込みである。報酬こそ高いがリスクも実際大きい。ブラックヘイズは手持ちの武装を確認する。 6
2015-03-31 22:19:17
しまな
@cimana_ns
アマザケ・ストリート49番地。無数のウドンめいて伸びたLANケーブルが頭上からの視界を遮り、潜むには絶好の場所。この建物も外見は普通の安アパートであるが、中は全ての部屋を連結したヤクザの事務所かつニンジャの武装拠点である。 7
2015-03-31 22:22:04
しまな
@cimana_ns
ブラックヘイズはアパートの正面を通り抜けると路地裏へ。数回アパートの壁を探ると装束の中に持っていた高性能バクチクをセット。角を曲がり息を潜めて数秒。タイミングを見計らいブラックヘイズはスイッチを押した！ 8
2015-03-31 22:27:10
しまな
@cimana_ns
KABOOOM!!轟音と共に銀色の紙、アパートの壁、裏のクローンヤクザが弾け飛ぶ！！ブラックヘイズは壁が弾け飛んだコンマ5秒後にしめやかにアパートに侵入、肉片と化したクローンヤクザを横目にリビングへと突入する！「「「ザッケンナコラー！！」」」チャカ・ガンを構えるが遅い！ 9
2015-03-31 22:30:23
しまな
@cimana_ns
「イヤーッ！」「グワーッ！」パンチで一人目のヤクザを殺す！「ザッケンナコラー！！」BLAMBLAM!「イヤーッ！」前転回避！起き上がりにボディーブロー！「ザッケンナコラー！！」「グワーッ！」ドス・ダガーでの刺突はフレンドリーファイアだ！その裏にはブラックヘイズなし！ 10
2015-03-31 22:32:14
しまな
@cimana_ns
「スッゾコラー！」「イヤーッ！」「グワーッ！」辺を見回したヤクザの頭上から瓦割りパンチ！スプリンクラーめいて辺に緑色のバイオ血液と脳漿が飛び散る！ブラックヘイズは残る一人をカイシャクするとザンシン。上のフロアへと進む。11
2015-03-31 22:35:11
しまな
@cimana_ns
階段の先は1フロア丸ごとドージョーとなっており、敷き詰められたタタミの中央には白い装束に梟を模したメンポの姿があった。「ドーモ、ホワイトオウルです。」ニンジャは威圧するようにアイサツを繰り出す。「ドーモ、ブラックヘイズです。潔くインタビューされるつもりにでもなったか?」 12
2015-03-31 22:35:35
しまな
@cimana_ns
「ククク、貴様ごときにセクトは掴めぬ。そして死ね！イヤーッ！」直後ホワイトオウルは突進！両手で奇妙な構えを取ると拳を繰り出す！「イヤーッ！」「イヤーッ！」突き出された拳をブラックヘイズは内側から手を当てて逸らし、反撃のボディーブローを繰り出す！「イヤーッ！」 13
2015-03-31 22:37:11
しまな
@cimana_ns
「イヤーッ！」ホワイトオウルは半身となりボディーブローを回避、続けて素早いサミングを繰り出す！「イヤーッ！」ブラックヘイズはブリッジ回避、そのまま手を軸に回転して蹴りを繰り出す！ジュージツ奥義、メイアルーア・ジ・コンパッソだ！ 14
2015-03-31 22:40:15
しまな
@cimana_ns
「イヤーッ！」ホワイトオウルも蹴りをブリッジ回避、更にブラックヘイズと同方向に回転する！ゴウランガ、同じくメイアルーア・ジ・コンパッソである！「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」「イヤーッ！」「グワーッ！？」 15
2015-03-31 22:42:05
しまな
@cimana_ns
突如ホワイトオウルは床に引き倒される！「生憎と組織の犬よりは頭を使っていてな」その左手が巻き戻る。ブラックヘイズはメイアルーア・ジ・コンパッソ回転最中に突如左手アームを分離、回転の勢いを利用しホワイトオウルを引き倒したのだ！なんたる高速回転でも動じぬニンジャ判断力か！ 16
2015-03-31 22:46:03
しまな
@cimana_ns
ブラックヘイズはホワイトオウルのマウントを取る！「イヤーッ！」「グワーッ！」「イヤーッ！」「グワーッ！」「イヤーッ！」「グワーッ！」「イヤーッ！」「グワーッ！」「イヤーッ！」「グワー…ッ」力なく項垂れるホワイトオウルに対しブラックヘイズは告げる。「ハイクを詠むか」 17
2015-03-31 22:49:14
しまな
@cimana_ns
「セクトの檻／貴様に見えぬ／インガオホー」虫の息のホワイトオウルはハイクを詠むと不敵に笑った。ブラックヘイズがニンジャ第六感に従い飛び退いた直後！ホワイトオウルごと再び壁が吹き飛ぶ！「サヨナラ！！」ホワイトオウルは爆発四散！「チャフは撒いたはずだが」新手か。 18
2015-03-31 22:51:15
しまな
@cimana_ns
「お前さんの出現は予想済み…ってことだ。ドーモ、ファイアブランドです。」新手のニンジャは膝立ち姿勢からゆっくりと立ち上がるとアイサツした。「ドーモ、ブラックヘイズです。生憎とお前さんの相手は契約外だ」強敵。ブラックヘイズはそう判断した。「報酬はアノヨ行きだ、貰ってけ！」 19
2015-03-31 22:52:03
しまな
@cimana_ns
ファイアブランドが駆け出し右ストレート！ブラックヘイズは左腕でブロックしようとするが…((何かマズい))ブリッジ緊急回避！KABOOOM!背後の壁がシルク・トーフがごとく粉々となった！「ほう」ファイアブランドはブラックヘイズを見下ろす。その脇腹に3本目の腕が伸びる。 20
2015-03-31 22:53:49
しまな
@cimana_ns
BLAMNBLAMN!!「イヤーッ！」直後ブラックヘイズは連続ワーム・ムーブメント回避！その背後に無数の弾痕が生じる！「ガングローブだけでなくスラッグガンも躱すか?こいつは面白い」「玩具遊びの趣味は無いのでな」ブラックヘイズは身を翻し先程の穴へ！「イヤーッ！」 21
2015-03-31 22:56:47
しまな
@cimana_ns
ファイアブランドも追う！しかし足の動きが一瞬遅れる！「ヌウーッ！？」「悪いが報酬は俺からだ」ブラックヘイズは去り際葉巻を落としつつネオンの中へ消えた。 22
2015-03-31 23:00:18
しまな
@cimana_ns
KABOOOM…ブラックヘイズは遠くに葉巻爆弾の爆発音を聞きながら全速力で退避する。転がりながら撒いた透明ネットもさして足止めにはならない。全力でザイバツの勢力圏まで退避する事が現状の最良。幸い、追手は現れなかった。 23
2015-03-31 23:02:28
しまな
@cimana_ns
「…この世は入れ子構造のジゴクだ。一つ檻を出たところで少し大きい檻が見えるだけだ。だが気づけぬ檻、少し外の檻も見えぬジゴクよりはマシ…か」 24
2015-03-31 23:08:28