岩上安身さんによる、安川寿之輔名古屋大学名誉教授へのインタビューのツイート。「学問のススメ」とは違う、福沢諭吉の別の面を鋭く指摘しています。福沢が酷いヘイトスピーチをしていたことに驚いたので、まとめました。

岩上安身さんによる、安川寿之輔名古屋大学名誉教授へのインタビュー。福沢諭吉について。岩上氏:〔26〕『わざわざ福沢諭吉の過去の言説を引っ張り出して白日のもとにさらし、検証し直しているのは、暇を持て余してのことではない。中国包囲網を築くべし、というセキュリティダイヤモンド構想論文を政権発足早々に発表し、福沢諭吉を所信表明演説で引用した安倍政権に危惧を抱いてのことである。』
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岩上安身 @iwakamiyasumi

続き26 わざわざ福沢諭吉の過去の言説を引っ張り出して白日のもとにさらし、検証し直しているのは、暇を持て余してのことではない。中国包囲網を築くべし、というセキュリティダイヤモンド構想論文を政権発足早々に発表し、福沢諭吉を所信表明演説で引用した安倍政権に危惧を抱いてのことである。

2015-04-12 05:48:13
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き27 そして、もっといえば、こんな安倍政権に期待をかけ、政権を支えてしまう日本人の国民全体の精神状態を真剣に心配してのことである。追い詰められ、行き詰まったあげく、過去にしろ現在にしろ未来にしろ、現実が見えなくなっているのではないか。大丈夫か?

2015-04-12 05:53:16
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き28 メルケル独首相が来日し、警告のシグナルを送ってくれた、それを日本への「友情」の証しと思わない、愚かそのものの記事が掲載される大新聞。現実を見ない自閉空間を作り出し、その中に閉じこもりながら隣国への敵意と悪意だけを募らせてゆく。何度も言うが、原発を抱えたまま、だ。

2015-04-12 05:57:41
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き29 戦争は政治の延長であると、『戦争論』で知られるクラウゼヴィッツは説いた。日本が中国と政治的な対立を深め、その政治的な対立がついには戦争という形にまでエスカレートした場合、日本に勝算のひとつもあるうるだろうか? 福沢の時代と現代がまったく違うのはその点だ。

2015-04-12 06:01:35
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き30 軍事的合理性などまったくない。戦争が始まったら、尖閣という無人島の海域だけで戦闘が限定されるという妄想はどこから来るのか? 戦争が開始されたら戦域に限定などない。戦争は無人島争奪戦ゲームではない。また、当然ながら現代戦は空の戦いで始まる。射程の長いミサイルが飛来する

2015-04-12 06:05:30
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き31 前線と後衛とを画然と分けることは難しい。米軍がお手本を日々示しているように、市街地への空爆は避けられない。原発への被弾も覚悟しなくてはならない。もし戦局が日本に有利に、つまり中国に不利に進めば、中国には最終的には核ミサイルが残っている。200発はある核にどう対抗する?

2015-04-12 06:10:19
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き32 将棋を始める前に「詰んでいる」ようなものである。頼みは米軍だ、という話になるだろうが、米軍は無人島のために自国の兵士の血を流すことはない。そもそも欧州が二度も大戦で戦火にまみれている時にも、米国は参戦にどれだけためらったか。なぜ、日本のために血を流してくれるのか。

2015-04-12 06:13:58
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き33 米国はタダで参戦したのではない。冷徹なまでに国益を計算し、欧州の同盟国からちゃんといただくものはいただいて、参戦したのだ。喧嘩で助っ人を頼んだらべら棒に高くつく。街場のヤクザ者の喧嘩ですらそうである。金が絡まない喧嘩などあり得ない。喧嘩の助っ人代を払えるのか?日本は。

2015-04-12 06:17:56
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き34 簡単に戦争を叫ぶバカどもは、喧嘩の助っ人代にカネがどれだけかかるか、というリアルを我が身で体験したことが一度でもあるのか? 日本に提供できるものが、この先何がある? 戦争の兆しだけでTPPに入れと脅され、すでに身ぐるみはがされようとしているのに。

2015-04-12 06:22:50
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き35 戦費や莫大な助っ人代を心配する前に、そもそも米国が日本側に立ってくれるという保証がどこにもない。借金まみれの米国を、米国債を買うことで買い支えてきたのは日本と中国である。日本は属国だから米国債を売ることはできない。しかし、中国は可能であり米国は機嫌を取らざるをえない。

2015-04-12 06:38:46
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き36 巨大な軍事力を持つ米国といえど、戦費がなければどうにもならない。中国が米国債を売り払えばお手上げである。

2015-04-12 06:46:40
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き37 それでも、だ。万万が一、米国が日本側に立ち、なぜか戦費も調達され、海上封鎖されずにどういうわけか南シナ海も無事にタンカーが航行し。石油や液化天然ガスが運ばれ、エネルギー資源も枯渇せず、そこそこ長期に渡り日米同盟軍が中国と戦うことになったとする。その場合、戦場はどこか?

2015-04-12 07:21:05
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き38 戦場は、日本列島全域である。そう見立てられ、日本の自衛隊と米軍は作戦計画を立て、合同演習を行っている。それが「ヤマザクラ」である。米軍は絶対に自国を戦場にはしない。中国もである。

2015-04-12 07:25:53
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き39 戦争には戦場が必要である。戦争の真の犠牲者は戦場にされた土地の住民である。日清、日露で、戦場になったのは主として朝鮮半島だった。満州事変以降、日本と中国は満州及び中国全土で戦った。米軍参戦以降、東南アジアと太平洋地域が戦場になり、最後に沖縄と日本本土が焼かれた。

2015-04-12 07:28:49
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き40 もし、本当に戦争になるとしたら、今度の戦争は、日本の領土内が戦場となる。死ぬのは日本の兵士だけではない。一般市民が巻き添えになり、莫大な犠牲を余儀なくされる。米国が日本側に立って参戦しなければそもそも戦争として成立しないし、成立した場合は米中の代理戦争である。

2015-04-12 07:36:32
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き41 米中の代理戦争の戦場にされてしまったら、米中の間でなんらかの決着を見るまで、戦争は続く。福沢諭吉が、自国の都合で、戦場にした土地の住民の生命や財産や人権など一顧だにしなかったように、同様の事態が起きうることを覚悟しなくてはならない。

2015-04-12 07:45:19
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き42 それが次に予定されている戦争の姿だ。そういう戦争がしたいのか? 賢明なる反中諸氏が主張しているように、中国が本当に冷酷で残酷なら、きっと福沢諭吉が唱え、日本軍が実行した残酷さとは比べものにならない残酷な仕打ちをするだろう。「兵民の区別なく誅戮や殲滅」を行うだろう。

2015-04-12 07:51:29
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き43 もう一度言うが、戦争は政治の延長である。政治は世論を味方にすることなく、勝ちを収めることはできない。国際社会であっても、同じことだ。孤立すれば、孤立した方が圧倒的に不利であり、大概敗北を喫する。

2015-04-12 08:05:20
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き44 とすれば、AIIBの一件で示された国際社会の声に耳を傾けるべきであろう。中国の「この指止まれ」という声に、日米二カ国を除いて主要な国々が中国に傾いた、この結果を真剣に受け止めるべきだ。日米に、他の国々の気持ちを引き止めるだけの魅力が薄れてきている。経済力、政治力も。

2015-04-12 08:10:23
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き45 AIIBの一件は、尖閣問題など、戦争に直結するような問題とは別カテゴリーの話で、一緒くたに論ずべきではない、という主張もありうるだろう。

2015-04-12 08:13:57
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き46 だが、パワーという概念には、国際社会で同意者をどれだけ集められるかというソフトパワーも当然ながら含まれる。軍事力を含めたハードパワーとは不可分だ。戦争はある日を境に突然始まるのではない。日常の延長線上にある。拳を交える前に大方決着がついているのがリアルな喧嘩だ。

2015-04-12 08:18:24
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き47 勝ち目がない時、大義もない時、多くの場合、友人から喧嘩の前に肩を叩かれる。やめとけよ、と。実際、やめとけよ、と損を覚悟で忠告してくれたのが先述したメルケル独首相であり、ドイツの特派員らである。同じ第二次大戦の敗戦国として見ちゃいられない、という思いがあったのだと思う。

2015-04-12 08:23:15
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き48 その「友情」に対して、メルケルはロボット以外に「友情」を示さなかったと世紀のアホ記事を載せた日経は、日本にとっての友情とは何か、もう理解できなくなっているのだろう。米国の戦闘的な戦略シンクタンク・CSISとズブズブの日経というダメ新聞だからという点ももちろんある。

2015-04-12 08:28:57
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き49 しかし、問題なのは日経だけがおかしいのではなくて、日本のマスメディアの大概がおかしくなっているという点である。官邸からのマスメディアへの日常的な圧力は、古賀茂明氏降板事件で明らかになった。もう主要メディアどこも、官邸に頭を下げっぱなしである。話はぐるっと一巡りした。

2015-04-12 08:33:11
岩上安身 @iwakamiyasumi

続き50 福沢諭吉を所信表明で引用していたのが、安倍政権であり、政権内部では福沢イズムをどう取り入れ直し復活させるか考えているわけで、この話はぐるぐる巡ってきて徹夜した私のあたまもぐるぐる巡ってきたから、ここらで、転進!退却じゃなくて転進!します。

2015-04-12 08:39:57