ぎょく
@gyoku0416
@kazy111 口腔が最後の1匹を取り込まんとひと際大きく開かれたとき、喉の奥からかみ砕かれて飲み込まれたはずの顔顔顔かお・・・
2010-12-20 19:45:51
じゃわてぃー
@kazy111
@gyoku0416 口から溢れ出た無数の海老は顔を飲み込み、体を飲み込んだ。もはや人の形をとどめていないその姿…ざわざわ…ざわざわ…と、一斉に向きを揃えて波打ち始めたそのカタマリ…これから何が起ころうとしているのか…
2010-12-20 19:52:54
ぎょく
@gyoku0416
@kazy111 パキッ 乾いた音によって塊から発せられる音が一斉に止み、塊がゆっくりと向きを変える。その先にいたのは、握りしめすぎて殻の砕けてしまった海老を持った一人の男だった。ざわり・・・と塊が揺れ、男が逃げようと振り向いたその背中から津波のように覆い被さった。
2010-12-20 20:00:35
じゃわてぃー
@kazy111
@gyoku0416 ギチッ…ギチギチッ…ボリボリボリボリッ そのカタマリは肉と骨を喰らい次第に膨れ上がり、血の滴る赤黒い巨大な球となった。そして血溜まりから転がり出たかと思うと、ついにふわりと浮き上がり回転を始めた…!
2010-12-20 20:15:23
ぎょく
@gyoku0416
@kazy111 球はその回転を徐々に速め、それに伴い球から楕円へ、楕円から円盤状の物体へと姿を変えた。赤黒い円盤は回転をやめるとその巨躯をぶるりとふるわせ、地鳴りのような低い咆哮と共に窓ガラスを突き破ると夕暮れの町へと飛び立っていった。
2010-12-20 20:31:25
じゃわてぃー
@kazy111
@gyoku0416 …それからその街では、ときどき空から海老が降ってくるようになったという。そして空を見上げると円盤状の物体が見えるという噂もあるが、そう話した人は例外無く姿を消しており、真偽の程は定かではない…。
2010-12-20 20:39:57