廃棄物日誌 LOG:8

廃棄物13号@カクヨム連載中 @eibis_splicer

「脱衣所へは一直線だ。ここで真実を究明し、速やかにマイアミのホテルへ向かう。そこが私達のミッドウェーだ」 「Tes(テスタメント).」最近提督が買っている小説の台詞で応える潮。 「決して気づかれるな。ばれたら司令官に殺される前に連中に殺される」 #廃棄物日誌

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「この上だ。大潮、ドリル出せ」 帽子から手回し式のドリルを出し、深雪に手渡す。 そして容赦なくｰｰｰもしかしたらドリルの上に人の足があるかもしれないのに、突き立て穴を開けていく。 ドリルが半分ほど天井に入り、引き抜く。 #廃棄物日誌

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3cmほどの小さな穴が空く。 「穴を大きくするぞ」 大潮が先程のドリルの刃を大きくした物に金属の柄を付けた工具を手渡す。 それを穴に宛がい、艦娘の力で回し穴を広げていった。 めりめりぎちぎちと表現するような音が鳴る。 #廃棄物日誌

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ある程度回し、工具を引き抜くと3cmの穴が6cmほど広がっていた。 「一番手はワイや」「お前のキャラぶれてないか」大潮が穴に目をつける。 「お、来たよ、来たよぉ～おお！ドンピシャや！」そしてなるべく小声で叫ぶ。 #廃棄物日誌

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彼女の視線の先にはアサイラム提督が 脱衣所に入ってきた所だった。 自分が覗かれている事に気づいていない彼女はそのままシャツのボタンを外しｰｰｰ 「あぁっ！！」小声で絶叫し、後ろに倒れる大潮。 #廃棄物日誌

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「ど、どうしたの大潮ちゃん！？」 「何かSAN値的なものを見てしまったのか！？なぁ！？」 痙攣する大潮を抱き抱え問いかける二隻。 「な…なま…なま…」 「なまとかつく女性のパーツとかあったか潮！？」「そんなの知らないよぉ」 #廃棄物日誌

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「な、何を見たんだ大潮は…」 内心震えながら穴を覗く深雪。 果たしてそこには、確かにそこそこ大きな胸部装甲を持ったアサイラム提督が居た。 問題は、彼女の身体中に縫い跡もとい手術痕が生々しくあったということだ。 #廃棄物日誌

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見るものの何らかの精神を揺さぶるような傷痕とエロスの同居ｰｰｰ。 それは二隻には刺激の強すぎるものだった。 「目が～～～～っ！目がやられた～～～っ！！」「あ、アサイラム提督の傷痕をもろ見しちまった」 顔を押さえ転げ回る二隻。 #廃棄物日誌

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「天馬博士ー！お金はあるんですー！どうかこの記憶を消してくれー！お願いしますー！！」 「死のう…」 喚き、転がる二隻をよそに潮はアサイラム提督の姿を目で追っていた。 やけに興奮してる感じで、右手はスカートの中に入っている。 #廃棄物日誌

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佐世保処理場所属潮。 彼女は少し歪んだというか先を往く視点を持っているようだ。 「いつまで見てんだてめーは！」ガン見中の潮の後頭部に蹴りを入れる深雪。 彼女は前の柱に顔面を強打し失神する。 #廃棄物日誌

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「てかアタシたちの目から映像記録引き抜けばカメラならなくないか？」 「こういうのはカメラで撮るのがいいんだってば」 脱衣所を後にし、深雪達はマイアミ側のホテルへ向かっていた。 頭を強打し失神した潮は後ろで揺れている。 #廃棄物日誌

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詩藤志津江が夕立の育成を終えた頃 大阪・ユニバーサルスタジオジャパン マイアミ鎮守府側ホテル「深海旅館」 1F 110号室 #廃棄物日誌

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「次はどうする？」 「まずはお姉ちゃんを調べる所から始める。私は一目見ただけでそいつが非処女か処女かを見分ける能力を持つ」 地図を見下ろしながら大潮と深雪は言う。 勿論、そんな能力は大潮にはない。 強いてあげるなら彼女の帽子は異次元に繋がっている。 #廃棄物日誌

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「個室の風呂は一階も含めて全て破壊工作を完了している、加えてこの天気、あんなエロ同人の教師みたいな格好ではさぞ汗だくだろう」 「汗だくか…汗だく…」気がついた潮の脳はこれまたエロスの世界へ向かっていた。 蒸した空気をその乳房と共に開放する羽黒。 #廃棄物日誌

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その足下には白いスーツを着たマフィア風の男、鶏などの動物マスクを着けた男、深海棲艦、艦娘、更には一般人が 殴られ蹴られ潰され焼かれ斬られ刻まれ撃たれ打たれ砕かれ折られ煮られ千切られ叩かれ死んでいた。 脳内の羽黒は妊婦になった自分の腹から子供を引きずり出す。 #廃棄物日誌

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それは提督だ。 誰かは分からないが提督(自分たちのではない)と同じ服を着ていたからだ。 羽黒は彼あるいは彼女を抱き抱えると、そのまま抱き“潰した”。 その顔は至極尊く、悦に満ちた笑顔にして、涙していた。 #廃棄物日誌

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「潮！」「は、はひぃ！」 深雪の声で現実に戻された。 「やっぱ殺っちまおーぜーみ～ゆ～き～」帽子からドスを取り出す大潮。 「お前のキャラが分からなくなってきたよ…」肩を落とす深雪。 しかし今にも潮を刺しかねない大潮を抑えた。 #廃棄物日誌

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「よし、それではマ13号“希求作戦”を開始する。 脱衣所に一番近いのは105号室の地下だ」 「誰か泊まってるの？」「天龍が泊まってる」「殺そう」 三隻は大潮の帽子から金属バットやゴルフクラブを引き抜く。 そしてそれを持って105号室の前に来た。 #廃棄物日誌

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「おい旧式肉便器！一発500円でやりに来たぞ！ご主人様にケツ向けろ！」 ハンマーでドアを壊さん限りに叩きまくり叫ぶ深雪。 「聞いてんのか旧世代兵器！ズムヴォルトのキンタマをナメナメしてるのか！」 ボイスチェンジャーで中年ほどの男性に代わっている。 #廃棄物日誌

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「何処の馬のクソ野郎だ！」こめかみに血管を浮かばせながら天龍がドアを蹴り開ける。 しかし廊下には誰もいない。 「なんだイタズラかよ…性質悪ぃな…」と彼女が後ろを振り向いたのを確認して、 大潮がゴルフクラブを振り上げた。 ゴスッと鈍い音がした後に天龍が倒れた。 #廃棄物日誌

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「部屋から運び出すぞ、トイレに縛りつけておこう」 大潮と深雪は手と足を持って天龍を外に出す。 「あ、あなたたち何してるね！」やや片言口調の声。 見ると、口を押えた南方棲鬼が居た。 「あなたたち、マイアミでもアサイラムでもないね！一体何者ね！」 #廃棄物日誌

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「しまった！見られた！」思わず身構える二人。 しかし相手は戦艦。敵う敵わないで言えば後者が該当する。 汗が顔を伝う。だが、ガゴンっという金属製の箱をぶつけたような音がした。 「ぐえっ！？」棲鬼が呻き、卒倒する。潮が後ろから一斗缶をぶつけたのだ。 #廃棄物日誌

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「は、早くいきましょう…」「こういう時の潮の行動力は怖いよな」 「改二実装されたらどんな子になるやら。よし、腐れミクと天龍を脱がせ」 三隻は二隻の服を剥ぐと、天龍を壁に寄りかからせ足を開き間に棲鬼の顔を置いた。 どう見ても行為中の二隻にしか見えない。 #廃棄物日誌

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「写真で一言」大潮が言う。 「いい感じだぜジョニー」「ジョニーって誰ですか…」 天龍と棲鬼を無力化した三隻は先程と同じように畳を外し、予め板を抜いておいた床から地下に侵入する。 #廃棄物日誌

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「このホテル、経営者は違うが建設会社はアサイラムのホテルと同じだ。 つまり間取りも殆ど一緒ということなんだ」 進みながら深雪が説明する。そして脱衣所に到着するとやはり同じようにドリルで 穴を開ける。そしてくじ引きで大潮が最初に覗くことになった。 #廃棄物日誌