「札幌の男性、労災認められず 福島第1原発で収束作業後にがん併発」と被曝基準=被曝我慢強制値

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宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

家族の死で混乱し、葬儀等であわただしい中で、死んだ家族の仕事の関係者がやってくる。 「お見舞金」だったり「弔慰金」だったり「一時金」だったりの、さまざまな名目で、 通常の香典の相場とは桁が違う紙幣を包んで持ってくる。そして、丁寧に弔意を述べる。 遺族には、受け入れざるを得ない。

2015-05-03 10:16:13
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

「この『弔慰金』は会計上どういう処理をしている金銭ですか?」とか「これはどういう性質の金で、受け取ると法律上どのようなことになるのですか?」とか、葬儀の場で遺族が問うことは困難だろう。受け取った側は「なんとなく」事情を忖度(そんたく)して、家族の死の理由や原因を尋ねなくなる。

2015-05-03 10:20:48
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

私は「弔慰金」などを渡す側に回った事がないので、ここからは推測と伝聞になるのだが。 死亡や重篤な後遺障害が残ることになった原発労働者の家族に支払う金については、決まった「相場」や支出基準、支出財源があるわけではない、という。支払う側が、色々と工夫して、「誠意を見せる」そうだ。

2015-05-03 10:23:57
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

雇用側が、労災の可能性がありえる労働者やその遺族に対して、ハッキリしない金銭を渡して、その結果労災申請を行わない形になる。 このこと自体は、原発だけでなく、日本の多くの職場でまかり通っている「違法な慣行」だ。労災の申請が、労働者や家族に法律で補償された権利だと、知らない人も多い。

2015-05-03 10:28:14
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

労災申請を適切に行うことで、同じような労働事故が起きることを防ぐ、というのが労働災害、労災申請と認定の役割なのだが。 その大切さに関しては、学校教育では教えていないし、働き始めるときの研修でも告知が必須のものとはされていない。知らない権利は、行使が難しい。

2015-05-03 10:44:06
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

巨大企業や複雑な事業で、多重下請けを経由して労働者を確保する理由のひとつは、 労災に当たるような事案が発生した場合に元請けの企業にかかる負担を減らすことだ。 労働者や家族に謝罪し、因果を含め、納得してもらう。その際に見舞い金等の金銭の支払いが発生することもある。

2015-05-03 10:55:59
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

証券取引所で上場しているような巨大企業は、見舞金や弔意金を支出する場合も、ある程度は金銭面の支出が公正かどうかチェックを受ける可能性がある。そこで問題にならないようにするためには、下請け企業に労働者の対応を任せたい。が、そのための金を下請けに回してもらえるわけではない。

2015-05-03 11:06:01
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

結果として、下請け企業は、多重下請けの末端になればなるほど、見舞金や弔慰金を十分な金額、労働者や家族に支払う事が困難になる。かといって、労災申請に回せば、元請けからの次の仕事はもらえなくなる。結果、労働者の賃金として元請けから受け取ってピンはねした金を回すことになるのだが。

2015-05-03 11:10:27
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

「健全な資本主義」の建前と、「原子力労働安全」の建前から考えると、 可能な限り電力会社本体や元請け会社、メーカーが雇用して労務管理を行い、労災に該当するような事案があれば、必ず労働基準監督署に届けるべきだが。 原発労働に限らず、日本では労災申請を嫌がる企業は数多い。

2015-05-03 11:56:24
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

特に、因果関係の立証が難しい被ばく労働の現場では、 その立証の要素としても、被ばく管理手帳が使われる。 原発の過酷事故が発生し、労働環境が平常以上に悪化している東電福島第1原発の収束作業では、被ばくの目安を累積100ミリシーベルトにしている。今回は、記録上目安に到達していない。

2015-05-03 12:01:44
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

強調しておくが、 原発収束作業の労働者の被ばく上限目安は、 線量管理を個人ごとに厳密に行って、 成人男性で累積100ミリシーベルトだ。 一方、一般住民の被ばく上限目安は、 集落ごとの目安になるモニタリングポスト計測で、年20ミリシーベルトだ。 大人も子どもも妊婦も、だ。

2015-05-03 12:05:42
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

国の避難指示解除基準に従って、年20ミリシーベルト以下になったからと帰還すると、 5年生活しているだけで、労災認定を受ける事が出来る被ばくまで、認められてしまう。 しかも、この年20ミリシーベルトには、飲食による摂取や呼吸による摂取で内部被ばくする分は、含まれていない。

2015-05-03 12:08:19
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

原発事故収束作業は、確かにきわめて重要だ。 作業員を今後とも確保しなければならないので、被ばく管理を徹底し、労働環境自体も改善して欲しい。 が、国が避難指示を解除し、東電からの賠償の打ち切りを認める目安になる被ばく基準が、原発労働者よりも緩くて良い、という話はおかしいだろう。

2015-05-03 12:11:28
もうれつ先生 @discusao

togetter.com/li/520695 「原発事故による死者と放射線影響による死者」 これも忘れちゃいけない。

2015-05-03 12:11:43
もうれつ先生 @discusao

「原発事故による死者と放射線影響による死者」某コメント "もちろんここでの話は一般人に限定した上でのものですが、原発作業従事者を含めても0が本命です。"

2015-05-03 12:16:07
もうれつ先生 @discusao

"ただ、原発労働の方の場合は確率が低いとはいえ、一般の方よりは遥かに大きい危険に晒されてますから、管理が悪くていっぱい浴びた人が増えると本当に健康被害が出かねません。なので、ちゃんと管理してもらわないと困るのです。"

2015-05-03 12:17:54
もうれつ先生 @discusao

"原発労働者は一般の住人みたいに何十万人もいません。当たる確率がほぼゼロのくじ(当たったら発癌)を数十万回引くのが一般市民の健康影響、当たる確率はゼロじゃないけど十分に低いくじを160回引くのが原発作業員の健康影響。"

2015-05-03 12:17:00
もうれつ先生 @discusao

管理は実務レベルで実行されているものと想定し、科学やリスコミの立場では健康被害が発生する確率に作業実態は勘案しない。←と、本人は言ってるつもりはないのだろうけれど。

2015-05-03 12:22:50
もうれつ先生 @discusao

原発労働者の労災認定については、12年3月ころ、「放射線のものさし」という話題の中でも出てきた。いわゆる「もぐコミ」。 togetter.com/li/270034 togetter.com/li/276641

2015-05-03 11:48:39
もうれつ先生 @discusao

"低線量のリスクの話に労災認定引いてくる人は信頼されにくくなるってことは覚えておいた方が良い" ↑このフレーズは、今回のようなケースをまったく想定しない議論であることの証左となってしまっている。

2015-05-03 11:51:37
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

今回の「収束作業労働者の労災認定せず」というニュースは、 事故原発周辺住民に対する被ばく基準設定と無関係に論じることができない。 可能な限り基準を下げて、労働者と被害住民の健康を守る。 それが、過酷事故を起こした原発に稼動許可を与えてきた、日本という国家の責務だろう。

2015-05-03 12:16:17