ucchy_v3さんによる磯遊びのルール【生き物編】&【安全対策編】
晴天が続きます今年のGW。
暑くもなく寒くもないこの時期は磯遊びにぴったりの季節・・・なのですが。
せっかく育ったアマモ場を、潮干狩りを目的に荒してしまう人がいるというニュースが流れたようです。
地道な保護活動に勤しむ方々の努力を踏みにじり、沿岸の生態系に悪影響を及ぼすような行為は、たとえ当人の知らぬ事だとしても、臨海実験所クラスタとして決して許しはしませんよ。
2015-05-04 20:47:06ucchy_v3さんは海の生物屋さん。
私たち家族は海に遊びに行くのが大好きだから、専門家に磯遊びのタブーを聞いておきたい。
センセー、磯遊びの際の「これやっちゃダメ」について、教えてもらえませんでしょうか?(・∀・) twitter.com/ucchy_v3/statu…
2015-05-04 20:50:19おかえりなさい。
ぶたやま母さん @Butayama3 からリクエストがあったので、磯遊びの際にやってはいけないこと・注意すべきことを、【生き物編】【安全対策編】に分けていくつか流します。他にもたくさん気を付けるべきポイントがありますので、解説・補足・訂正して下さる方のご参加をお待ちしております。
2015-05-04 23:09:41--生き物編
1) 磯に立ち入る時/海に入る時は、人間が立ち入っても良い場所を確認し、足元の安全を確保しながら、どこを歩けば生き物を出来るだけ踏みつぶさずに傷つけないで済むか、岩場を歩くルートや足の踏み場を考えつつゆっくり歩きます。
2015-05-04 23:10:152) 海では、生物のキャッチアンドリリースが基本です。生かしたまま捕まえたら、最後は必ず海へ生かしたまま戻します。そのためには獲ってから観察する間、生き物が弱らないように気を付ける必要があります。
2015-05-04 23:10:573) 生き物を弱らせないためには、むやみやたらに生き物に触らないことが大切です。岩場で触手を広げるイソギンチャクに指を突っ込み無理矢理しぼませることや、石の隙間に逃げ込んだカニなどの手足を思い切り引っ張ったりして千切ってはいけません。
2015-05-04 23:11:294) 岩場にはたくさんの固着性生物が棲んでいます。力ずくで岩の表面や砂地から生き物を引き剥がすと、生き物はあっという間に弱り、引き剥がす時に千切れたり潰れたりして、命を奪ってしまうことにもなります。その場で観察するか、生き物を小石ごと海水バケツへ移して観察するのがオススメです。
2015-05-04 23:13:195) どうしても獲って観察せざるをえない時は、決して欲張らないで、必要最小限の数だけ、生き物を傷つけないように丁寧に採りましょう。特に、ヒザラガイはなかなか岩から剥がれないので、無理矢理こそげ取らずに、剥がしやすい個体を探してゆっくり丁寧に剥がしていくのがオススメです。
2015-05-04 23:13:485) の続き:どの生き物も、幼体(=子どもの個体)はとてもデリケートなので出来るだけ触らず、なるべく成体(=大人の個体)を捕まえて観察しましょう。
2015-05-04 23:14:396) 小石や転石の下にも、たくさんの生き物が棲んでいます。生き物を探したり獲ったりした時にひっくり返した石は、必ず元の場所・元の位置・元の向きに戻しておきましょう。棲んでいた環境が変わることは、生き物にとって大きなストレスとなります。現状復帰は大切な自然保護の約束事の一つです。
2015-05-04 23:15:166) の続き:また、人為的に岩を削ったり割ったり粉砕するような行為は、二度とその環境を復元できない致命的な環境破壊に繋がります。絶対にしないで下さい。
2015-05-04 23:16:097) 観察する時は、生き物が干からびないよう傷つかないよう、丁寧に扱いましょう。なるべくバケツやタライに張った海水の中で観察して下さい。海の生き物は高温に弱いので、バケツの海水が温まり過ぎないように出来るだけ日陰で観察し、バケツやタライに張る海水の量は多めにしておきましょう。
2015-05-04 23:16:50