(箱根6)噴火警戒レベルとリスク

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早川由紀夫 @HayakawaYukio

菅官房長官は、「噴火した場合の影響は大涌谷周辺とされており、安全のために必要な措置は講じられていると思っている。国民の皆さんには政府や自治体から逐次情報を出すので、そうしたものを注視して、冷静に対応していただきたい」と述べました。www3.nhk.or.jp/news/html/2015…

2015-05-11 16:47:17
早川由紀夫 @HayakawaYukio

気象庁の発表文を読んでみる。 「大涌谷周辺では小規模な噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。風下側では火山灰や小さな噴石が風に流されて降るおそれがあるため注意してください。」 jma.go.jp/jp/volcano/inf… 影響は風下まで及ぶとゆってる。

2015-05-11 16:49:29
早川由紀夫 @HayakawaYukio

官房長官と気象庁とゆってることが違う。

2015-05-11 16:50:01
早川由紀夫 @HayakawaYukio

御嶽山では、風下に流された小さな噴石で登山者が大勢死んだ。風で流された距離はおおむね2キロだった。

2015-05-11 16:50:39
早川由紀夫 @HayakawaYukio

箱根は、火口のすぐそばまで大勢の人が行くし、たくさんの家がある。小さな噴火でも大きな被害が出る。

2015-05-11 16:53:56
早川由紀夫 @HayakawaYukio

箱根に住んでいるひとにとっては十分な措置が講じられているだろう。しかし、それが外部から来る観光客にとって十分かどうかはわからない。十分でないと判断されて来訪者数が減ってる。来訪者数を強引に回復させようとしても逆効果だ。北風ではなく太陽の手法を使え。

2015-05-11 16:58:21
月野うさはかせ Prof.Lièvre @usa_hakase

続)官房長官は噴火警戒レベルを誤解している。レベルはその時々の火山の危険度を表すものであって、噴火した場合の影響範囲を予測するものではない。現在は噴火危険度が低いレベル2なので、規制範囲が狭いだけ。噴火危険度が高まったり実際に噴火すれば3以上となって規制範囲は広まる。

2015-05-12 09:19:18
早川由紀夫 @HayakawaYukio

噴火警戒レベル表にある警戒範囲の意味を解説します。噴火は確率でしか予知できません。レベル表にある警戒範囲は、受容できないリスクを示します。リスクは災害と確率の積です。レベル上昇は確率上昇を意味します。受容できないリスク範囲が広がります。その外側が絶対安全なのではありません。

2015-05-12 09:29:33
早川由紀夫 @HayakawaYukio

運が悪ければ、箱根町全域が噴火でやられます。しかしその確率は(まだ)とても低い。だから無視します。無視しても、箱根山が牙をむけば箱根町は全滅します。火山とはそういうものです。自然とはそういうものです。人間の思い通りにはいきません。

2015-05-12 09:33:38
早川由紀夫 @HayakawaYukio

昨年9月、御嶽山はレベル1から突然噴火しました。噴火開始時に御嶽山には規制がまったくありませんでした。噴火のあと、4キロ規制が敷かれました。噴火前に4キロ規制しておくべきだったということです。箱根山で同じ4キロを見ると、こんなに大勢の人が暮らしています。

2015-05-12 10:52:30
早川由紀夫 @HayakawaYukio

たくさんのホテル・旅館があります。火山防災は、火山学だけで単純にできることではありません。そこには人の生活があります。その生活維持とリスク回避のバランスの問題です。たいへん複雑な問題です。

2015-05-12 11:04:42
早川由紀夫 @HayakawaYukio

噴火警戒レベルが示す警戒範囲は受容できないリスクを示すと先ほど書きましたが、そこでの生活に価値があればあるほど、ひとは大きなリスクまで受容しようとします。山は簡単に捨てられるが、都会は捨てられないということです。

2015-05-12 11:11:05
早川由紀夫 @HayakawaYukio

御嶽山で4キロ規制を敷くことは容易でしたが、箱根山で4キロ規制を敷くのはたいへんな困難を伴うでしょう。そういう困難とは無関係に火山は噴火します。

2015-05-12 11:12:05