みーによる「#フォロワーさんをイメージして小説の書き出し」まとめ

みー(@aoihug3)がハッシュタグで書かせていただいたものを分かりやすいようにまとめました。
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第1回分

みー @aoihug3

ふと目が覚めると、向かいのシートに見覚えのある顔が眠っていた。柔らかな目尻、その視線の強さを私は知っていた。指先に付着した絵の具や黒鉛は濃淡を変えるが消えはしない。芸術は、私より彼女を愛した。もう10年も前の話だ。@_tocotoq #フォロワーさんをイメージして小説の書き出し

2014-10-29 18:01:22
みー @aoihug3

「どうして全部を選ぶことが出来ないの」と彼女は泣いていた。大声を上げて、形振り構わない姿で。彼女にとっては全てが大切で、かけがえのないものだ。しかし、その全てを抱えたまま大人にはなれないと、彼女も知っていた。@st_Mirror #フォロワーさんをイメージして小説の書き出し

2014-10-29 18:01:23
みー @aoihug3

きつねうどん。きつねうどんが食べたいと、あの時彼女は言った。平凡な僕には彼女が本当は笑っていたのか、泣いていたのか分からなかったのだ。ただ彼女は聡明な瞳で、未来を見つめていた。そこに僕はいなかった。それだけだ。@_moumoi #フォロワーさんをイメージして小説の書き出し

2014-10-29 18:01:25
みー @aoihug3

バッドモーニン、あたし。朝7時24分。いつものコーヒータイム。だがしかし、今日はそんな余裕はないのである。毛布に包まる塊と対峙し、黒髪の下の額にデコピンを食らわすとフニャリと笑む。夜中に忍び込んだらしい。こいつは、妹だ。@mog_2 #フォロワーさんをイメージして小説の書き出し

2014-10-29 18:01:26
みー @aoihug3

「おねえちゃん、はやい」首から下げたビニール財布を暴れさせ、弟くんは早足で歩くお姉ちゃんを追いかける。「あんたがなくすからでしょ!」小さな唇を噛み締めて少女は涙を堪えていた。そう、あんな時代が我が子にもあった。@arcorosukee #フォロワーさんをイメージして小説の書き出し

2014-10-29 18:01:28
みー @aoihug3

瓶の底には一粒だけ金平糖が残っていた。先日の温泉旅行で娘がじいじに買ってもらった、私へのお土産だった。最後の一粒を食べてしまうのが惜しい。あの子の笑顔が無かったことになるわけじゃないのに、忘れたくないのだ。@hatsuarashi #フォロワーさんをイメージして小説の書き出し

2014-10-29 18:01:29
みー @aoihug3

目を開けるとぼんやりとした景色が広がっている。一面の青、青、青。空の青さが射し込んで、塩とともに目に滲みる。此処には私しかいない。この海を訪れるのは私だけで、潜るのも私だけ。私は、この海と共に生きてきた。@617_yukrng #フォロワーさんをイメージして小説の書き出し

2014-10-29 18:01:30
みー @aoihug3

正しいことを言って何がいけないの、という気持ちを込めてお皿を洗ったら、愛用の小皿を割ってしまった。「今月お皿とか買ってる余裕ないよ……」ガックリ肩を落とすと、今度は右手の痛みに気付く。どうやら弾みで中指を切ったらしい。@AK_msk #フォロワーさんをイメージして小説の書き出し

2014-10-29 18:01:32
みー @aoihug3

1つだけ願いを叶えてあげよう。君のために、そして可哀想な僕のために。魔法使いは死んだと彼は言うけど、そんなのは嘘だ。魔法使いも天使も生きていて、君のことを思ってる。昔から僕のいうことは全て正しかっただろう?@_____waruico #フォロワーさんをイメージして小説の書き出し

2014-10-29 18:01:33
みー @aoihug3

それは、ある日曜日の午後だった。その日の私の行動、一挙一動思い出しても、何も落ち度は無かった。無かったはずである。変わらぬ日々を過ごしたかっただけだ。マッキーじゃないが、私はもう2度と恋をしないと決めたはずなのに。@waaaaan5 #フォロワーさんをイメージして小説の書き出し

2014-10-29 18:01:35
みー @aoihug3

先に帰るね頑張って、と彼女はふうわり微笑んだ。引き直された甘い色のルージュに僕は確信した。ああ、失恋したのだ、と。終業のチャイムと同時にゆらめいた先輩のスカートが、脳裏から離れない。これは僕の最初で最後の恋の話。@_umerci #フォロワーさんをイメージして小説の書き出し

2014-10-29 18:01:36
みー @aoihug3

両手の指でフレームを作る真っ直ぐに伸ばされた腕。肩幅に開いた足に均等に体重をかけ、首に掛かった金属の重さを感じる。息を詰め、彼はそこにいた。私はポケットから取り出したスマホで、その横顔にシャッターを切った。@yu_ch__4 #フォロワーさんをイメージして小説の書き出し

2014-10-29 18:01:37