#三角定規詩　#百人一首

とがし ゆみこ @yumicomachi

風 吹き 山川の ながれを せき止める 柵をつくった それは鮮やかに 色づいたもみじで できている柵なのだ ※山川に風のかけたるしがらみは流れもあへぬ紅葉なりけり(春道列樹) #三角定規詩 #百人一首

とがし ゆみこ @yumicomachi

あゝうつくしい美しい 三室山から吹く風に 散らされ散らされ 龍田の川面彩る 色づいた葉よ もみじ葉よ 赤黄金色 まるで 錦織 よ ※嵐吹く三室の山のもみぢ葉は龍田の川の錦なりけり(能因法師) #三角定規詩 #百人一首

とがし ゆみこ @yumicomachi

秋 その 寂しさ 身にしみ 思わず庵を 出て見渡すと いずこもおなじ 同じように寂しい ゆうぐれの景色だよ ※寂しさに宿を立ち出でてながむればいづくも同じ秋の夕暮れ(良暹法師) #三角定規詩 #百人一首

とがし ゆみこ @yumicomachi

袖 涙で 乾かず 朽ちるよ つれない君 恨むのに疲れ それにくわえて 実らぬ恋にこの名 すたれてしまうのが ほんとうに惜しいこと ※恨みわび干さぬ袖だにあるものを恋に朽ちなむ名こそ惜しけれ(相模) #三角定規詩 #百人一首

とがし ゆみこ @yumicomachi

月 この 今宵の 美しさを 恋しく思う こともあろう こころにもなく 辛いこの世に 生き続けて いたなら きっと この 月 ※心にもあらで憂き世にながらへば恋しかるべき夜半の月かな(三条院) #三角定規詩 #百人一首

とがし ゆみこ @yumicomachi

そして夕方になると 家の門の前にある 田の稲の葉を音 たてて揺らし 葦でふいた 田舎家に 訪れる 秋の 風 ※夕されば門田の稲葉おとづれてあしのまろやに秋風ぞ吹く(大納言経信) #三角定規詩 #百人一首

とがし ゆみこ @yumicomachi

秋 風に なびく 雲 その 間から 光 輝く あの月 ※秋風にたなびく雲の絶え間よりもれいづる月の影のさやけさ(左京大夫顕輔) #三角定規詩 #百人一首

とがし ゆみこ @yumicomachi

袖 濡れ 嘆く事 ないよう 評判の高い 高師の浜の波 浮名の高い 人の誘い さけて おく わ ※音に聞く高しの浜のあだ波はかけじや袖のぬれもこそすれ(祐子内親王家紀伊) #三角定規詩 #百人一首

とがし ゆみこ @yumicomachi

秋 俄雨 とおり 過ぎた後 露がいまだ 乾いていない 木々の葉の茂り そこからもう 白く美しく 立ち上る 夕暮れ 時の 霧 ※村雨の露もまだひぬまきの葉に霧たちのぼる秋の夕暮れ(寂蓮法師) #三角定規詩 #百人一首

とがし ゆみこ @yumicomachi

こおろぎが鳴いてて さむい霜のよるに 己の衣の片袖を むしろの上に 敷いて独り 寝るの かし ら ※きりぎりす鳴くや霜夜のさむしろに衣かたしきひとりかも寝む(後京極摂政前太政大臣) #三角定規詩 #百人一首

とがし ゆみこ @yumicomachi

昔 都で あった ここ奈良 吉野の山に 秋の風が吹き 衣 打つ おとが 寒ざむと きこえくる 夜更けですよ ※み吉野の山の秋風さ夜ふけてふるさと寒く衣うつなり(参議雅経) #三角定規詩 #百人一首