「千の想いを」~番外編・天城がいた頃/夏の日(#10)~
- mamiya_AFS
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@15tennryuu @tiyodadayo 誰に貴女を殺す資格があると?貴女に死んでいい資格があると? どうやら落ち着いてるのは思い違いのようですね
2015-03-21 21:44:47「…天龍さん、どうぞ」 金剛が手を伸ばそうとするのを遮る最高のタイミングで、高雄が1通の便箋を天龍の眼前に差し出す。 訝しげな表情を作る自暴自棄な少女に、高雄が静かに告げる。 「天城さんから『俺が沈んだら天龍に渡してくれ』と預かっていました」
2015-03-21 21:49:37「さぁ。読めばわかるんじゃないですか?」 律儀に割り印が押された便箋は、よく確かめなくても1度も開封された事が無いと察する事ができる。 高雄の言葉の響きと、金剛の表情から、2人はもらっていない事も読み取る事が天龍にはできた。
2015-03-21 21:54:02しばし呆然と無地の便箋を見詰めていた天龍だったが、前触れも見せずにそれを握り締めた。くしゃっ、という音と共に薄い紙は抵抗無く潰れる。 金剛が大きな瞳を見開き、高雄はそうするだろうと予測していたのか変化は見せずに。
2015-03-21 21:56:40@Kongou_Yasaka @tiyodadayo 『俺が天龍に沈められたら』という遺言だったのなら、喜んで読みますよ。 …もう放っておいて下さい。
2015-03-21 22:01:51全力で何かを堪えている金剛が手紙を拾うも、その何かにとっくに気付いていながら天龍はあえて相手の神経を逆撫でしてみせた。 立ち上がり『無防備に』金剛の眼前を横切る。
2015-03-21 22:03:50@15tennryuu @tiyodadayo …連絡があってネ、ワタシの妹達も艦娘としてここに来る事になったヨ。
2015-03-21 21:50:49ごっ、という重い音が響き、天龍の身体が傾く。 踏み止まった少女の口元は血を滲ませながらも、笑みを形作り。 金剛を殴り返した。
2015-03-21 22:12:30金剛パンチのヒット回数が2桁に突入し、奥歯が茂みに転がっていった頃。 獣じみた叫びを上げ始めた2人が動きを止める。 否、止められた。
2015-03-21 22:16:23能天気な声と空気に合わないニヤけ方で割り込んだ最上ではあるが、2人の腕を押さえる手はぎしぎしと筋肉の軋みを響かせる。
2015-03-21 22:18:43