「千の想いを」~番外編・天城がいた頃/夏の日(#8)~
- mamiya_AFS
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【『千の想いを』解編『天に願いを』番外・赤城過去編『天城がいた頃/夏の日』終局 開始】 【介入制限】 赤城 間宮 金剛 最上 のみ
2015-02-14 22:32:23「…それで、どうして共犯者は私だと? 最上さんや金剛さんでも可能なはずですよね」 天城の話を黙って聞いていた高雄が薄く笑みを浮かべていた口を開く。
2015-02-14 22:34:58ぴくりと、高雄の眉がひそまる。 赤城が昨晩の姉の言葉を思い出す。 『高雄は元気かい?』 2人はしばらく連絡をとっていなかった。それくらいは妹なら察する事ができる。しかしそれが高雄が共犯者である事への糸が読み取れない。
2015-02-14 22:40:59@amagisane @tiyodadayo …動機が直近で少なからずある。爆撃が可能な艦娘。ナルホド確かに問い詰めに来なきゃおかしいネ。
2015-02-14 22:39:06@tiyodadayo 金剛の言う通りよね、おかしいでしょ。 久瀬を襲った犯人を捜したいのなら、1番に俺を疑うはずだよね。ところがあんたは俺に話もしにこない。もしも万が一、俺が犯人なんかじゃないと嬉しくも信じてくれたのなら、それこそ何らかしらの相談はしに来るはずさ。
2015-02-14 22:43:40両目を閉じて話を聞いていた天龍が細く瞼を開き、天城を見てから赤城へと視線を移す。口は開かないままに、最上と金剛を順に眺めていく。
2015-02-14 22:46:26@amagisane @tiyodadayo …そう言えば、あの時天城と高雄はどこに居マシタ?高雄は提督の安否確認にでも行ってたと思ってたのデスが。
2015-02-14 22:46:25からからと笑い出す天城を、笑みを消した高雄が見詰める。 一切顔色を変えない久瀬と、おろおろと先輩達を見回すばかりの赤城には、ちらりとも注意を向ける事も無く。
2015-02-14 22:52:32赤城の言葉に「そういう事~」と間延びした言葉は、場の空気に全く以って相応しくない。 「それだけの理由で私が襲撃の犯人だと?」 真上からとうに傾いた陽光は、それでも艦上にいる全員をじりじりと焼いていく。 例え、高雄の頬に汗が伝っていたとしても、不思議ではない暑さだ。
2015-02-14 22:57:03@tiyodadayo 金剛はない。そんな卑劣な手段を取るような子じゃないから。 最上もない。最上だったら、もっと綺麗な爆発になってる。 という事で、高雄しかいないのよねぇ。
2015-02-14 22:59:02「全部天城さんの感情じゃないですか! 論理的じゃないにもほどがありますわ! それにここの艦隊に限らなくても、他にあの人を恨んでいる人も多いでしょう!? 証拠、そう、証拠がありませんわ!」 紙に火が点くように、一気に高雄が激昂する。彼女の反論はもっともではある。
2015-02-14 23:02:30が、天城の顔色と態度は何も変わりはしない。高雄の怒声もうだるような熱気も感じていないように、ただ飄々と軽薄な笑みを浮かべているだけだ。 そこまで至ってから、天龍が動き出す。ゆっくりと歩を進め、高雄の隣に並び立つ。
2015-02-14 23:06:29@tiyodadayo もういいですよ、高雄さん。 多分、証拠なんか何1つありません。別に『必要無い』んですよ。 天城さんはさっき言ってましたでしょう? 『特に理由も無く』私達を襲う、と。ここは刑務所でも裁判所でもないんです。
2015-02-14 23:09:57@tiyodadayo 流石天龍は賢いわね。 高雄。言ったでしょ『どうでもいいんだけど』って。俺はただ俺の考えている事を当てずっぽうで適当に言っているだけなのに、どうしてそんなに慌てる必要があるんだろうね。
2015-02-14 23:15:47@amagisane @tiyodadayo 確かに……今天城が言ったのは『ただの妄想』…別に高雄が犯人って完全に決めつけてはない…
2015-02-14 23:19:56高雄が目を見開き、わずかに青褪めてから周囲の視線にようやく気付く。 いつも。いつもそう。 高雄が胸中で呻く。 この人はいつも…!
2015-02-14 23:21:30狼狽する高雄を置いて、天龍が俯いたままに大先輩の方へと進んでいく。 抜き身の高周波ブレードの刃先ががりがりと甲板に傷を付けながら彼女の足跡代わりとなる。 天城の笑みと眼光が違う色を帯びた事に、妹がいち早く気付く。
2015-02-14 23:25:55@tiyodadayo どうして邪魔をしたんですか…? 貴女は味方になってくれると信じてました。だって生駒さんの親友でしたよね。 生駒さんを沈めて、そして今日高雄さんを沈めようとすらしたあいつを! どうして庇ったりしたんですか!
2015-02-14 23:28:04顔を上げるや、唾を飛ばして天龍が吼える。普段の彼女からは想像すらつかない、戦闘中にだけ見せる殺気と覇気。 思わず赤城と高雄が一歩後ずさった程である。もっとも、金剛と最上に龍田、そして当の本人である天城は少しも動じてはいないのだが。
2015-02-14 23:31:23