よそさまの審神者さんとか近侍とかで140文字書いてみるよ

140文字で余所様の近侍とか審神者のなんかふんわりしたものを書くよ まとめのタイトルがあまりにひどかったから変えたよ
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夜狐 @minori_1201

花が綻ぶ様に似ている。近侍の顔を見るなり破顔する彼女の姿を見るとそんな喩えが浮かんだ。それと同時に自らの胸を過る、熱のような、花のようなそれは、意識に浮かべることさえ出来ない。 過ごす日々の余白はあまりに短く、終わりを見せる。その熱を証すには、あまりにも。 @sanizabon

2015-06-12 22:14:25

▼これは前後のやり取りが元ネタ

夜狐 @minori_1201

オミさん140文字浮かばないので「この余白は証明を記すにはあまりに少ない」とかのたまって終わらせちゃ駄目ですか

2015-06-12 18:58:58
夜狐 @minori_1201

@sanizabon 困った時に便利な魔法の呪文ですよ

2015-06-12 19:05:10
@sanizabon

@minori_1201 なるほど勉強になります

2015-06-12 19:07:24

ここまで

夜狐 @minori_1201

かつて眼下に広がっていた青い球体を覚えている。 語ったところで集まった短刀達は見てみたいね、と笑った。軽率な約束は出来ない。そう思って口を噤む彼女の後ろで常のまま軽薄に、いつか一緒に行きたいねぇ、と軽口を叩く声。 ――背後に立つなと言っただろうに。 @zkymx

2015-06-12 23:34:39
夜狐 @minori_1201

時のあわいに夢を見る。 終焉の予感はあれど記憶には無く、そこは時のあわいだから、今ここではない誰かの記憶かもしれない。夢の最中、終始目を塞ぐ掌の感触だけは、よく、分かった。 みかづき、と唇に乗せると目が覚めた。 夢の事は、もう、覚えていない。 @sousani34fushi

2015-06-13 00:33:37
夜狐 @minori_1201

例えば空が何処か遠く、今ではない場所に繋がっているとして、言葉を伝える術が許されるのならば何を伝えようか。おのが名と同じ月の中空に浮かぶ様を見ながら彼は遠くを想っている。「今・ここ」にある主の姿を、どこか遠い姿に重ねながら、ただ想う。 @TLUSatouka

2015-06-13 23:33:26
夜狐 @minori_1201

感情をぶつける積りで振り上げた手首は取られた。抗議の為に睨み遣る、涙で歪む視界の先、名の由来の打ち除けが笑っているのが分かる。常の軽口を叩かれるかと構えた矢先、落とされた言葉は労わりのそれとも聞こえ、聞き間違いかと瞬きをした。 反駁の言葉は、忘れてしまった。 @yugi_mm

2015-06-13 23:53:00

▲これはこちらのイラスト元ネタにさせていただいてます▼

百丸 @yugi_mm

@tkhime_TL #刀さに版この絵に文章をつけるとしたら 前に描いたクソキタネー絵なんですけどなにとぞ…なにとぞ… pic.twitter.com/ChngfC9bXg

2015-06-06 15:39:32
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夜狐 @minori_1201

長い髪を結う細い指先が白く浮き上がって見えた。女にとって髪を飾るのは戦支度のようなものと言ったのが誰だったか記憶は定かではないが、であれば、彼女の戦場は何処か。振り返った彼女がその問いに曖昧な表情を浮かべ、応えて曰く。 「そうですね。…この髪型、どう思います?」 @_imo328

2015-06-18 23:04:51
夜狐 @minori_1201

痛みが外界と内の隔てであれば、それを鈍らせていくのは水に沈んでいくのと似ている。 遠い水面に陽光が臨む。この身は沈むがその先が明るく暖かな世界であることを、彼女は祈る。 幼い指先が強く乳房に触れる、所作には生を眼差す意思だけが宿る。 @sunnyway_bamboo

2015-07-08 23:58:51
夜狐 @minori_1201

床の間に飾られた花を藤色の瞳で一瞥し、主の神気の残滓を感じて目元を緩める。花を活けたのは彼女であろう。白い花弁の凛とした佇まいは背筋を伸ばして座る彼女の姿を想起させる。そういえば今日は不在にすると言っていたか。彼は主にそうするように、白い花へ無言で目礼をした。 @yk1ss3

2015-07-10 23:45:44
夜狐 @minori_1201

不意に背に体重を預けられて顔を上げた。薬研、と背後の気配に問えど応えは無く、肩越しに見れば頭の天辺だけが見える。緩やかな呼吸が背中越しに伝わった。預けられた物は想像よりも重たく、彼女は目を伏せ、文机へ意識を戻した。今だけ、彼を支える気持ちに浸るのも良い。 @lapis_rx

2015-07-14 22:02:05
夜狐 @minori_1201

手の中に硝子玉が落ちた。透かせば青い。海に、と傍らの近侍が生真面目に言った。海に行きたいと仰せでしたよね、主。万屋でおまけに貰ったのだと、まるで子供の様に報告して、得意気に。 「…言ったけれどね長谷部」 「代わりにはなりませんか」 掌の硝子玉は、透かせば青い。@hiwohiyo

2015-07-31 01:01:11
夜狐 @minori_1201

夜明け前の空気は静謐で、群青の天鵞絨に広がっていた星が淡く溶け、東の端から白むのを見上げている自意識を想う。触れる指は誰のものか。 「主?月見酒にはちょっと遅すぎ…いや、早いかな」 ああ、そういえば今日は水曜だ、と、仮面を被り直して彼は振り返った。 @03_Lyndyn_

2015-07-31 01:18:24
夜狐 @minori_1201

かぁごめ、かごめ。童歌を零す唇は年相応の不安定さを醸しても聞こえる。鳥居の下は幽冥の境。この先はかみさまのすみか。遠い夕焼けは炎と言うより血の不穏さを纏う。 「主」 ここにいたのですかと問う近侍の声はむしろ詰るように。鳥居の外を見る視線を、咎めるように。 @wanisa823

2015-08-05 22:08:29
ズボラ女は頑張らない @nmkmn1201

@mik_u ただいまを言う。お帰りを返す。艶やかな髪の女は、欠け無く戻った全員に、ただ静かに。お帰りを返す。その為だけに門扉の傍にずっと居たらしかった。 第一部隊をぐるりと見渡す視線の色は落ち着いたものだが、緑の瞳は確かにそこに、安堵を見る。ただいまと、もう一度告げた。

2015-09-12 00:14:00
ズボラ女は頑張らない @nmkmn1201

@cradleofraimu 彼が名を呼んだせいだ。それで瞬間、水の音が聞こえなかったのだ。 見上げた先のみどりは強い感情を彩る。澤に足を取られて濡れそぼった鉄色の髪、濡れた衣服は重たい。抱え上げられて、濡れるよ、と反射で言えば、強い口調であんたは、と返され、言葉は途切れた。

2015-09-12 00:22:31
ズボラ女は頑張らない @nmkmn1201

彼女の「初期刀」、加州清光は欠伸をし、主の欠損を眺めやった。時折、器のデータが破損する彼女は、納めた意識の稜線を保つ為に人の真似事をする。同じように欠伸をして。 欠伸って感染るらしいよ、と、知った風に得意気に加州はその所作に笑い、映像の欠損はしかしそのままだった。 @sha_oh

2015-09-19 23:03:36
ズボラ女は頑張らない @nmkmn1201

眼を開けて、彼が最初に得た印象は薄墨の黒だった。女の立ち姿がその色を想起させたのだ。次いで脳裏に浮かぶは矢張り黒と白の、未だ生まれぬ子の姿。 彼ら、彼女らが最初に見る色はどうだろう。見上げた先、湖畔の木々は色づき始めている。紅葉の赤。燃えるような。@kikon_dodanuki

2015-09-22 23:38:22
ズボラ女は頑張らない @nmkmn1201

出陣先が紫宸殿ではないことに、平安の夜ではないことに幾度安堵をしたことか。行って来るぜ、と気楽に行く金色の獅子の鬣を見ながら、祈るように彼女は言う。 「帰ってきてね」 いつか彼があの人に逢うことがあった時。果たして自分の下へ、戻ってきてくれるのだろうか。@chicken_mgmg

2015-09-24 00:09:03