【冬E4篇:碧花絢爛】了篇①

ぱんつ!ぱんつです!
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葛葵中将 @katsuragi_rivea

【冬E4篇:碧花絢爛】了篇① あの後、足が震え何も言えずにいたところに木曾達も合流し現在に至った… 龍鳳「…(後で…お礼言わないと)」 そんな思考を巡らせていたところに…いきなり背中に衝撃が走る 木曾「オイッ!」 龍鳳「きゃっ!?」

2015-06-09 02:08:49
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【冬E4篇:碧花絢爛】了篇① バシン!と音を立て"はたかれた"のだった 木曾「ボサっとしてるんじゃない!作戦中だぞ!」 いつの間にか近づいてきていた隻眼の少女の顔が横にあった 本人は軽くのつもりだったのだろうが平手ではたかれればそれなりに痛い。

2015-06-09 02:10:12
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【冬E4篇:碧花絢爛】了篇① 少し恨めしそうな目で木曾を見るが悪気がないのはわかっていたので咎めるのはやめにした。 それに… 木曾「…体のほうは大丈夫か?」 この木曾という重雷装艦は強面な見た目に反してお節介というべきか…面倒見がいい部類に入る。

2015-06-09 02:11:07
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【冬E4篇:碧花絢爛】了篇① 龍鳳「ハ、ハイ…大丈夫です」 木曾「…ならいいが…無理はするなよ?」 先程の叱咤とは打って変わっての身を案じる言葉には暖かみを感じた。 神通とはまた別の方向性での飴と鞭に彼女の人柄が現れていた

2015-06-09 02:12:35
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【冬E4篇:碧花絢爛】了篇① 今回、初めて木曾と共に同じ艦隊で出撃したわけだが…艦隊の仲間から信頼が厚いその理由に納得した。 木曾「…それにしても…」 踵を返し木曾はせわしなく手を動かし続けている"旗艦"に目をやった

2015-06-09 02:14:13
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【冬E4篇:碧花絢爛】了篇① 木曾「…蹠球艦隊最強ってのは伊達じゃないな…流石だ…」 先に記録を確認していたのだろう。金剛に賞賛の言葉を口にする 木曾「…アレは真似出来ないな」 苦笑、といった表情で顔を向けてくる。

2015-06-09 02:15:40
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【冬E4篇:碧花絢爛】了篇① 再び金剛に顔を向け直す木曾の横顔からは苦笑いが消えていた。 木曾「…あまり気にするなよ?俺達は…一人で戦っているわけじゃない。」 木曾の口からは龍鳳が考えていた痛いところ…核心を突く言葉が出てくる 見透かされているような感覚がした

2015-06-09 02:17:10
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【冬E4篇:碧花絢爛】了篇① 木曾「…俺にもそんな時期があったからな。そんな時いつも…助けてくれた奴がいてな」 龍鳳「…」 木曾「そいつは随分なお節介な奴でな…金剛とは違って他人を庇っては大怪我してる奴だったがな」 彼女にもそんな時期が?少し意外に思う

2015-06-09 02:19:21
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【冬E4篇:碧花絢爛】了篇① 木曾「…よくわからないけど…世界水準がどうこう言ってる奴だったよ…って俺は何でこんなこと話してるんだか…」 頭をポリポリと掻き照れくさそうにする木曾に思わず笑いがこみ上げる 龍鳳「…ふふっ」 木曾「…ようやく笑ったな。それでいいさ」

2015-06-09 02:20:30
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【冬E4篇:碧花絢爛】了篇① 木曾「もう一度言う。俺達は一人で戦っているわけじゃない…信じろ」 龍鳳は自分を気遣って口にしてくれたその言葉を真摯に受け止めた ありがとうございます、と小さく呟く。 聞こえたかどうかはわからないが木曾もまた小さく頷いていた。

2015-06-09 02:24:35
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【冬E4篇:碧花絢爛】了篇① 金剛「…んん?んんん〜???」 龍鳳は金剛の声に目線をそちらに移すと先程まで打電を打っていた金剛は難しそうな表情を浮かべていた。 木曾「どうした?」 金剛「…ちょっとよくわからない電文が届いてマース。みんなに共有(share)しますネー」

2015-06-09 02:27:20
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【冬E4篇:碧花絢爛】了篇① 艦娘の視界に映るインターフェイスは艦隊内、近くにいる場合に限りそれを共有(share)することが可能である 原理は謎だが妖精同士の交信ではないかと言われている 金剛が(正確には艤装に宿る通信妖精が)解読した暗号電文がその場にいた全員に送られる

2015-06-09 02:30:06
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【冬E4篇:碧花絢爛】了篇① 龍鳳の視界にもその文字が光の文字で浮かび上がる… 「codeR、発令」 金剛「何なんデスかこれ?」 この文字を見て一番最初に反応を見せたのは他ならぬ木曾だった 木曾「へぇ…特殊通信だとよ」 金剛「特殊…通信?」

2015-06-09 02:31:27
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【冬E4篇:碧花絢爛】了篇① 特殊通信指令「codeR」通常のモールス信号による打電とは別に何らかの方法により通信を行う 木曾から説明された概要はおおまかにこのような内容だった 金剛「その"別の方法"というのは何なんデス?」 木曾「さぁな…状況によって毎回違うからな」

2015-06-09 02:32:31
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【冬E4篇:碧花絢爛】了篇① 葛葵の参謀…右腕たる木曾にもわからない。 一体何を始めようというのか…全員が気を引き締めた。 その数十分後ほどした後だろうか、 再び金剛に打電が送られてきたのは… 金剛「…」

2015-06-09 02:34:01
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【冬E4篇:碧花絢爛】了篇① ー・ー・・ … トンツーによる信号が通信機からリズムを刻むかのように流れて聞こえてくる。 平文と暗号を組み合わせての文になるわけだが これを解読するのは艤装に宿る通信妖精達。 妖精達が解読をし、信号を受信した艦娘側へとフィードバックされる。

2015-06-10 00:05:52
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【冬E4篇:碧花絢爛】了篇① 金剛の肩に現れた通信妖精が解読を終えたことを告げ忙しなく何かを話している。 金剛「ご苦労様デース!インターフェイスに表示をお願いしマース」 金剛の指示に敬礼をすると妖精はオーブめいた光球へと姿を変え艤装に吸い込まれるかのように姿を消す。

2015-06-10 00:06:45
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【冬E4篇:碧花絢爛】了篇① やがて視界には解読された電文が浮かび上がり金剛はそれに目を向ける 金剛「さてさて…どんな指示が… …! 言葉が途中で止まり、ピタリと彼女は動きを止めた。 瞳孔だけが動き時折、パチクリと瞬きをしている 木曾「…どうした?」

2015-06-10 00:07:57
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【冬E4篇:碧花絢爛】了篇① 金剛「…〜〜〜!!?ぶ!!…あはっ!あははは!!何デースかーこれ!!?」 木曾の問いかけに金剛は真っ赤にし、いきなり笑い始めた… 腹を抱えて必死に堪えようとするがかなわず息を大きく吹き出す様子に周りはただただ困惑し顔を見合わせる

2015-06-10 00:09:04
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【冬E4篇:碧花絢爛】了篇① 金剛「…これっ!葛葵デスか?冗談にも程がありマース!」 まだ笑いを堪えられないといった様子のまま電文を艦隊内に共有してくる金剛。 …その文字が浮かびあがると同時に全員の思考が一気に凍りついた。 金剛「モテる女は辛いデース///」

2015-06-10 00:10:08
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【冬E4篇:碧花絢爛】了篇① 共有された視界の電文にはこう書かれていた。 「金剛ノ、パンツノ色ヲ、詳細ニ報告サレタシ!ヨロ(*‘ω‘ *)!」 ーーー意味不明。添付されていた顔文字がとても小憎たらしい

2015-06-10 00:11:07
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【冬E4篇:碧花絢爛】了篇① たしかに帝国海軍は英国海軍の流れを組み 「ユーモアは大切、そうでなければ長距離航海はつとまらない」とされているがここまでの悪ふざけは類を見ない 葛葵、とは 木曾「何を考えているんだアイツは!」 そんな"悪ふざけ"に木曾は激昂し怒鳴り声を上げる

2015-06-10 00:12:22
葛葵中将 @katsuragi_rivea

【冬E4篇:碧花絢爛】了篇① 金剛「もー葛葵ってば大胆デース!でも〜私には心に決めた方がいマスから♪」 激昂する金剛とは対照的に体をくねくねと動かしながら見るからに恥ずかしそうにする金剛 肩を震わせ笑いを堪えている初霜とよくわからないといった表情をしている磯風の様子もある

2015-06-10 00:13:23