記憶がない燭台切光忠botボーナスステージ２

【極】記憶がない燭台切光忠bot @shositu_mitubot

一期「薬草はこれくらいでいいんじゃないかな、薬研。そろそろ戻らないと出陣が……」 薬研「しっ！　……待ってくれ、いちにい。今日の俺っちは特命を受けてるんでな」 一期「特命……？」 薬研「いたいた。突っ込むぞ……いや突っ込まないんだったな。様子見だ」 一期「ん？　あの二人は」

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薬研「いちにい、長谷部の旦那に連絡してくれや。俺にはこれの使い方がよく分からん」 一期「……長谷部殿？　また楽しそうな遊びをしておりますな。裏手の庭に燭台切殿と大倶利伽羅殿がいるそうですよ。え？　間に合わないから実況しろと？　ええ、……と、楽しげですよ」 薬研「ざっくりだな！」

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薬研「いちにいの意外とざっくりなとこ、嫌いじゃないぜ……」 一期「えー、梅の木の下で二人戯れてますな。大倶利伽羅殿が燭台切殿のご実家のお話を聞かせているようです。なんでも梅の木がたくさんある庭をつくったとか……私にも自分の記憶の欠けたところを聞かせてくれる者が欲しいところですな」

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一期「おや、これは……」 薬研「いちにい、前が見えないぜ。どうしたっていうんだ？」 一期「いえその……燭台切殿が飴玉を……大倶利伽羅殿に食べさせているようで……。詳細は私の口からは申し上げられませんが」 薬研「余計に意味深っぽくなったな」 一期「お二人は屋敷に戻られるようですな」

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御手杵「あいつら出陣したなあ。さすがに俺らはついていけねえし……」 長谷部「編成は調べ済みだ。ここから先は太郎太刀に任せる」 御手杵「その間俺らは暇だな……遊んでようぜ」 長谷部「怠慢は許さんぞ」 三日月「はっはっは、茶が美味いな」 御手杵「案外このメンツもいけるなー」

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太郎「随分と俗世間的な役目を仰せつかりましたが私にできるのでしょうか……。今は出陣中ですが、大倶利伽羅も燭台切も特に変わった様子はありませんよ。二人とも戦はまじめにするようですからね」 次郎「何してんのさ、兄貴」 太郎「いえ……かくかくしかじか」 次郎「ほう、楽しそうじゃないか」

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太郎「特別な役目とはいえ……本来の生業をおろそかにするわけにはいきません。戦の時だ、次郎太刀。さあ皆、いきますよ！」 次郎「ってわけで、戦いが終わったらまた様子を報告するよ！」

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太郎「戦が終わって帰陣するところです。負傷者はなし、戦果は十分です」 次郎「それ別の任務の報告だよ、兄貴。……大倶利伽羅と燭台切はまじめに戦ってたよ。見所はあれだね、大倶利伽羅が囲まれた時」 太郎「ああ、大急ぎで駆け寄り後ろから”油断を突いて大暴れ、なんてね”で斬り伏せましたね」

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太郎「”囲まれたところを反撃するのは僕のほうが向いてるんでね”でしたね。たしかに迎撃型ですが」 次郎「なんでもいいけどさあ、兄貴の平坦な口調で言うと笑えるよ」 太郎「その後は大倶利伽羅は”いいから俺の左を離れるな”でしたね。並ぶと強いですよ、あの二人は」

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御手杵「おやつ食べてるみたいだなあ。今日はなんだあ？」 長谷部「！　タルトだ（ふらっ）」 御手杵「待て待て待て、混ざっちゃったらだめだろ。俺らさっきまで食べてたし」 長谷部「知るか。タルトのためなら」 御手杵「だーめーだって。あっ、こっち振り向いたし。主命はどうしたんだって」

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御手杵「危うく観察してるのがバレるとこだったぜ……。静かにしろよな」 長谷部「お前が一番うるさい」 三日月「……あの二人はどこに行ったかな」 御手杵「あ、また消えた」 長谷部「手分けして探すぞ」 御手杵「えー、見つけたら一人で観察することになるだろ」 長谷部「なんのための連絡だ」

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長谷部「やっと見つけたのか」 御手杵「しーっ。昼寝タイムみたいだぜ。大倶利伽羅が腕枕して腰布かけてやってる。……寝てる時は案外かわいい顔すんだなぁ」 長谷部「燭台切が寝言を言ってるな。聞こえん」 御手杵「大倶利伽羅の腹に腕載せてるけどあれ重くねえのかな……」

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長谷部「む。大倶利伽羅が起きたぞ」 御手杵「燭台切の寝顔を眺めて……頭を撫で……撫でない。持ち上げて自分の腕を抜いただけだった。腰布を掛け直してやって……あれ、どこ行くんだ」 長谷部「俺は大倶利伽羅を追う。お前たちは引き続きこいつらの部屋を覗いていろ」 三日月「……zzz」

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長谷部「17時50分。大倶利伽羅は炊事場に入っていきましたよ、主。歌仙が驚いていますね。燭台切のかわりに調理を手伝うと言ったら、遅刻へのイラつきも収まったようです。……そういえば燭台切が来る前はこの二人が調理担当でしたね。……今日は和食だな」

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御手杵「こちら御手杵ぇ、燭台切は相変わらず寝てまーす。動きなさすぎて三日月のじっさんも寝てるんだけど」

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御手杵「おっ、燭台切が起きた。大倶利伽羅がいないことに気づいて不安そうな顔で座り込んでるぜ。でもすぐにしゃきっとした顔して、髪を整えて……外見て時刻に気づいて慌てて立ち上がった」 三日月「……zzz」

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長谷部「こちらは炊事場、夕餉の支度ができて、大倶利伽羅がそちらへ歩いていった。配膳を手伝わんか」

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御手杵「廊下で大倶利伽羅と燭台切が鉢合わせたな。"よく眠れたか"って訊いてる……のか？ 遠くて分かんねえな。あっ、乱れてる髪を直してやってる」 長谷部「連れ立って歩いていったな。俺たちも食事だ」 御手杵「そういや、今日はあれだな、あいつら二人とあの人、一緒にいないんだな」

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宗三「……宗三左文字です。今日の出陣で大倶利伽羅の服が破けたというから、繕い係の僕は服を風呂場で服を回収しようと待っていたのですがこの野蛮な男に連れ込まれました」 長谷部「いちいち癪にさわる言い方を……！」 宗三「そして僕は今、服を脱がされ一糸纏わぬ姿で偵察をさせられます」

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長谷「御手杵は蜻蛉切に怪しまれたんでな。置いてきた。今から俺が隊長だ。……行くぞ」 宗三「なんでこんな男と風呂に入らなければならないのです、おかしいですよね」 長谷「早くしないと二人があがってしまうぞ」 宗三「……はあ。僕も男ですから、こいつを殴り倒してもいいんですがね……」

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長谷「二人はまだ体を洗っているな。燭台切の右目は……チッ白い眼帯をしている。下はどうなってるんだ」 宗三「燭台切が大倶利伽羅の背中を洗ってやってますよ。おや、……ああ、これは……」 長谷「あれはわざとか？」 宗三「肩甲骨の内側が弱いんですねえ。挑発してるのか無意識なのか……」

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長谷「二人が湯船に浸かりましたよ、主。……おい、いつまで髪を洗ってる」 宗三「この長さの違いが分からないんですかねえ……。一人で行ってきたらいいじゃありませんか」 長谷「使えん奴だ。……大倶利伽羅は気持ちよさげに目を閉じ、燭台切は藤四郎兄弟たちと喋ってますね」

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宗三「二人は風呂をあがっていきましたね。ああ、服を回収してこないと。僕は役目を果たしましたよ」 長谷部「大倶利伽羅が牛乳を一気飲みしていますよ。燭台切は水だが。……部屋に戻るようです」 御手杵「ふー、ただいま。友達がいない長谷部の相手してるって言ったら許されたぜ」 長谷部「貴様」

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御手杵「冗談にきまってるだろー、俺たち結構いいチームじゃないか？」 三日月「……部屋で涼んでいるようだな。俺も月を眺めるか」 長谷部「見るなら月じゃなくて対象にしろ。まだ仕事は終わってないぞ。……大倶利伽羅を膝枕しながら読書をしているようだな。タイトルは読み取れん」

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長谷部「燭台切が動き出しましたよ。大倶利伽羅を置いて部屋を出ていきます。どこに……あ、」 御手杵「長谷部の部屋だっけか、あそこ。……あ、別のとこ捜しに行った。これまずいんじゃないか？」 長谷部「くっ、俺は主命を果たせないまま……」 御手杵「いいから行ってこいって」