夢幻宿せし真珠の調　─☆　二日目　現世　☆─

ルーフェ・マーブ @DIPlphemoab

光を愛すものは、光に愛される。その条理を知らぬが故に、その悪魔は光に拒まれた。 けれど、ワタシは違う。 そんな制約もなければ業もない。 ワタシは、光を愛することだってできちゃうんだから。

ルーフェ・マーブ @DIPlphemoab

「ならばワタシはひびとなりましょう。たとえアナタが脆くとも、無形を形に変えて、アナタを繋ぎとめるモノとなる」

ルーフェ・マーブ @DIPlphemoab

対となるように、右手を伸ばした。一瞬、瞬間、刹那、霞む姿。ノイズの走る姿。朧ぐ姿。 目を瞬かせれば、いつもの少女。 「必要なら、求めてもいいんだよ。道具だって、何だって。だってルーは言ったもの。皆のお願いを、叶えてあげるって」

ルーフェ・マーブ @DIPlphemoab

ほしのうみに、夢に誘う魔が揺蕩うならば。 そらのひかりには、傍に寄り添う魔（つき）が必要だろうから。 「ねぇアっちゃん。いいよね」 問いかけは独り言に似ていた。 それは本来届くはずのない、別の現実への言の葉だったから。

ルーフェ・マーブ @DIPlphemoab

「ルーフェはアナタの仲魔（とも）となる」

ルーフェ・マーブ @DIPlphemoab

それは、契りの宣誓。

ルーフェ・マーブ @DIPlphemoab

「アナタの『光』を、縁として」

ルーフェ・マーブ @DIPlphemoab

それは、対価の定め。

ルーフェ・マーブ @DIPlphemoab

「………いいよリコちゃん。ルーは、ルーのお相手にリコちゃんを選んじゃうのだ！」 最後に、いつもの笑顔で〆るのだ。

リコルドライト @recauldlight

「んふふ。感謝します、ルーフェ。ルー。私の道具。私のともだち」最後の笑顔には。少女から乙女となった光も、柔和に笑って応えた。「――さて。それでそれで、愛でたくルーは、私の道具になったのですから」改めるように、ぽん、と両手を合わせて。

リコルドライト @recauldlight

「私、いっぱい可愛がりますねっ」と言うや否や。しゅばっと動く乙女の両腕。ともだちに両手を伸ばし、ぬいぐるみを愛でるみたいにぎゅーってしようとするのだ。捕まえたのなら、ほっぺたもすりすりすることだろう。

リコルドライト @recauldlight

子のときは、抱きしめてもらうくらいに小さく。少女のときは、同じくらいで。そして乙女となった今では、どうやらルーフェよりも体は大きいらしい。かつて愛でてくれたように、今度は乙女がルーフェを愛でようとする。捕まえてぎゅっとしてすりすりしようとする。

リコルドライト @recauldlight

別に捕まえられなくなって構わない。そうしたら乙女は「もー。だっこくらいさせて頂戴な」と、悪戯っぽく唇を尖らせ、戯れに抗議するはずだ。嫌味やわがままなど無く、朗らかで穏やかな調子で。

ルーフェ・マーブ @DIPlphemoab

「わきゃーー？！？！」 もぎゅもぎゅぎゅむぎゅむ。 距離的に、体格的に、逃げることもなにもできるわけがないよね仕方ないよねふりーだむ。 あはれ、そこには好き勝手にもふられるルーフェの姿が。

ルーフェ・マーブ @DIPlphemoab

わしゃりと、もふられながら。 「………まあでも、リコちゃんの最初の願いも、ちゃんと叶えてあげないとね」 しゅるりと指を回せば。ゆらぐけしきと、微睡む気配。 うみにもう一度会いたいという、その願いをまずは。 また、もう一度夢へ落ちよう。