塩谷賢 #哲学表現基礎論 第8回「感情を、<f,a>=<画面の構造化のパターン, 画像=変換のパターン>の値とみなしてみよう」

塩谷賢 #哲学表現基礎論 第8回「感情を、<f,a>=<画面の構造化のパターン, 画像=変換のパターン>の値とみなしてみよう」の簡単なまとめです。
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塩谷賢ゼミ(非公認) @shiotani_bot

【時間割】#哲学表現基礎論 第7回 動態性と表現 第8回 感情・心理と表現←今回 第9回 表現とコミュニケーション 第10回 形式的表現 第11回 表現とシステム 第12回 言語表現と解釈 第13回 批評・法・経済 第14回 意味と概念 第15回 学習した内容の点検と確認

2015-06-04 13:05:51
塩谷賢ゼミ(非公認) @shiotani_bot

この2回ほど、動態を考えるときに、制作者を通して考えている。製作行為としての動態性。画面をじっさいに作っていく(controlする)主体の側の動態性を考えるのはイメージしやすい。しかし、画像となる対象の動態性を考えることは難しい。どこから考えればよいか。#哲学表現基礎論

2015-06-04 13:10:46
塩谷賢ゼミ(非公認) @shiotani_bot

ひとつは、演奏や演技などの、パフォーマンスの制作者から考えるやり方。楽譜、台本のような保存の形象がないときの動態性。もうひとつは、鑑賞者の、漢商行為における動態性。鑑賞者はもちろん画面に何かを書き足したりすることはできない。では、鑑賞における動態とは。#哲学表現基礎論

2015-06-04 13:17:50
塩谷賢ゼミ(非公認) @shiotani_bot

ソシュール的な図式で考えると、〈画面〉はsyntagm,現にあるもの、〈画像〉はparadigm,潜在的なもの。言語のように、画面Aが画像①,画像②,画像③…と複数の画像とつながることもあるし、画像①が画面A,画面B,画面C…と複数の画面とつながるとこもある。#哲学表現基礎論

2015-06-04 13:27:26
塩谷賢ゼミ(非公認) @shiotani_bot

画面における、画像の不定化。画面の拘束関係のもとにおける、画像/対象の自由。ここに鑑賞行為の動態性を考えるヒントがある。簡単に言うと、鑑賞者は画面の決定から、画像/対象を自由にさせている。制作者は、画像/対象の新しい発現に、画面の具体化=拘束を与えている。#哲学表現基礎論

2015-06-04 13:36:42
塩谷賢ゼミ(非公認) @shiotani_bot

言うまでもなく、制作者も鑑賞をする。製作者と鑑賞者の何が違うかといえば、作るものが違う。製作者は、造型、つまり画像/対象を内在的に(それが欠けるとそれでなくなってしまうようなものとして)保存する形象を作る。一方、鑑賞者は、鑑賞主体が作られる。“教養としての鑑賞”。#哲学表現基礎論

2015-06-04 13:39:51
塩谷賢ゼミ(非公認) @shiotani_bot

それでは保存する形象を作らない、パフォーマンスの制作者はいったい何を作っているのか?ひとつは伝達事項(伝達者としてのパフォーマー)。もうひとつは蕩尽,祭り[佯狂者としてのパフォーマー?]。ラスコーやショーヴの洞窟の、二千年近く描き足され続けた壁画は後者に近いかも。#哲学表現基礎論

2015-06-04 13:46:23
塩谷賢ゼミ(非公認) @shiotani_bot

そして、後者は、感情や情感に関わる。これは難しい。 スポーツ番組のコピー「感動を伝えたい」。俺が感動したのなら、俺が感動を生み出したことになるし、Aさんの感動を伝えるのなら、それは伝達技術を発達させたいという話になるが、そういう話ではない。#哲学表現基礎論

2015-06-04 13:51:30
塩谷賢ゼミ(非公認) @shiotani_bot

ちょっといい加減な記号の使い方で説明すると、  f: 画面の構造化のスキーム,パターン(主体が能動的に働きかけるところの)  a: 画像=変換のスキーム,パターン(対象が能動的に働きかけるところの)    <f, a> = f (a)       =a (f) #哲学表現基礎論

2015-06-04 13:55:16
塩谷賢ゼミ(非公認) @shiotani_bot

この f (a)の値について。 フレーゲ「認識に関わる言語(叙述文)で直接的にさわれるものは、真か偽かに決まる」 犬は走る → <犬 , ―は走る> = 犬 (走る)              = 走る (犬) #哲学表現基礎論

2015-06-04 14:03:23
塩谷賢ゼミ(非公認) @shiotani_bot

この f (a)の値に、感情や情感のおさまるのではないか、というのが現時点での予測。 主体が働きかけてきた画面、それまで対象が働きかけてきた画像、その画面と画像が、主体と対象から切り離されることで、画面―画像は、真偽と価値(善悪,美醜…)の「値の空間」に位置づく。#哲学表現基礎論

2015-06-04 14:07:58
塩谷賢ゼミ(非公認) @shiotani_bot

これらの価値にダイレクトに反応するのが、感情。感情の特徴は、分解の仕方が決まっていないということ。ある値が、f(a)から出てきたのだとしても、g(b)から出てきたのだとしても、値そのものは同じ。#哲学表現基礎論

2015-06-04 14:18:17
塩谷賢ゼミ(非公認) @shiotani_bot

感情を表現するといっても、感情は対象ではない。とはいえ、感情がまさに、あるレベルの汎用コード(音素にとっての発音記号のような)を使って描き表わされているというとき、それは描き表わす主体のcontrol/関心に従って新たな画像を形成している、物象化している。#哲学表現基礎論

2015-06-04 14:21:58
塩谷賢ゼミ(非公認) @shiotani_bot

ある祭りのもたらす感情(=値)は、民俗学者が分析をする(<f,a>)、じっさいに祭りに参加する(<g,b>)、トランス状態になる(<h,c>)などのすべてが入る。感情は、だから飼いならしにくい。感情を表現するとき、最初に1,2つ、< , >を設定する必要がある。#哲学表現基礎論

2015-06-04 14:27:40
塩谷賢ゼミ(非公認) @shiotani_bot

では、感情とコミュニケーションは、どのように関わるのか。以下次回。 #哲学表現基礎論

2015-06-04 14:33:33