安倍政権の安保法制と「憲法と立憲主義の侮蔑」について 《山崎雅弘》
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「世界に類を見ない非常に厳しい」と公的な場で明言するには、世界各国の状況を理解し比較する必要があるが、首相は国会で一度もそんな説明をしたことがない。「世界で最も厳しい原発安全基準」もそうだが、言うだけならタダとばかりに乱発する「世界で一番」という言葉の裏付けは首相の主観しかない。
2015-06-09 13:52:07アンデルセンの童話「裸の王様」を思い出す(信濃毎日)bit.ly/1MC0jrR「ポイントは、王様を取り巻く重臣たちが、服が見えていないのに見えているかのように振る舞うことだ。保身と追従が悲喜劇的な状況を招き寄せる。与党内に『安保法制は違憲』と叫ぶ人はいないのか」
2015-06-09 13:53:14憲法学者への反論文書、自民が作成し議員に配布(読売)bit.ly/1AZ1ZKJ「憲法判断の最高の権威は最高裁」「国民の命と日本の平和を守るための安全保障政策に責任を持つべきなのは政治家だ」200人近い憲法学者の示す見識など、傾聴に値しない、と政権が居直っている。
2015-06-09 13:54:46「砂川判決」根拠に集団的自衛権 自民主張 疑問噴出(沖縄タイムス、2014年4月13日)「長谷部恭男東大教授(憲法学)『そんな学説ない』」「秋山収元内閣法制局長官『判決の争点は駐留米軍の合憲性。我田引水の詭弁』」昨年に指摘されていた。 pic.twitter.com/r5htRdn13o
2015-06-09 13:57:26自民・稲田氏「憲法解釈の最高権威は最高裁」(朝日)bit.ly/1eZqEoy「集団的自衛権の一部の行使を認めるのは、憲法違反という憲法学者の意見が出たが、憲法違反ではない」「憲法学者が何を言おうとも」自民党政調会長も、憲法学者など無視して構わないと公言している。
2015-06-09 15:35:10政府の出す法案内容を200人近い憲法学者が「違憲」と判断し、それを「合憲」だという憲法学者が1人も名乗り出ない状況で「最高裁だけは合憲という判決を下す」としたら、その状況の方が異常だろう。憲法学者の圧倒的多数の法解釈と「最高裁の判断」が完全に乖離する状況が、法治国家と言えるのか。
2015-06-09 15:36:14政府「合憲」の見解提示=自民党内でも論争再燃(時事)bit.ly/1FOv9rw「村上誠一郎元行政改革担当相が『学者の意見を一刀両断に切り捨てることは正しい姿勢なのか』『(法案成立後に)違憲訴訟が連発されても耐え得るか』と、法案採決で党議拘束を外すよう求めた」
2015-06-10 13:14:59自民党高村正彦副総裁「学者の言う通りにしたら日本の平和が保たれたか極めて疑わしい」(テレビ朝日)bit.ly/1S1kNNR 憲法学者の「違憲」指摘を無視する態度を正当化する方便として、戦後の平和は「学者の言うことを無視したお蔭だ」と、歴史を歪曲して理解している。
2015-06-10 13:16:15外遊のたびに「法の支配」という言葉を他国批判の道具として弄ぶ一方、自国の法学専門家をこれほど愚弄する政治指導者は、少なくとも日本以外のG7加盟国にはいないと思う。政府の意向に沿わない学者は存在価値がないかのような暴言を、首相や官房長官、大臣、与党幹部が競うように吐く。余裕がない。
2015-06-10 13:17:36国会で安全保障関連法案を違憲だと指摘した長谷部恭男早稲田大大学院教授が9日、同日公表された政府見解に対し「(関連法案の)閣議決定の繰り返しで反論というものではない。これ以上説得できる論理がまったくないと思った」と厳しく批判した(毎日)bit.ly/1L0wanZ
2015-06-10 13:18:51(続き)「長谷部氏は『従来の政府見解の基本的枠組みでは説明がつかず、法的安定性が損なわれている』と強調。『(集団的自衛権で武力行使を認める要件を)一見限定するかのような(法案の)文言と実際に政府がやろうとしていることの間に、常識的には理解できない巨大な距離がある』と不信を表明」
2015-06-10 13:20:21(続き)「高村正彦・自民党副総裁の『憲法学者はどうしても憲法9条の字面に拘泥する』という発言について、長谷部氏は『憲法に拘泥しないで政治権力を使いたいと言っているのか。大変怖い話』と述べた」「廃案を求める声明に賛同する憲法学者は、当初の171人から9日現在、212人に増えている」
2015-06-10 13:21:40法制局、安保法制「憲法が許容」(ロイター)bit.ly/1IE3ErI 政府の主張は実質的に「我々が合憲だと言っているから合憲だ」という同語反復でしかない。認めたくない現実と正面から対峙せず、形式操作で思考から消してしまう。そんな政府が戦争や紛争に対処できるのか。
2015-06-10 13:22:52昨日正午のNHK、安保関連法案ニュースのタイトルは「憲法違反にはあたらない」。辻元清美議員の「憲法違反ではないのか」という質問は12秒、中谷防衛相と横畠内閣法制局長官の「憲法違反ではない」という説明は2分25秒(秒に直すと145秒)。 pic.twitter.com/Nr3XPc6XOj
2015-06-11 13:20:10中谷防衛相は「憲法違反ではないのか」との質問に対し「国民の命と平和な暮らしを守り抜くための合理的なあてはめの結果を導いた」と、小学生が背伸びして書いた作文のような意味不明の文言を国会で述べたが、NHKはそれをテロップにして「憲法違反にはあたらない」という政府の主張を援護していた。
2015-06-11 13:21:29官房長官が「合憲だと言う憲法学者」として名を挙げた「百地先生、長尾先生、西先生」は、百地章日本大教授、長尾一紘中央大名誉教授、西修駒沢大名誉教授のことだが、3人とも日本会議主催のイベントで活躍している事実が公式サイトで紹介されている。 pic.twitter.com/0FhoBB28TA
2015-06-11 13:25:38言い換えれば、官房長官が「合憲だと言う憲法学者」として名を挙げた「たくさん(=3人)」の憲法学者は、3人とも日本会議に深く関わっている。さらに言えば、3人とも産経新聞によく登場して、首相と産経の憲法改正推進で中心的な役割を担っている。 pic.twitter.com/u1SQVP3Mc4
2015-06-11 13:27:29つまり、官房長官が「合憲だと言う憲法学者」として名を挙げた3人は、全員が「日本会議と産経新聞の両方と深く繋がっている」首相周辺側のサークル内の人間であり、そのサークルに属さない憲法学者の名前を、官房長官は挙げられなかった。彼らの思考がいかに狭い世界で完結しているかを物語っている。
2015-06-11 13:28:51画像は平成22年度、平成23年度、平成24年度、平成25年度の『防衛白書』の記述。首相や官房長官、内閣法制局長官が言うような、1959年の「砂川判決」を根拠とする集団的自衛権行使は「憲法違反です」と、歴代の『防衛白書』も証言している。 pic.twitter.com/DnXI65M6gA
2015-06-11 13:30:59安全保障関連法案で集団的自衛権行使を認める根拠として、安倍晋三首相ら政権側は1959年の最高裁判決(砂川判決)をしきりに引用している。だが、自国が攻撃を受けていない状況下で発動される集団的自衛権の行使まで認めたとは言い切れない(時事)bit.ly/1dy84TB
2015-06-11 13:33:00新安保法制 法案の正当性 違憲を合憲と言う無理(北海道新聞)bit.ly/1BZPMR4「乏しい論拠しか示せないのは、憲法違反の集団的自衛権行使を無理に合憲と主張するからだ」「安保環境の変化を理由に統治の根幹となる憲法を解釈で変えてしまえば、法の支配は崩れる」
2015-06-11 13:34:32憲法学者のほとんどが「憲法違反」と指摘する法案が、仮に強行採決で可決されても、憲法第98条は「憲法に反する法律は無効」と定めているので、自衛隊員は「最高司令官の首相が下す憲法違反の命令」を拒絶する権利を持つことになる。1918年のキール軍港での水兵反乱のような事態が起きかねない。
2015-06-11 13:36:12日本国憲法第98条「この憲法は、国の最高法規であって、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。」憲法学者のほとんどが「憲法違反」と指摘する命令を首相が自衛隊に発しても、裁判で「違憲」との判決が出れば「その効力を有しない」。
2015-06-11 13:37:31首相や官房長官、自民党幹部は形式を取り繕う思考の枠内だけで、憲法違反か否かを判断する資格を「最高裁判所だけ」が独占しているかのように強弁しているが、憲法学者のほとんどが「憲法違反」と指摘する法案を、最高裁判所だけが政治的判断で「合憲」と認めるなら、日本の法治体制は崩壊するだろう。
2015-06-11 13:38:40自民・高村氏「たいていの憲法学者より私は考えてきた」(朝日)bit.ly/1e4FzO9「たいていの憲法学者より私の方が考えてきたという自信はある。枝野さんがあまり考えてこなかったからといって、他の政治家がそういうことを考えてこなかったと速断するのはどうかと思う」
2015-06-11 15:54:15