稲川淳二の『つぶやき怪談』(2015.07.20)

稲川淳二 @Junji_Inagawa

盛夏の候、暑中お見舞申し上げます。 いよいよ、全国ツアーの永――い夏がスタート致します。 みなさん、お元気ですか？　稲川淳二です。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

やっぱり夏はいいですね。 早起きのラジオ体操、プールの水しぶきに、はしゃぎ声。 蝉しぐれにかき氷。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

で、納涼大会のお化け屋敷で肝だめし。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

ひと風呂浴びて、すっきりしたら、 うちわ片手に、冷えたビールをグッーとやって夕涼み。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

とにも、かくにも、日本の夏は楽しみがいっぱいですが、 欠かせないのが、怪談ですよね。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

今年の稲川怪談、怖いんです。 恐らく去年の８３倍くらいの恐怖でしょうか。 それでいて、優しさもあってミステリアスなんです。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

では、今夜、「つぶやき怪談」やらせていただきま～す。 皆さん、待っててくださいね。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

どうぞ、お時間がありましたら、遊びに来て下さいね。 ゆったりと、くつろいで、お付き合いいただければと思います。 楽しみにして下さいね。 お待ちしてまーす。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

それでは、今回の「つぶやき怪談」そろそろ始めましょうか。 節電のために、部屋の明かりを消して、 怖ーい噺で楽しんで下さい。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

稲川淳二の「つぶやき怪談」、怖・楽しい時間を、共有しましょう。 何が起こっても、責任はとれませんけど。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

私の所には、多くの人が怖い話や不思議な体験談を話に来てくれるんです。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

私が講演や、ＤＶＤ、映画、本なんかで体験談を語っているのを知っているから、 自分の体験談も使ってくれると嬉しいな、と思ってお話ししてくれるんですね。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

これは、とある地方のお話なんです。 私は北関東に工房を持っているんですね。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

この工房で仕事の話をしたり、企画を立案したり、そして別荘としても使っているから、 仕事が一段落した時にもよく来ている工房なんですね。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

そこは別荘地帯でもあるんです。 長い坂道を上がり切った、ちょうど四辻の道の角地にあるのが私の工房なんです。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

そこは地方ですし、夜はホントに真っ暗になる場所なんです。 電信柱に街灯がないから、深夜になると真っ暗になり、 そこを歩く人には不便なんですね。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

だから、私がその工房に泊まる時は、暗い場所には明かりをつけてあげるんです。 工房の門柱の明かりを灯すと、ちょうど道も明るく照らされるんです。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

その一帯は、最近人気が出ている所で、 老夫婦の方たちなんかが終の棲家としても購入している別荘地帯なんです。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

だから、年配の方々がいらっしゃる訳で、明かりをつけてあげてるんです。 ご近所の方々とはよいお付き合いをさせていただいていて、 いろいろよくしてもらってるんですが…。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

ある日の夜中の２時半。 私がひとりでくつろいでいると、 “ピンポーン！” と、玄関チャイムが鳴る。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

ドキッ！としますよ。 さすがに、こんな時間ですから私でも。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

少しドキドキしながらチャイムに出ると、 「稲川さーん。すみませんねぇ。 先日、写真撮ってもらった○○ですけど、いらっしゃいますか？」 なんて言い出すんです。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

この近所に住んでいる人なんです。 『ちょっと時間を考えてよ』 ですよね。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

またある時は、別荘地帯の中にあるレストランで食事をしていたんですね。

稲川淳二 @Junji_Inagawa

すると、やはり近くに住んでいる顔見知りの人がいて、 同じように食事をしていたんですね。